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春人ルート
第77話
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「いただきます」
両手を合わせた春人を見つめながら、だんだん不安になってくる。
片手で作ったこともあって、いつもよりぐちゃぐちゃになってしまった見た目、少し焼きすぎた玉子…とにかく失敗続きだった。
一口食べた瞬間、彼は無言で固まる。
「あの…ごめんなさい、やっぱり美味しくなかったですよね…」
「…いや。どうして片手で作っている君より俺が作ったものの方がまずいんだろうって考えていただけ。
つまりは、その…君が作る料理は、ちゃんと美味しい」
頬を赤くして話す春人を見ていると、沢山の歯車が一気に動き出すようになんだかどきどきしてしまう。
目を合わせることさえ難しくなった気がして、少しだけ変な感じがする。
「よ、よかったです…」
「…ごめん。俺も何ができればよかったんだけど、やっぱりこういうのしか無理なんだ」
そう言って見せてくれたのは、途中まで修理された懐中時計だった。
「もう少しで直るところだったんだけど、今はボックス作りが優先事項だから…」
「それはいいんです。春人が直してくれるなら、私はいつまでだって待ちます。
でも…無理をしていないか、どうしても心配です。ちゃんと休んでないんじゃないかなって思ったんですけど、大丈夫なんですか?」
薇を間違った方向に巻くとどこか遠くまでいってしまいそうで、思わず手を握ってしまう。
春人は少し驚いたような顔をしていたけれど、苦笑しながら話してくれた。
「俺はいらない使い捨ての道具と同じで、いつか役に立たなくなったら捨てられてしまうと思ってた。だからきっと、そんな言葉をかけてもらえることはないだろうって…。
だけど、君が近くにいるようになってから少しだけ変わったような気がする。嫌なわけじゃなくて、ただ嬉しい。心配をかけたいわけじゃない。ただ、その言葉は嬉しかった。ありがとう」
彼の言葉に嘘はない。
初めて家に招き入れてくれたときからずっとそうだった。
だからこそ、こうやって真っ直ぐ目を見ているだけで恥ずかしくなってしまうのかもしれない。
「春人はやっぱり、現場に行こうって考えているんですか?」
「できればそうしたい。ただ、どのくらいの規模の敵が動いているか分からない以上、俺みたいな怪我人が近くにいると邪魔になる。
本当は行って直接話がしたいけど、今回は諦めるしかない。…そんなことをして誰かが傷つけられるのは嫌だから」
「それなら、遠くから話ができる機械があればできたりはしませんか?」
「…その手があった。電波が特定されないように気をつけながら、ある一定の周波数で特定の場所に送受信できるようにすれば…」
ぱちぱちと見たことがない道具を使って、春人はがむしゃらに何かを作っている。
私には言われた道具をとるくらいしかできないけれど、それでも彼は感謝の言葉をくれた。
…いつもその一言で心が救われるから不思議だ。
「…よし、できた」
両手を合わせた春人を見つめながら、だんだん不安になってくる。
片手で作ったこともあって、いつもよりぐちゃぐちゃになってしまった見た目、少し焼きすぎた玉子…とにかく失敗続きだった。
一口食べた瞬間、彼は無言で固まる。
「あの…ごめんなさい、やっぱり美味しくなかったですよね…」
「…いや。どうして片手で作っている君より俺が作ったものの方がまずいんだろうって考えていただけ。
つまりは、その…君が作る料理は、ちゃんと美味しい」
頬を赤くして話す春人を見ていると、沢山の歯車が一気に動き出すようになんだかどきどきしてしまう。
目を合わせることさえ難しくなった気がして、少しだけ変な感じがする。
「よ、よかったです…」
「…ごめん。俺も何ができればよかったんだけど、やっぱりこういうのしか無理なんだ」
そう言って見せてくれたのは、途中まで修理された懐中時計だった。
「もう少しで直るところだったんだけど、今はボックス作りが優先事項だから…」
「それはいいんです。春人が直してくれるなら、私はいつまでだって待ちます。
でも…無理をしていないか、どうしても心配です。ちゃんと休んでないんじゃないかなって思ったんですけど、大丈夫なんですか?」
薇を間違った方向に巻くとどこか遠くまでいってしまいそうで、思わず手を握ってしまう。
春人は少し驚いたような顔をしていたけれど、苦笑しながら話してくれた。
「俺はいらない使い捨ての道具と同じで、いつか役に立たなくなったら捨てられてしまうと思ってた。だからきっと、そんな言葉をかけてもらえることはないだろうって…。
だけど、君が近くにいるようになってから少しだけ変わったような気がする。嫌なわけじゃなくて、ただ嬉しい。心配をかけたいわけじゃない。ただ、その言葉は嬉しかった。ありがとう」
彼の言葉に嘘はない。
初めて家に招き入れてくれたときからずっとそうだった。
だからこそ、こうやって真っ直ぐ目を見ているだけで恥ずかしくなってしまうのかもしれない。
「春人はやっぱり、現場に行こうって考えているんですか?」
「できればそうしたい。ただ、どのくらいの規模の敵が動いているか分からない以上、俺みたいな怪我人が近くにいると邪魔になる。
本当は行って直接話がしたいけど、今回は諦めるしかない。…そんなことをして誰かが傷つけられるのは嫌だから」
「それなら、遠くから話ができる機械があればできたりはしませんか?」
「…その手があった。電波が特定されないように気をつけながら、ある一定の周波数で特定の場所に送受信できるようにすれば…」
ぱちぱちと見たことがない道具を使って、春人はがむしゃらに何かを作っている。
私には言われた道具をとるくらいしかできないけれど、それでも彼は感謝の言葉をくれた。
…いつもその一言で心が救われるから不思議だ。
「…よし、できた」
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