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第一部
37 エレナとツンデレ公爵令嬢と誓いのイヤリング
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ここで殿下に臆してはいけない。わたしは気にせずダスティン様の目の前に座る。
「はい。ダスティン様に確認したい事がございます」
「エレナ様が私に確認ですか?」
今まで関わりの薄かったわたしに、そんな事を言われたダスティン様は、いつもの涼やかな目を見開いて驚かれている。
注目を浴びながら、コーデリア様のハンカチを開く。
「こちらのイヤリングについて、どういうおつもりなのか伺いたいのです」
「これは……わたしがコーデリア様にお渡ししたものですが、なぜエレナ様がお持ちになられてるのですか?」
ダスティン様の戸惑う声に、わたしは大袈裟に頭を振って髪を振り乱す。
「コーデリア様からお預かりしたのです。だって……だって……ダスティン様が、コーデリア様に……殿下の瞳と髪色のイヤリングをお贈りになるなんて……」
「え?」
「ダスティン様は、わたしじゃなくて、コーデリア様に殿下の婚約者になって欲しいと、思っていらっしゃるんですか⁈」
そう言ってわたしは泣いている様に見せるために、手で顔を覆い下を向き、肩を振るわせる。
やりすぎたかな? と思ったけど、コーデリア様の戯言なんかを真に受けて、殿下カラーのイヤリングをコーデリア様に贈っちゃうダスティン様に、ちょっと意地悪したくなったのは秘密。
「ちょっとダスティンどういう事つもり⁈ エレナよりコーデリア様に殿下の婚約者になって欲しいの? ダスティンがコーデリア様の婚約者なんじゃないの?」
「えっ?」
さすがエレナを大切に思ってくださっているお兄様。
お兄様はわたしの隣に慌てて座ると、手を握りダスティン様を責めたてる。
「ダスティン。お前コーデリア嬢が煙たいからってこれは酷いだろ」
「煙たい……?」
「自覚なしかよ。まぁ、自分じゃなくて他の男を近くに感じていろなんて普通の感性じゃ思いつかねぇもんな」
「他の男?」
「いつもコーデリア嬢の騎士気取りしてるのは、お護りはしますが結婚はしたくないって意思表示なのか」
オーウェン様までダスティン様を責める。
「あの……どうしてそうなるのですか?」
あれ? ダスティン様が予想以上に困惑されて、オロオロしている。
「……ダスティン様はどういうおつもりで、このイヤリングをコーデリア様に贈られたのですか?」
おずおずと尋ねてみる。
「市井で、想い人に瞳と髪色のイヤリングを送るのが流行っているのですよね?」
わたしとお兄様とオーウェン様が頷くのを見て、ダスティン様が安心した顔をする。
なぜここでほっとしてるの?
「なので、私はお慕いしているコーデリア様の瞳と髪色のイヤリングをお選びしてお贈りしました」
自信満々に胸を張るダスティン様の顔から、もう一度ハンカチに置かれたイヤリングに視線を戻す。
青と透明の石……確かに水色の瞳でシルバーブロンドなコーデリア様のカラーだ。
ダスティン様の真っ直ぐな回答に、お兄様は困った顔をして、オーウェン様は豪快に笑う。
なぜそんな反応をするのかわからないダスティン様は、顎を触り小首を傾げる。
そのコーデリア様そっくりな仕草にわたしは身悶えながら、ダスティン様に真実をお伝えする。
「想い人に、自分の瞳と髪色の石がついたイヤリングを、いつも身近におります。と、気持ちを込めてお贈りするのが流行っているんですよ」
ダスティン様はわたしの説明で、自分の犯した過ちに気がつき、顔が青ざめていくのだった。
「コーデリア様に失礼な事をしてしまった」
ダスティン様が深く座り込んだソファーでうなだれて、わかりやすく落ち込んでいるのを眺めながらやりすぎてしまった事を反省した。
だって、さすがにわたしもコーデリア様にコーデリア様カラーのイヤリングをプレゼントするだなんて発想は思いつかなかったんだもの。
恐るべしだわ。自覚なし溺愛系……
「はい。ダスティン様に確認したい事がございます」
「エレナ様が私に確認ですか?」
今まで関わりの薄かったわたしに、そんな事を言われたダスティン様は、いつもの涼やかな目を見開いて驚かれている。
注目を浴びながら、コーデリア様のハンカチを開く。
「こちらのイヤリングについて、どういうおつもりなのか伺いたいのです」
「これは……わたしがコーデリア様にお渡ししたものですが、なぜエレナ様がお持ちになられてるのですか?」
ダスティン様の戸惑う声に、わたしは大袈裟に頭を振って髪を振り乱す。
「コーデリア様からお預かりしたのです。だって……だって……ダスティン様が、コーデリア様に……殿下の瞳と髪色のイヤリングをお贈りになるなんて……」
「え?」
「ダスティン様は、わたしじゃなくて、コーデリア様に殿下の婚約者になって欲しいと、思っていらっしゃるんですか⁈」
そう言ってわたしは泣いている様に見せるために、手で顔を覆い下を向き、肩を振るわせる。
やりすぎたかな? と思ったけど、コーデリア様の戯言なんかを真に受けて、殿下カラーのイヤリングをコーデリア様に贈っちゃうダスティン様に、ちょっと意地悪したくなったのは秘密。
「ちょっとダスティンどういう事つもり⁈ エレナよりコーデリア様に殿下の婚約者になって欲しいの? ダスティンがコーデリア様の婚約者なんじゃないの?」
「えっ?」
さすがエレナを大切に思ってくださっているお兄様。
お兄様はわたしの隣に慌てて座ると、手を握りダスティン様を責めたてる。
「ダスティン。お前コーデリア嬢が煙たいからってこれは酷いだろ」
「煙たい……?」
「自覚なしかよ。まぁ、自分じゃなくて他の男を近くに感じていろなんて普通の感性じゃ思いつかねぇもんな」
「他の男?」
「いつもコーデリア嬢の騎士気取りしてるのは、お護りはしますが結婚はしたくないって意思表示なのか」
オーウェン様までダスティン様を責める。
「あの……どうしてそうなるのですか?」
あれ? ダスティン様が予想以上に困惑されて、オロオロしている。
「……ダスティン様はどういうおつもりで、このイヤリングをコーデリア様に贈られたのですか?」
おずおずと尋ねてみる。
「市井で、想い人に瞳と髪色のイヤリングを送るのが流行っているのですよね?」
わたしとお兄様とオーウェン様が頷くのを見て、ダスティン様が安心した顔をする。
なぜここでほっとしてるの?
「なので、私はお慕いしているコーデリア様の瞳と髪色のイヤリングをお選びしてお贈りしました」
自信満々に胸を張るダスティン様の顔から、もう一度ハンカチに置かれたイヤリングに視線を戻す。
青と透明の石……確かに水色の瞳でシルバーブロンドなコーデリア様のカラーだ。
ダスティン様の真っ直ぐな回答に、お兄様は困った顔をして、オーウェン様は豪快に笑う。
なぜそんな反応をするのかわからないダスティン様は、顎を触り小首を傾げる。
そのコーデリア様そっくりな仕草にわたしは身悶えながら、ダスティン様に真実をお伝えする。
「想い人に、自分の瞳と髪色の石がついたイヤリングを、いつも身近におります。と、気持ちを込めてお贈りするのが流行っているんですよ」
ダスティン様はわたしの説明で、自分の犯した過ちに気がつき、顔が青ざめていくのだった。
「コーデリア様に失礼な事をしてしまった」
ダスティン様が深く座り込んだソファーでうなだれて、わかりやすく落ち込んでいるのを眺めながらやりすぎてしまった事を反省した。
だって、さすがにわたしもコーデリア様にコーデリア様カラーのイヤリングをプレゼントするだなんて発想は思いつかなかったんだもの。
恐るべしだわ。自覚なし溺愛系……
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