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夏彦ルート
第32話
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夏彦から感じる怒りは、恐らくお店に強盗目的で入られたことだろう。
それでも、一体どんなことを考えているのか分からなかった。
「…外の人に、状況を伝える?」
手元にある携帯電話には、花菜の連絡先が入っている。
もしも彼女が洋服を取りに来てしまったら、不審者と鉢合わせる可能性が高い。
《今はお店に来ないでください。多分、不審者がいるんです。
人数は確認できただけでふたりですが、もっといるかもしれません。私は別の部屋で作業をしていたから、今もなんとか隠れています。
捕まっているのは夏彦しか確認できません。この時間帯なら他の店員さんは帰っているはずですが…》
もう少し詳しく知りたいところだけど、隠れ蓑になる植物がない場所でこれ以上探るのは厳しい。
数分たたないうちにメールの返信がきた。
《…了解。外からアプローチをかけてみる。
月見は絶対隠れてて!何か変化があったらすぐ教えてね!》
寧ろ来てほしいと言っているような形になってしまったような気もするけれど、独りで無理なら誰かにお願いするしかない。
いつの間に起きたのか、ソルトが膝に飛び乗ってくる。
「…ソルト、大丈夫だから」
血だらけなうえに蕀さんたちが沢山出ている状態で撫でるのは難しいので、手の甲が当たらないように気をつけながら言い聞かせる。
すると、ドアのすぐ近くから男性の声がした。
「…この部屋、さっきまであったか?」
「部屋は全部確認しただろ。まあ、一応確認しておくか」
一応鍵は閉まっているものの非常にまずい。
外から見た扉が蕀だらけになっているのはなんとなく想像できる。
ただ、急いで回収しないと誰かが来たときに怪しまれてしまう。
「…この扉、工具を使えば開けられそうだな」
その一言に凍りつく。
万が一見つかってしまえば、夏彦たちに迷惑をかけてしまう。
蕀さんたちを隙間から出しているのもあって、金具はすぐに外されてしまうかもしれない。
「…ソルト、こっちで一緒に静かにしてようね」
ぼそぼそと話しかけて、急ぎ足でロッカーに向かう。
手の甲から強引に出しきった蔦がかなり酷い状態になっているものの、そんなことを気にしている場合ではない。
どくどくと脈打つように流れる赤を隠しながら、タオル越しにソルトを抱きしめる。
ドアが蹴破られる音がして、ぎゅっと目を閉じた。
「誰かいるんじゃないのか?いるなら出てきてくれないと、このお店めちゃくちゃにしちゃうよ?」
……もうどうすればいいのか分からない。
パニックになりそうになっていると、勢いよく誰かが走ってくる音がした。
「…人が大人しくしてたら、本当に好き勝手してくれるよね。そんなに相手してほしいなら俺がしてあげるよ。
従業員はみんな帰ってるし、他のテナントさんにも迷惑はかけられない。──こいよ、人を傷つける覚悟があるなら」
それでも、一体どんなことを考えているのか分からなかった。
「…外の人に、状況を伝える?」
手元にある携帯電話には、花菜の連絡先が入っている。
もしも彼女が洋服を取りに来てしまったら、不審者と鉢合わせる可能性が高い。
《今はお店に来ないでください。多分、不審者がいるんです。
人数は確認できただけでふたりですが、もっといるかもしれません。私は別の部屋で作業をしていたから、今もなんとか隠れています。
捕まっているのは夏彦しか確認できません。この時間帯なら他の店員さんは帰っているはずですが…》
もう少し詳しく知りたいところだけど、隠れ蓑になる植物がない場所でこれ以上探るのは厳しい。
数分たたないうちにメールの返信がきた。
《…了解。外からアプローチをかけてみる。
月見は絶対隠れてて!何か変化があったらすぐ教えてね!》
寧ろ来てほしいと言っているような形になってしまったような気もするけれど、独りで無理なら誰かにお願いするしかない。
いつの間に起きたのか、ソルトが膝に飛び乗ってくる。
「…ソルト、大丈夫だから」
血だらけなうえに蕀さんたちが沢山出ている状態で撫でるのは難しいので、手の甲が当たらないように気をつけながら言い聞かせる。
すると、ドアのすぐ近くから男性の声がした。
「…この部屋、さっきまであったか?」
「部屋は全部確認しただろ。まあ、一応確認しておくか」
一応鍵は閉まっているものの非常にまずい。
外から見た扉が蕀だらけになっているのはなんとなく想像できる。
ただ、急いで回収しないと誰かが来たときに怪しまれてしまう。
「…この扉、工具を使えば開けられそうだな」
その一言に凍りつく。
万が一見つかってしまえば、夏彦たちに迷惑をかけてしまう。
蕀さんたちを隙間から出しているのもあって、金具はすぐに外されてしまうかもしれない。
「…ソルト、こっちで一緒に静かにしてようね」
ぼそぼそと話しかけて、急ぎ足でロッカーに向かう。
手の甲から強引に出しきった蔦がかなり酷い状態になっているものの、そんなことを気にしている場合ではない。
どくどくと脈打つように流れる赤を隠しながら、タオル越しにソルトを抱きしめる。
ドアが蹴破られる音がして、ぎゅっと目を閉じた。
「誰かいるんじゃないのか?いるなら出てきてくれないと、このお店めちゃくちゃにしちゃうよ?」
……もうどうすればいいのか分からない。
パニックになりそうになっていると、勢いよく誰かが走ってくる音がした。
「…人が大人しくしてたら、本当に好き勝手してくれるよね。そんなに相手してほしいなら俺がしてあげるよ。
従業員はみんな帰ってるし、他のテナントさんにも迷惑はかけられない。──こいよ、人を傷つける覚悟があるなら」
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