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12 蜜月 ※
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にこりと笑うとルドンは続ける。
「昨日の今日だから…我慢しようと思いましたが…。
あなたを泣き止ませ、喜ばせる方法を他に知らない。
というより自分の欲でもある…。」
昨日の反省からか、ローブを脱ぐと身につけている甲冑を魔法ですみやかに消す。
そしてスピナの口をキスでこじ開け舌を入れる。
「うっ…あっ…。」
熱い吐息がスピナの口からもれる。
魔術のせいでどうにかなってしまったのかというほど
ルドンにつき入れてほしくてたまらない。
ルドンもそれが分かっているのか、昨日より手荒にスピナのドレスの胸元を
こじ開けると、その胸に口づけをする。
特に今日は、頂きのまわりを舌でなぞっては強弱を織りまぜて
いやらしい音をたてて先を吸い続ける。
…ピチャッ チュ… クチュッ…。
銀色のサラリとした髪の先が、動くたびもう片方の乳首に触れる。
──たえられない。
声をもらすまいとして口と目を閉じていると、ふっと愛撫が止み
不思議に思ったスピナがうっすらと目を開ける。
すると少し荒い息をして片ひじをついているルドンが鋭い目つきで聞いた。
「──どうしてほしいのか?」
冷静を装っているが、ルドンの声はせっぱつまっていた。
スピナは観念した。
「入れて…ください。…我慢がっ…できない…。」
言っている事の卑猥さに顔を赤らめる。
あまりの恥ずかしさに、うっすらと涙が滲む。
それでもそんな言葉が出るほど、この魔術は強力だった。
それを聞くとルドンは静かに頷く。
ルドンはドレスのスカートをまさぐり、秘所を探すと指で濡れているのを
さっと確認する。
すると、すぐにルドンのものがスピナのそこを突きさす。
「あっ…!」
もうすでに潤ってはいたものの、急に入れられるとは思ってもいなかった。
昨夜のように指で丹念に慣らしてくれるのかと…。
「あっ…あっ…あああ…!ルドン…!」
昨日よりも、はやく、強く貫かれるたび頭をのけぞらせ嬌声をあげる。
自分でも、はしたないと思う。
足を開いて、貫かれて悦んでいる自分…。
誰にも見せられない。
ルドン以外には。
ルドンは最初こそ乱暴に突き入れたが、その後は激しく動かないように
自分を制御しながらスピナに悦びを与えようとしている。
動きに、いたわるような優しさがあるから、スピナにはそれが分かった。
魔術のせいなのか、腰を突かれるたび昨日にはなかった快感が走る。
ルドンが、一回動くたび、のけぞるほどの気持ちよさに唇をかんで我慢する。
それに気がついたルドンは唇を噛ませないためキスで口をふさぐ。
ルドンはあえて激しく突かないようにゆっくり入れる…。
が、時に制御できないのか少し動きが早くなる…。
意図せずしてか、それが余計にスピナをあおる。
そして、スピナの蜜で溢れそうになっているそこに
ルドンは自分のものを解き放つ…。
苦しげな切ない声で「うっ…。」っと小さくうめいたのを
スピナは聞き逃さなかった。
弱みを見せない彼のこんな声を知っているのは、自分だけだと思いたい…。
あまりに沢山の量だったのか、そこから収まりきれなかったものが
じわじわと溢れ出す。
そして、昨夜スピナに言われた事を守るつもりなのか
ルドンは果てた後もすぐには抜かない。
まだ息が治まっていないルドンは、荒い息をおさえながらスピナの頭にキスをする。
少し呼吸が楽になると、滲んでいたスピナの涙をキスで優しく拭う。
そして髪を優しくなで、スピナの乱れた髪を耳にかける。
ルドンは薄い水色の美しい目で見つめ、優しく微笑む。
そしてスピナのその耳元に口を寄せ
「…愛している。スピナ。」とささやいた。
スピナは負けた。
落ちた…と言ったら正解になるのか。
とにかく抗うのを止めた。
ルドンの戦術は知らない。
騙されてあげよう。
知らずに騙されるのと、知って騙されるのでは後の衝撃が違う。
リミットがいつかは知らない。
毎日、数分でもいい。
彼に現実をつきつけられた時のシミュレーションさえすれば
いつか言われたとしてもきっと平気だ…。
その時は、見苦しく取り乱して彼にしがみついたりはしない。
「昨日の今日だから…我慢しようと思いましたが…。
あなたを泣き止ませ、喜ばせる方法を他に知らない。
というより自分の欲でもある…。」
昨日の反省からか、ローブを脱ぐと身につけている甲冑を魔法ですみやかに消す。
そしてスピナの口をキスでこじ開け舌を入れる。
「うっ…あっ…。」
熱い吐息がスピナの口からもれる。
魔術のせいでどうにかなってしまったのかというほど
ルドンにつき入れてほしくてたまらない。
ルドンもそれが分かっているのか、昨日より手荒にスピナのドレスの胸元を
こじ開けると、その胸に口づけをする。
特に今日は、頂きのまわりを舌でなぞっては強弱を織りまぜて
いやらしい音をたてて先を吸い続ける。
…ピチャッ チュ… クチュッ…。
銀色のサラリとした髪の先が、動くたびもう片方の乳首に触れる。
──たえられない。
声をもらすまいとして口と目を閉じていると、ふっと愛撫が止み
不思議に思ったスピナがうっすらと目を開ける。
すると少し荒い息をして片ひじをついているルドンが鋭い目つきで聞いた。
「──どうしてほしいのか?」
冷静を装っているが、ルドンの声はせっぱつまっていた。
スピナは観念した。
「入れて…ください。…我慢がっ…できない…。」
言っている事の卑猥さに顔を赤らめる。
あまりの恥ずかしさに、うっすらと涙が滲む。
それでもそんな言葉が出るほど、この魔術は強力だった。
それを聞くとルドンは静かに頷く。
ルドンはドレスのスカートをまさぐり、秘所を探すと指で濡れているのを
さっと確認する。
すると、すぐにルドンのものがスピナのそこを突きさす。
「あっ…!」
もうすでに潤ってはいたものの、急に入れられるとは思ってもいなかった。
昨夜のように指で丹念に慣らしてくれるのかと…。
「あっ…あっ…あああ…!ルドン…!」
昨日よりも、はやく、強く貫かれるたび頭をのけぞらせ嬌声をあげる。
自分でも、はしたないと思う。
足を開いて、貫かれて悦んでいる自分…。
誰にも見せられない。
ルドン以外には。
ルドンは最初こそ乱暴に突き入れたが、その後は激しく動かないように
自分を制御しながらスピナに悦びを与えようとしている。
動きに、いたわるような優しさがあるから、スピナにはそれが分かった。
魔術のせいなのか、腰を突かれるたび昨日にはなかった快感が走る。
ルドンが、一回動くたび、のけぞるほどの気持ちよさに唇をかんで我慢する。
それに気がついたルドンは唇を噛ませないためキスで口をふさぐ。
ルドンはあえて激しく突かないようにゆっくり入れる…。
が、時に制御できないのか少し動きが早くなる…。
意図せずしてか、それが余計にスピナをあおる。
そして、スピナの蜜で溢れそうになっているそこに
ルドンは自分のものを解き放つ…。
苦しげな切ない声で「うっ…。」っと小さくうめいたのを
スピナは聞き逃さなかった。
弱みを見せない彼のこんな声を知っているのは、自分だけだと思いたい…。
あまりに沢山の量だったのか、そこから収まりきれなかったものが
じわじわと溢れ出す。
そして、昨夜スピナに言われた事を守るつもりなのか
ルドンは果てた後もすぐには抜かない。
まだ息が治まっていないルドンは、荒い息をおさえながらスピナの頭にキスをする。
少し呼吸が楽になると、滲んでいたスピナの涙をキスで優しく拭う。
そして髪を優しくなで、スピナの乱れた髪を耳にかける。
ルドンは薄い水色の美しい目で見つめ、優しく微笑む。
そしてスピナのその耳元に口を寄せ
「…愛している。スピナ。」とささやいた。
スピナは負けた。
落ちた…と言ったら正解になるのか。
とにかく抗うのを止めた。
ルドンの戦術は知らない。
騙されてあげよう。
知らずに騙されるのと、知って騙されるのでは後の衝撃が違う。
リミットがいつかは知らない。
毎日、数分でもいい。
彼に現実をつきつけられた時のシミュレーションさえすれば
いつか言われたとしてもきっと平気だ…。
その時は、見苦しく取り乱して彼にしがみついたりはしない。
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