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愛しい人
しおりを挟むルナの住む家は森の中にある。
ルナは体が弱くここで療養生活をしている。
家に入ればルナは眠っていた。
白髪の綺麗な髪に赤い瞳を持つルナ。
体は細く、病弱だとすぐ分かる。ゲームでは成長した姿だし、黒い服を着ているから病弱だと分からない設定だ。
「ルナ…」
僕はルナの手を握る。何があってもルナを死なせない。絶望させない。
大体、ルナが絶望したのは僕とアクアの婚約のせいだ。あれは親が勝手に決めたし、しかもルナの手紙は僕にすら届いてないのだから、大人がルナを傷つけたということになる。
ならまずは父上にルナの事を話して僕の家に居れよう。そしてゆっくりとルナを僕に依存させる。
ゲーム内容通りにしないならルナが死ぬことはないのだから。
例え旅をすることになったり邪神が復活してもゲームの内容を把握してるからそれなりに大丈夫だとは思う。
魔法だって使えてる。まだ未熟だけど……
ふとルナを見ていると生きていた頃に出会ったある男の子を思い出した。
同じクラスの子でルナみたいに細い子だった。
あまり学校には来てないが来ている時はよく目が合ってその度に赤くなって可愛かった。
いつか話したいと思いながらも死んだからもう無理だけど彼には幸せになって欲しいなと思う。
そう思ってたらルナが目を覚ます。
「ルナ。大丈夫だよ。僕がいるからね」
ルナは頷きまた眠る。
ルナを守る。その為ならなんだってすると僕は決めてルナにキスを落としたのだった。
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