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続・噂の彼女

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悪役令嬢に校舎裏まで連れて来られてしまった
もちろん人気など無い
「ごめんなさいね、こんなところまで連れ出してしまって」
腰に手を当てて立っているプラチナブロンド美女
緊張しているのか顔はほんのり強張っている

ついに話しかけられた
「⋯マディソン様とお話できる日が来るなんて光栄です!それで、お話とは?」
原作のニーナのように笑っておこう
ところで私は、いったい誰について文句を言われるのだろう?
攻略対象のリオのことだろうか
でもリオはどちらかといえばミラと話しているしな⋯
それとも、この人の婚約者に入学式抱きとめられた件でも、これもミラだしな⋯
他に思い当たるのは、いつもペアを組んでいる彼のことだろうか
あぁ…だめだ、心当たりが多すぎる!

「⋯⋯貴女公爵家のアール・ヘデラ様と、よくペアを組んでいるわよね?⋯あれは、どうしてなの?」
言い出した言葉はペアの彼のことだった
妹のことじゃなくて内心ホッとしたが

「えっ⋯?」
ちょっと待って!「どうして」とはどういうことだ
貴女が睨んできたりしなければ
私も別にあの人ばかりと組まないのだが?

「それは⋯お恥ずかしながら他に組んでくれる方がいらっしゃなかったので⋯」

当然そんな本音言えるわけない
喉から出掛かったがうまく飲み込んだ
彼女はまだその言葉を聞いても納得いっていないのか、探るような眼差しでこちらを見ている

本当に何なんだ

「⋯そう、でも貴女とヘデラ様では男爵家と公爵家だもの、釣り合わないわ⋯!これ以上近寄るのはお辞めになったほうが、よろしくてよ⋯」
これはゲームの台詞⋯だが
ゲームのときと比べるとだいぶ震えた声だ
そんなに怒っているのか…?
貴女は王子一筋のはずじゃ⋯

俯いているので表情は見えない

別にペア変えるのは構わないんだけどな
「あの⋯じゃあ誰と組めば⋯」

私の言葉にハッとこちらを向いたと思えば
口に手を当てて暫く考え混んでいた

しかしすぐにミラを彷彿とさせる笑顔に塗り変わる
「⋯⋯そうね!そうしましょう!ニーナさん貴女、私とペアになりましょうよ!それから私達、今日からお友達にならない?よろしいかしら?」
「⋯⋯はい⋯」
急にギュッと両手を手を捕まれ早口で捲し立てられる
全然よろしくないが⋯
自分よりずっと高位の貴族から頼まれたら断る権利なんて私には無い

それにしても、リオの距離の縮め方が可愛く感じるほどのぐいぐい具合だ

こんなキャラだっけ⋯

このあとすぐに取り巻きもとい
いつも迎えに来ていた女生徒が慌てた様子で彼女を探しに来て連れ去っていった
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