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夏彦ルート
第44話
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「月見ちゃん、もしよかったらこれから行く場所についてきてほしいんだけど…いいかな?」
「分かりました。ソルトも一緒に行ける場所ですか?」
そう尋ねると、夏彦は優しく微笑みかけてくれた。
「勿論。許可はもらってるし大丈夫!ご飯を食べたら行こうか」
「…はい」
夏彦が行きたい場所というのはどこなんだろう。
少し不安に思いつつ、食後すぐ出掛ける支度を整えた。
「お邪魔します!」
「…ここは俺の家じゃないんだが?」
「でも、アッキーの根城でしょ?」
「根城なんて言い方はしないでくれ」
その場所には知らない世界が広がっていて、一瞬中に入るのを躊躇した。
「悪いな、お嬢ちゃん。夏彦とふたりで身辺調査をさせてもらった」
「シン、ペン…?」
「要するに、月見ちゃんがどんな環境で生活していたか調べたってこと。見つかるなんてヘマはしてないから心配しないで」
やっぱり私は、あの場所に帰れと言われてしまうのだろうか。
怖くて足が震える。上手く息ができない。
「今まで大変だったな。でももう大丈夫だ」
「え…?」
「あの家の人間に、お嬢ちゃんとは二度と関わらないって誓約書を書かせてきた。
…あとはこっちの書類にサインをもらえば終わりだ」
差し出されたのは、細かい文字がびっしりと並んでいる1枚の紙切れ。
「そっちは、簡単に言うとお嬢ちゃんに必要なものを揃える為の身分証明を作る書類だ。
法律に引っ掛かるようなものでもないし、騙すなんてことは考えてないから安心しな」
「あ、ありがとうございます…」
まさかそんなことをしてくれているなんて思っていなかった。
出ていけと言われるんじゃないか、あの人たちの見かけを信じて帰れと言われてしまうんじゃないか…そんな不安が一瞬で消えていく。
「月見ちゃんは、これであの人たちから逃げ隠れせずに暮らしていける。町も歩きやすくなるんじゃないかな?」
「あの、本当にありがとうござ、」
「ただいま戻りました!先輩が言ってたツナサンド、買ってきました、けど…」
勢いよく開いた扉から元気よく入ってきた花菜は、思いきり頭を下げる。
「ごめんなさい!まさか取り込み中だとは思わなくて…」
「いつもノックしろって言ってるだろ?悪いな、お嬢ちゃん」
「いえ、私は大丈夫なので…」
「ちょ、アッキー、俺は?」
「慣れてるだろ」
そんな会話を聞いているだけでなんだか和む。
署名欄と書かれている場所にサインをして、秋久さんに手渡した。
「たしかに。お疲れさん」
これであの人たちに追いかけられずに暮らしていけると言われているのに、なんだか実感がわかない。
居場所を探し出されないことを切実に願うことしかできないけれど、周りの人たちに何かあったらいけないから蔦を少し出しておいた方がいいかもしれない…そんなことを考えていた。
「分かりました。ソルトも一緒に行ける場所ですか?」
そう尋ねると、夏彦は優しく微笑みかけてくれた。
「勿論。許可はもらってるし大丈夫!ご飯を食べたら行こうか」
「…はい」
夏彦が行きたい場所というのはどこなんだろう。
少し不安に思いつつ、食後すぐ出掛ける支度を整えた。
「お邪魔します!」
「…ここは俺の家じゃないんだが?」
「でも、アッキーの根城でしょ?」
「根城なんて言い方はしないでくれ」
その場所には知らない世界が広がっていて、一瞬中に入るのを躊躇した。
「悪いな、お嬢ちゃん。夏彦とふたりで身辺調査をさせてもらった」
「シン、ペン…?」
「要するに、月見ちゃんがどんな環境で生活していたか調べたってこと。見つかるなんてヘマはしてないから心配しないで」
やっぱり私は、あの場所に帰れと言われてしまうのだろうか。
怖くて足が震える。上手く息ができない。
「今まで大変だったな。でももう大丈夫だ」
「え…?」
「あの家の人間に、お嬢ちゃんとは二度と関わらないって誓約書を書かせてきた。
…あとはこっちの書類にサインをもらえば終わりだ」
差し出されたのは、細かい文字がびっしりと並んでいる1枚の紙切れ。
「そっちは、簡単に言うとお嬢ちゃんに必要なものを揃える為の身分証明を作る書類だ。
法律に引っ掛かるようなものでもないし、騙すなんてことは考えてないから安心しな」
「あ、ありがとうございます…」
まさかそんなことをしてくれているなんて思っていなかった。
出ていけと言われるんじゃないか、あの人たちの見かけを信じて帰れと言われてしまうんじゃないか…そんな不安が一瞬で消えていく。
「月見ちゃんは、これであの人たちから逃げ隠れせずに暮らしていける。町も歩きやすくなるんじゃないかな?」
「あの、本当にありがとうござ、」
「ただいま戻りました!先輩が言ってたツナサンド、買ってきました、けど…」
勢いよく開いた扉から元気よく入ってきた花菜は、思いきり頭を下げる。
「ごめんなさい!まさか取り込み中だとは思わなくて…」
「いつもノックしろって言ってるだろ?悪いな、お嬢ちゃん」
「いえ、私は大丈夫なので…」
「ちょ、アッキー、俺は?」
「慣れてるだろ」
そんな会話を聞いているだけでなんだか和む。
署名欄と書かれている場所にサインをして、秋久さんに手渡した。
「たしかに。お疲れさん」
これであの人たちに追いかけられずに暮らしていけると言われているのに、なんだか実感がわかない。
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