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冬真ルート
第54話
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「そろそろ帰った方がいいんじゃない?カルテットのメンバーがいるんでしょ?」
冬香さんの一言にはっとする。
そんな私を、冬真が心配そうに見つめていた。
「どうしたの?」
「私、何も言わずに出てきてしまいました…」
「勝手に出てきたって知られたらまずいね」
だんだん血の気が引いていくのを感じながら、ふたりの方をじっと見る。
「顔色悪い。秋久さんたちのことはなんとかするから、今はちょっと座ってて」
「ごめんなさい…」
「悪いのは僕だよ。蕀姫にあんなものを渡しちゃったし、これがあればなんとなく感知できるんだよね?」
冬香さんはしゅんと俯いてしまう。
「私が来たくてきただけなので…謝らないでください」
「ありがとう。お姫様は優しいんだね」
「…そろそろ戻る。もし具合が悪くなったら教えて」
「冬真もありがとう。そこに転がってる奴等は僕がなんとかするよ。
…と言っても、然るべき場所に届けるくらいしかできないんだけどね」
包帯だらけの冬香さんをひとりにするのはやっぱり心配だけれど、戻らないといけないことも分かっている。
冬真に手を引かれて立ちあがると、優しく横抱きにされた。
「じ、自分で歩けます」
「貧血気味でしょ?そんな青い顔してるのに歩かせるわけにはいかない」
冬香さんに見送られながら、冬真に軽々持ち上げられてしまう。
どうやって戻ろうと考えていると、彼が優しく微笑みかけてくれた。
「そんな顔しなくても、僕に考えがある。こうなったのは誰のせいでもないし、そんな暗い顔をしないで」
「ごめ…ありがとうございます」
「…今回はあいつのおかげで助かった」
冬真の言葉には、せいいっぱいの感謝がこめられている。
なんとなくではあるけれど、そんな気がした。
「あの人たちは、まだ追いかけてくるんでしょうか…」
「来るかもしれないし来ないかもしれない。ひとつ言えるのは、いつ来ても大丈夫なように準備しておくってこと。
あと、できるだけ君に戦ってほしくない」
「私では、お役に立てませんか?」
「そういうわけじゃない。ただ、関わらない方が生きやすいこともあると思う」
冬真は危ないから関わらないでほしいと思っているのかもしれない。
それでも私は、彼らに関わりたいと思ってしまった。
「嫌だって言ったら、関わらせてくれますか?」
「ちょっと困る。だけど、どうしてもって言うなら止めない。…ただし、関わって後悔しても遅いよ」
「後悔はしません。今ここで引き下がった方がずっと後悔すると思うんです」
冬真は何も言わずに頭を撫でてくれた。
そのぬくもりを護りたい…今の私はその気持ちが強い。
「…それじゃあ、少しだけ手伝ってもらおうかな」
冬香さんの一言にはっとする。
そんな私を、冬真が心配そうに見つめていた。
「どうしたの?」
「私、何も言わずに出てきてしまいました…」
「勝手に出てきたって知られたらまずいね」
だんだん血の気が引いていくのを感じながら、ふたりの方をじっと見る。
「顔色悪い。秋久さんたちのことはなんとかするから、今はちょっと座ってて」
「ごめんなさい…」
「悪いのは僕だよ。蕀姫にあんなものを渡しちゃったし、これがあればなんとなく感知できるんだよね?」
冬香さんはしゅんと俯いてしまう。
「私が来たくてきただけなので…謝らないでください」
「ありがとう。お姫様は優しいんだね」
「…そろそろ戻る。もし具合が悪くなったら教えて」
「冬真もありがとう。そこに転がってる奴等は僕がなんとかするよ。
…と言っても、然るべき場所に届けるくらいしかできないんだけどね」
包帯だらけの冬香さんをひとりにするのはやっぱり心配だけれど、戻らないといけないことも分かっている。
冬真に手を引かれて立ちあがると、優しく横抱きにされた。
「じ、自分で歩けます」
「貧血気味でしょ?そんな青い顔してるのに歩かせるわけにはいかない」
冬香さんに見送られながら、冬真に軽々持ち上げられてしまう。
どうやって戻ろうと考えていると、彼が優しく微笑みかけてくれた。
「そんな顔しなくても、僕に考えがある。こうなったのは誰のせいでもないし、そんな暗い顔をしないで」
「ごめ…ありがとうございます」
「…今回はあいつのおかげで助かった」
冬真の言葉には、せいいっぱいの感謝がこめられている。
なんとなくではあるけれど、そんな気がした。
「あの人たちは、まだ追いかけてくるんでしょうか…」
「来るかもしれないし来ないかもしれない。ひとつ言えるのは、いつ来ても大丈夫なように準備しておくってこと。
あと、できるだけ君に戦ってほしくない」
「私では、お役に立てませんか?」
「そういうわけじゃない。ただ、関わらない方が生きやすいこともあると思う」
冬真は危ないから関わらないでほしいと思っているのかもしれない。
それでも私は、彼らに関わりたいと思ってしまった。
「嫌だって言ったら、関わらせてくれますか?」
「ちょっと困る。だけど、どうしてもって言うなら止めない。…ただし、関わって後悔しても遅いよ」
「後悔はしません。今ここで引き下がった方がずっと後悔すると思うんです」
冬真は何も言わずに頭を撫でてくれた。
そのぬくもりを護りたい…今の私はその気持ちが強い。
「…それじゃあ、少しだけ手伝ってもらおうかな」
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