17 / 18
番外編
とある医師の夫2
しおりを挟む
なぜ、アトワールの本が大国の王子よりアカデミーに寄贈されのか、それは、この国からアトワールが離れて大国に逃げた時に、王子に出会って意気投合した結果、何かあった時、協力して助け合う仲になったのだ。
そして、アトワールが書いた本を王子名義でアカデミーに寄贈しとけば、後から本の内容を知ったアカデミーや保護者達に、そう簡単に本を処分されないように手を打っておいたのだ。
ちなみに本を読んだ王子からの感想は
『アト君が書いた本だって!?それにしても、暗黒商人のモデルになった腹黒狸商人の姿が違うじゃないか?えっ奥方がヴィラン系のイメージは美形が良いでしょって……まあ、確かに』
と納得していた。
「なっ何ですって!?こんな悍ましい本が王族からの寄贈なんて、ありえない」
それを聞いたアトを見捨てた元恋人、エーモは一瞬、愕然としたが、何か思いついたのか笑顔になりアカデミーの職員や保護者達に向かって演説しはじめた。
「それなら、せっかく大国の王子殿下から寄贈された大事な本は、むしろ一般生徒には貸出しは辞めたほうが宜しいかと、なんせ、年端の行かぬ子供達が読んだら本が傷ついたり、汚す恐れもあるでしょう。そして、本を寄贈された王子殿下が聞いたら悲しむかと、なので、やはり生徒の手に届かない安全な場所へ、きちんと保管しとくべきです」
なるほど、そう来たかと、処分出来なかったら、生徒達に読ませないようにすれば、いいと
それを、聞いたアカデミー職員や保護者達も
「確かに、きちんと安全に管理するべきだ」ヒソヒソと呟き声が聞こえてきた。
僕は、本の処分を反対している学生代表のノガン・アレクサンド君の反応が気になり、彼を見ると本の処分が免れたと思ったら、まさか、今度は本の閲覧が出来なくなるとは、彼も予想しなかった事態だったようで、反論したくても、良い案が浮かばないらしく、顔色は真っ青を通りすぎて白くなり、まさに『絶望』と顔に書いてあった。
そして、エーモの意見に反論する人間が出ないとみた進行役の職員が
「えーっでは、どなたか、他に意見はありますか?無ければキタレ氏の意見も参考に寄贈された書籍は、しばらくは図書館での貸出しを停止いたします」
と言って終わらせようとした時ー
「ちょっと良いだろうか?外部からの意見も聞いて貰えないか?」
アトが挙手しながら立ち上がり、エーモに顔を向けた。
「ひっぃいいい…!?な、何で、アトワールがいるのよ」
化け物を見たように、エーモが悲鳴をあげた。
◇
「はじめまして、アトワール・ビッセラと申します。今回の議題に上がった本を出版した者です。先ほど、寄贈された本の事ですが、破損される恐れがあるから、安全な場所へ保管するべときとおっしゃいましたが……安心して下さい。その本は、破損など出来ないように作ってあるんで、何せ、『ブラックドラゴンレザー』の表紙と『本の番人』も付けております。子供どころか、大人、力の強い種族がさわっても大丈夫だと、確かアカデミーの理事と図書の職員さん達に説明して寄贈したんですよ」
それを聞いた大人達はざわついた。
アトワールが言ってた『ブラックドラゴンレザー』は、黒龍の脱皮した皮の事だ。その皮は頑丈で防御力が高い為に、防具は勿論、巨人族や鬼人など力の強い種族の服などの素材の一部としての取引きが多いため、人族には中々、手に入らない貴重な素材だったが、まさか、それが本の表紙で使われてるなんて、普通は、ありえない事だ。だが、アト曰く、脱皮した皮の取引きしてるブラックドラゴン達が最近、エミュー領に住むようになったら、ここの土地、めっちゃ快適と新陳代謝が良くなり、よく脱皮するようになり、むしろ在庫はたっぷりあるから本の表紙に使ったそうだ。
そして、『本の番人』は、狂気の装丁者と言われた偏屈魔法使いが自分が持っている本の中身を美しく保つ為に作った存在だ。うっかり破いても、汚しても、キレイに修復してくれるのだ。ちなみに、『本の番人』は照れ屋な性格と魔法使いにより設定されてる為に、修復作業は人がいない時か寝静まった時間帯にするらしい。そんな便利な『本の番人』を本に付けるのは、偏屈魔法使いに気に入られた本のみとされる。
普通の革装本だと思われていたのが物凄い物だと知った瞬間の人々の反応は驚きに次々と声をあげていく。
「ブラックドラゴンのレザーですって!?」「それなら、絶対破れないじゃないか」「ほ、本の番人ですって!?じゃあ、うっかり、中のページが破けても修復してくれるなら安心だわ」「そんな、すごい本なら私も手に取って見たいわ」
アトワールはしれっとした顔で
「ええ、だから、安全な場所に保管などしなくても大丈夫なんですよ」と答えた。
そして、本を閲覧できないよう誘導していたエーモの方は、顔を真っ赤にして叫びだす。
「う、嘘でしょ……そんな、本にブラックドラゴンの革が使われるなんて、ふ、ふざけないで!!ア、アトワール、あんたが、その本を書いたか、書かせたんでしょ!!あの主人公の恋人をあんな風に書くなんて、最低すぎる!まるで悪役じゃないの、黙ってないで何か言いなさいよ!!」
アトワールは無言のまま、エーモを見つめていた。僕をこの場に連れてきた理由が分かり、やれやれと思いながらアトワールの代わりに僕がエーモに話しかける。
「やあ、キタレ様?お久しぶりです。覚えてますか?アトワールの友人、グリセです。ああ、彼が黙ってるのは、あなたに昔、もう話かけてくるなと言われたからです。それを、アトワールは忠実に守ってるだけです。それに、周りを見てください。あなたの言動を聞いて、ますます皆様が興味もったようです。その本の事を」
エーモは、ハッとした表情で、そして周りを見渡すと、聞くに堪えない言い訳していた。
そして、本の処分、閲覧停止の話は無くなったが、内容に関してやはり、刺激が強すぎる内容の為、本の閲覧及び貸出しは、休日及び長期休暇のみとなった。理由は、本を読むのに夢中になりすぎて学業が疎かになった生徒が幾人か出たせいだ。さすがに、それは良くないと思った僕たちもアカデミーに学生の本分を忘れるなら、書籍は別の施設に寄贈する事になると生徒達に脅し…いや説明して、ようやく騒動が終わったのだった。
ちなみに元恋人のエーモは、あの後、自分の子供から母親がアカデミーで色々とやらかした事を父親に伝えた結果、エーモは地方に帰され、しばらく王都に行かないよう監視生活になったとアトから聞かされた。アトの奥方は『だいぶ優しいザマァだねっ』て言ってたが、エーモからしたら、死ぬほど屈辱だった思う。
◇
「あ、あの、ビッセラ様!今話かけても大丈夫でしょうか?」
アトワールに話しかけたのは、あのノガン・アレクサンド君だった。
「ああ、大丈夫だ。君は、うちの本の処分を反対してくれた子だね」
「はい、黒い英雄、あっごめんなさい。正式なタイトルは長いので、気づいたら、そんな風に呼ぶようになっていたんです!本当にあの物語は素晴らしいです。出てくる登場人物が魅力的で!」
「あ~っタイトルは、確かに長いね黒い英雄か、分かりやすくて良いな。それ次回の本に使わせてもらう事になるかもしれない」
「えっ本当に!?はい勿論、良いです!!むしろ、ありがとうございますと言いたいのこちらです」
キラキラした顔で、アトワールに話しかけてるのを離れた場所から見ていた僕は、何故かモヤッとした気持ちに襲われていた。
後から思い返したら、あれはアトに嫉妬していたのだと気づくのだが……
◇
あの騒動から数年後に、僕の働く王宮にノガン君がやって来た。アレから、更に「黒い英雄」に感化された彼を見て思わず僕は、笑顔で対応したつもりが、彼には違ってようで、「黒い英雄」の良さを分からせてやるとばかりに、本を貸してくれた。
実は、アカデミーに寄贈の件から僕は忙しくなり「黒い英雄」も読んだのは最初の方だけだった。僕としては、別に読まなくて良かったが、ノガンから、まだ読んでないのかと、会うたびに言われたので、読みはじめた。
うん。最初から面白かったが、更に復讐の話が進み、確かに、これを読んでいたアカデミーの子達が学業が疎かになると、少しばかりアトのザマァに巻き込んでしまった事を今更ながら悪かったと反省した。そして、黒い英雄の4巻も読み終わろうとした時に続きの5巻が無いのに気づいた。それをノガン君に尋ねようとしたら、中々、彼に会えず、仕方なく書店で購入しようと探している間に、まんまと彼の術中だと気づいた時に、やられたと、そして僕は彼に、本の続きを貸してくれと乞いながら、彼を繋ぎとめる為に、跪いて告白したのだ。
「ノガン・アレクサンド、続きを貸してくれて、ありがとう。じつは、この黒い英雄を書いたの僕の友人で、そして、アカデミーに黒い英雄を寄贈しようと言ったのは僕なんだ。あの時は、友人の事情に巻き込んで、済まなかった」
「えっ上司さんが!?わたしの神作品を会うキッカケだったあるか!?」
「そして、ノガン、僕と結婚するともれなく、黒い英雄の試作本や未公開情報が読めるよ。プロポーズを受けてくれるかい?」
「!!!???ほ、本当あるか!???結婚するある!」
こうして、僕らは夫夫になり、ノガンの夫になったのだった。
そして、アトワールが書いた本を王子名義でアカデミーに寄贈しとけば、後から本の内容を知ったアカデミーや保護者達に、そう簡単に本を処分されないように手を打っておいたのだ。
ちなみに本を読んだ王子からの感想は
『アト君が書いた本だって!?それにしても、暗黒商人のモデルになった腹黒狸商人の姿が違うじゃないか?えっ奥方がヴィラン系のイメージは美形が良いでしょって……まあ、確かに』
と納得していた。
「なっ何ですって!?こんな悍ましい本が王族からの寄贈なんて、ありえない」
それを聞いたアトを見捨てた元恋人、エーモは一瞬、愕然としたが、何か思いついたのか笑顔になりアカデミーの職員や保護者達に向かって演説しはじめた。
「それなら、せっかく大国の王子殿下から寄贈された大事な本は、むしろ一般生徒には貸出しは辞めたほうが宜しいかと、なんせ、年端の行かぬ子供達が読んだら本が傷ついたり、汚す恐れもあるでしょう。そして、本を寄贈された王子殿下が聞いたら悲しむかと、なので、やはり生徒の手に届かない安全な場所へ、きちんと保管しとくべきです」
なるほど、そう来たかと、処分出来なかったら、生徒達に読ませないようにすれば、いいと
それを、聞いたアカデミー職員や保護者達も
「確かに、きちんと安全に管理するべきだ」ヒソヒソと呟き声が聞こえてきた。
僕は、本の処分を反対している学生代表のノガン・アレクサンド君の反応が気になり、彼を見ると本の処分が免れたと思ったら、まさか、今度は本の閲覧が出来なくなるとは、彼も予想しなかった事態だったようで、反論したくても、良い案が浮かばないらしく、顔色は真っ青を通りすぎて白くなり、まさに『絶望』と顔に書いてあった。
そして、エーモの意見に反論する人間が出ないとみた進行役の職員が
「えーっでは、どなたか、他に意見はありますか?無ければキタレ氏の意見も参考に寄贈された書籍は、しばらくは図書館での貸出しを停止いたします」
と言って終わらせようとした時ー
「ちょっと良いだろうか?外部からの意見も聞いて貰えないか?」
アトが挙手しながら立ち上がり、エーモに顔を向けた。
「ひっぃいいい…!?な、何で、アトワールがいるのよ」
化け物を見たように、エーモが悲鳴をあげた。
◇
「はじめまして、アトワール・ビッセラと申します。今回の議題に上がった本を出版した者です。先ほど、寄贈された本の事ですが、破損される恐れがあるから、安全な場所へ保管するべときとおっしゃいましたが……安心して下さい。その本は、破損など出来ないように作ってあるんで、何せ、『ブラックドラゴンレザー』の表紙と『本の番人』も付けております。子供どころか、大人、力の強い種族がさわっても大丈夫だと、確かアカデミーの理事と図書の職員さん達に説明して寄贈したんですよ」
それを聞いた大人達はざわついた。
アトワールが言ってた『ブラックドラゴンレザー』は、黒龍の脱皮した皮の事だ。その皮は頑丈で防御力が高い為に、防具は勿論、巨人族や鬼人など力の強い種族の服などの素材の一部としての取引きが多いため、人族には中々、手に入らない貴重な素材だったが、まさか、それが本の表紙で使われてるなんて、普通は、ありえない事だ。だが、アト曰く、脱皮した皮の取引きしてるブラックドラゴン達が最近、エミュー領に住むようになったら、ここの土地、めっちゃ快適と新陳代謝が良くなり、よく脱皮するようになり、むしろ在庫はたっぷりあるから本の表紙に使ったそうだ。
そして、『本の番人』は、狂気の装丁者と言われた偏屈魔法使いが自分が持っている本の中身を美しく保つ為に作った存在だ。うっかり破いても、汚しても、キレイに修復してくれるのだ。ちなみに、『本の番人』は照れ屋な性格と魔法使いにより設定されてる為に、修復作業は人がいない時か寝静まった時間帯にするらしい。そんな便利な『本の番人』を本に付けるのは、偏屈魔法使いに気に入られた本のみとされる。
普通の革装本だと思われていたのが物凄い物だと知った瞬間の人々の反応は驚きに次々と声をあげていく。
「ブラックドラゴンのレザーですって!?」「それなら、絶対破れないじゃないか」「ほ、本の番人ですって!?じゃあ、うっかり、中のページが破けても修復してくれるなら安心だわ」「そんな、すごい本なら私も手に取って見たいわ」
アトワールはしれっとした顔で
「ええ、だから、安全な場所に保管などしなくても大丈夫なんですよ」と答えた。
そして、本を閲覧できないよう誘導していたエーモの方は、顔を真っ赤にして叫びだす。
「う、嘘でしょ……そんな、本にブラックドラゴンの革が使われるなんて、ふ、ふざけないで!!ア、アトワール、あんたが、その本を書いたか、書かせたんでしょ!!あの主人公の恋人をあんな風に書くなんて、最低すぎる!まるで悪役じゃないの、黙ってないで何か言いなさいよ!!」
アトワールは無言のまま、エーモを見つめていた。僕をこの場に連れてきた理由が分かり、やれやれと思いながらアトワールの代わりに僕がエーモに話しかける。
「やあ、キタレ様?お久しぶりです。覚えてますか?アトワールの友人、グリセです。ああ、彼が黙ってるのは、あなたに昔、もう話かけてくるなと言われたからです。それを、アトワールは忠実に守ってるだけです。それに、周りを見てください。あなたの言動を聞いて、ますます皆様が興味もったようです。その本の事を」
エーモは、ハッとした表情で、そして周りを見渡すと、聞くに堪えない言い訳していた。
そして、本の処分、閲覧停止の話は無くなったが、内容に関してやはり、刺激が強すぎる内容の為、本の閲覧及び貸出しは、休日及び長期休暇のみとなった。理由は、本を読むのに夢中になりすぎて学業が疎かになった生徒が幾人か出たせいだ。さすがに、それは良くないと思った僕たちもアカデミーに学生の本分を忘れるなら、書籍は別の施設に寄贈する事になると生徒達に脅し…いや説明して、ようやく騒動が終わったのだった。
ちなみに元恋人のエーモは、あの後、自分の子供から母親がアカデミーで色々とやらかした事を父親に伝えた結果、エーモは地方に帰され、しばらく王都に行かないよう監視生活になったとアトから聞かされた。アトの奥方は『だいぶ優しいザマァだねっ』て言ってたが、エーモからしたら、死ぬほど屈辱だった思う。
◇
「あ、あの、ビッセラ様!今話かけても大丈夫でしょうか?」
アトワールに話しかけたのは、あのノガン・アレクサンド君だった。
「ああ、大丈夫だ。君は、うちの本の処分を反対してくれた子だね」
「はい、黒い英雄、あっごめんなさい。正式なタイトルは長いので、気づいたら、そんな風に呼ぶようになっていたんです!本当にあの物語は素晴らしいです。出てくる登場人物が魅力的で!」
「あ~っタイトルは、確かに長いね黒い英雄か、分かりやすくて良いな。それ次回の本に使わせてもらう事になるかもしれない」
「えっ本当に!?はい勿論、良いです!!むしろ、ありがとうございますと言いたいのこちらです」
キラキラした顔で、アトワールに話しかけてるのを離れた場所から見ていた僕は、何故かモヤッとした気持ちに襲われていた。
後から思い返したら、あれはアトに嫉妬していたのだと気づくのだが……
◇
あの騒動から数年後に、僕の働く王宮にノガン君がやって来た。アレから、更に「黒い英雄」に感化された彼を見て思わず僕は、笑顔で対応したつもりが、彼には違ってようで、「黒い英雄」の良さを分からせてやるとばかりに、本を貸してくれた。
実は、アカデミーに寄贈の件から僕は忙しくなり「黒い英雄」も読んだのは最初の方だけだった。僕としては、別に読まなくて良かったが、ノガンから、まだ読んでないのかと、会うたびに言われたので、読みはじめた。
うん。最初から面白かったが、更に復讐の話が進み、確かに、これを読んでいたアカデミーの子達が学業が疎かになると、少しばかりアトのザマァに巻き込んでしまった事を今更ながら悪かったと反省した。そして、黒い英雄の4巻も読み終わろうとした時に続きの5巻が無いのに気づいた。それをノガン君に尋ねようとしたら、中々、彼に会えず、仕方なく書店で購入しようと探している間に、まんまと彼の術中だと気づいた時に、やられたと、そして僕は彼に、本の続きを貸してくれと乞いながら、彼を繋ぎとめる為に、跪いて告白したのだ。
「ノガン・アレクサンド、続きを貸してくれて、ありがとう。じつは、この黒い英雄を書いたの僕の友人で、そして、アカデミーに黒い英雄を寄贈しようと言ったのは僕なんだ。あの時は、友人の事情に巻き込んで、済まなかった」
「えっ上司さんが!?わたしの神作品を会うキッカケだったあるか!?」
「そして、ノガン、僕と結婚するともれなく、黒い英雄の試作本や未公開情報が読めるよ。プロポーズを受けてくれるかい?」
「!!!???ほ、本当あるか!???結婚するある!」
こうして、僕らは夫夫になり、ノガンの夫になったのだった。
118
あなたにおすすめの小説
【本編完結】処刑台の元婚約者は無実でした~聖女に騙された元王太子が幸せになるまで~
TOY
BL
【本編完結・後日譚更新中】
公開処刑のその日、王太子メルドは元婚約者で“稀代の悪女”とされたレイチェルの最期を見届けようとしていた。
しかし「最後のお別れの挨拶」で現婚約者候補の“聖女”アリアの裏の顔を、偶然にも暴いてしまい……!?
王位継承権、婚約、信頼、すべてを失った王子のもとに残ったのは、幼馴染であり護衛騎士のケイ。
これは、聖女に騙され全てを失った王子と、その護衛騎士のちょっとズレた恋の物語。
※別で投稿している作品、
『物語によくいる「ざまぁされる王子」に転生したら』の全年齢版です。
設定と後半の展開が少し変わっています。
※後日譚を追加しました。
後日譚① レイチェル視点→メルド視点
後日譚② 王弟→王→ケイ視点
後日譚③ メルド視点
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
偽物勇者は愛を乞う
きっせつ
BL
ある日。異世界から本物の勇者が召喚された。
六年間、左目を失いながらも勇者として戦い続けたニルは偽物の烙印を押され、勇者パーティから追い出されてしまう。
偽物勇者として逃げるように人里離れた森の奥の小屋で隠遁生活をし始めたニル。悲嘆に暮れる…事はなく、勇者の重圧から解放された彼は没落人生を楽しもうとして居た矢先、何故か勇者パーティとして今も戦っている筈の騎士が彼の前に現れて……。
悪役令息の兄って需要ありますか?
焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。
その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。
これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます
水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。
家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。
絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。
「大丈夫だ。俺がいる」
彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。
これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。
無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる