王子と内緒の人魚姫

黒蝶

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茶園 渚篇

第39話

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「はあ...はあ...」
黒羽は高熱をだし、寝込んでしまっている。
時折起きては白玉の頭を撫でているが、ぐったりとしていた。
▼「...終わったぞ」
◇「ありがとう」
渚は無表情のまま、美音の手当てをしていた。
▼「念のために痛み止めを渡しておく。困ったら言え」
◇「...うん」
◆「くそっ、なんで出し抜かれたんだ?完璧だったはずなのに...」
▲「...俺たちでなんとかするしかないよ」
真人は台所で何かを切っている。
☆「別の手を打つしかあるまい」
♪「渚、ごめん。黒羽のことも渚のことも傷つけてしまったね...」
▼「...俺はまた何も守れないのかよ」
◯「辛気くさくならずに、もう一度だ。まずはあいつが使った技の正体を...」
「ま...ほ...」
▼「おい、今は寝てろ」
黒羽があまりにも必死に伝えようとするので必死に聞く。
「ま、ほう」
♪「魔法?」
渚はまずいという顔をする。
▼「あとで聞くから、今は黙ってろ。...何か食べられそうか?」
黒羽は小さくうなずく。
▲「お粥できたよ!」
それには、細かく刻まれた得たいの知れないものが入っていた。
▼「なんだこれ?」
▲「ああ、庭に植えられてたヒガンバナ、少しもらったよ」
♪「ヒガンバナは球根に毒が入っているんじゃ...」
▼「...毒抜きはしたんだろうな?」
▲「したよ、当たり前でしょ?風邪に聞くかは分からないけど...」
黒羽は精一杯の笑顔を作る。
「ありが、とう...」
☆「...俺たちがいてはくつろげないだろう。帰るぞ」
遥の一声で全員が帰っていった。
(みんなには迷惑をかけちゃったな...)
▼「さっき、なんて言おうとしたんだ?」
「魔、法...魔女の、力...だと思う」
▼「魔女にはそんな力があるのか?」
「う、ん...」
▼「そうか」
黒羽の口許にスプーンを持っていく。
「ありがとう、渚」
▼「ゆっくり寝てろ」
黒羽の意識はそのまま落ちていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼「...あいつに聞くしかないな」
渚がやってきたのは情報交換の場である酒場だ。
▼「...知っていることを洗いざらい話してもらおうか」
その相手は戸惑ったような表情を浮かべながらこくりと頷いた。
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