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赤城 玲音 続篇
第6話
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◆「黒羽?」
「...」
◇「寝させてあげよう」
♪「みんな揃っての休みは久しぶりだね」
美音は少し言いづらそうに話を切り出した。
◇「あの...魔女の亡骸、まだ見つかってないらしい」
場はしん、と静まりかえった。
◆「嘘、だろ...?」
◇「魔王が言ってた」
♪「それじゃあ黒羽は...」
そのとき、ごとりと音がした。
三人は一斉に音がした方を見た。
「魔女が、また狙ってくるかもしれないの...?」
黒羽は体を起こし、カタカタと震えていた。
◇「でも、そうと決まったわけじゃない。まだ分からない」
♪「そうだよ、今は攻撃されていないわけだし、もしかすると黒羽のことを諦めたのかもしれない」
◆「そうだな、だから心配しなくても...」
「ごめんなさい!」
黒羽は早歩きで外へと出ていってしまった。
(また優しいあの人たちに迷惑をかけてしまうなんて、そんなの...)
黒羽は混乱しながらできるだけ早く歩いた。
ふらふらになり、誰かとぶつかる。
「ごめんなさい...!」
▼「気にするな。それより...何故そんなに急いでいる?」
「渚?」
黒羽は心底驚いていた。
まさか渚がいるとは当然思っていなかったからだ。
▼「玲音からおまえがいなくなったと連絡がきた」
「...っ」
▼「...帰りたくないのか?」
黒羽はこくりと頷いた。
▼「それなら、ここでしばらく話をしよう」
渚からの提案は、黒羽にとってとてもありがたいものだった。
だが、それと同時に心配をかけたくないという気持ちもある。
▼「落ち着くまで、俺が話し相手になってやる」
「...ありがとう」
海の近く、黒羽は足の具合を聞かれた。
酷使したため調子が悪くなっていたのを渚は即座に見抜いた。
▼「...いつもみたいに塗ってやる」
「ありがとう」
黒羽は深呼吸をして、渚に問いかけた。
「どうして渚は、何も聞かないでいてくれるの?」
▼「誰だって言いたくないことくらいあるだろう」
渚は玲音にこっそりメールを送っていたが、黒羽がそれに気づくことはなかった。
▼「...さて、迎えだ」
「?」
◆「黒羽!」
「玲音...」
▼「じっくり話せ。いいな?」
黒羽は意を決し、頷いた。
「玲音、今から頑張って話すから...ぐちゃぐちゃだけど、聞いてくれる?」
◆「分かった、最後まで聞く」
黒羽はもう一度深呼吸をした。
「あのね...」
「...」
◇「寝させてあげよう」
♪「みんな揃っての休みは久しぶりだね」
美音は少し言いづらそうに話を切り出した。
◇「あの...魔女の亡骸、まだ見つかってないらしい」
場はしん、と静まりかえった。
◆「嘘、だろ...?」
◇「魔王が言ってた」
♪「それじゃあ黒羽は...」
そのとき、ごとりと音がした。
三人は一斉に音がした方を見た。
「魔女が、また狙ってくるかもしれないの...?」
黒羽は体を起こし、カタカタと震えていた。
◇「でも、そうと決まったわけじゃない。まだ分からない」
♪「そうだよ、今は攻撃されていないわけだし、もしかすると黒羽のことを諦めたのかもしれない」
◆「そうだな、だから心配しなくても...」
「ごめんなさい!」
黒羽は早歩きで外へと出ていってしまった。
(また優しいあの人たちに迷惑をかけてしまうなんて、そんなの...)
黒羽は混乱しながらできるだけ早く歩いた。
ふらふらになり、誰かとぶつかる。
「ごめんなさい...!」
▼「気にするな。それより...何故そんなに急いでいる?」
「渚?」
黒羽は心底驚いていた。
まさか渚がいるとは当然思っていなかったからだ。
▼「玲音からおまえがいなくなったと連絡がきた」
「...っ」
▼「...帰りたくないのか?」
黒羽はこくりと頷いた。
▼「それなら、ここでしばらく話をしよう」
渚からの提案は、黒羽にとってとてもありがたいものだった。
だが、それと同時に心配をかけたくないという気持ちもある。
▼「落ち着くまで、俺が話し相手になってやる」
「...ありがとう」
海の近く、黒羽は足の具合を聞かれた。
酷使したため調子が悪くなっていたのを渚は即座に見抜いた。
▼「...いつもみたいに塗ってやる」
「ありがとう」
黒羽は深呼吸をして、渚に問いかけた。
「どうして渚は、何も聞かないでいてくれるの?」
▼「誰だって言いたくないことくらいあるだろう」
渚は玲音にこっそりメールを送っていたが、黒羽がそれに気づくことはなかった。
▼「...さて、迎えだ」
「?」
◆「黒羽!」
「玲音...」
▼「じっくり話せ。いいな?」
黒羽は意を決し、頷いた。
「玲音、今から頑張って話すから...ぐちゃぐちゃだけど、聞いてくれる?」
◆「分かった、最後まで聞く」
黒羽はもう一度深呼吸をした。
「あのね...」
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