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本編
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「じゃあ、紐配るね」
皆に青い紐を配った。そして左手で中央を纏めると、右手で皆が持っている方とは違う端を1本だけ選んだ。
「離すね」
私が持っている紐はイアンに繋がっていた。
リプリ団長考案の方法だ。これだと私もどれかを選んでいるしどれかを選んでいるかは最後までわからないから公平公正な方法でもある。
「ありがとう。ガードルート」
いつもの無表情がどことなく嬉しそうだ。
「うん。よろしく。イアン」
私も微笑む。選ぶ責任が果たされて肩の荷が降りた。
フィースは悔しそうに呻いた。
「公平だしな…しょうがないか」
脱出の時に負った傷を脅威のスピードで治したノアさんもちょっと遅れて帰ってきたミッキー君も加わっている。ヴィンセントさんも珍しく感情あらわに悔しそうだ。
そんなに欲しいものなのかなぁ?
よくわからないけど、男性には大切なものなのかもしれない。
とりあえずその場は解散になった。
「ガードルート」
「ヴィンセントさん」
「どうしたんですか」
「いや…ちょっと気になってな」
私は立ち止まって涼やかな美貌を見上げた。
「君は…あのバーンスタイン家の双子が騎士団入りした理由を聞いたことがあるか?」
「えっと、いいえ」
「…そうか」
「何か気になることがありました?」
ヴィンセントさんは言いにくそうにすると、困ったように言った。
「…君が聞くべきだろうな」
「イアンかフィースに聞いたら良いですか?」
「そうだな…私から聞いたから、と言わず君が思いついたということにした方が良いだろう」
「わかりました」
にこっと微笑むと、ヴィンセントさんはほっと息をつく。私は背伸びしてちゅっとキスをした。
「ん、どうした急に」
目を丸くして私を見つめる。
「お礼です。心配してくれるから」
「それは私がしたいからしている、お礼を言われるほどのことじゃない」
「じゃあ、私もキスしたいからしました。最近ぜんぜん出来てなかったから」
「じゃあもう一度だ。ガードルート」
ヴィンセントさんは屈んでくれる。その唇にもう一度キスをした。
皆に青い紐を配った。そして左手で中央を纏めると、右手で皆が持っている方とは違う端を1本だけ選んだ。
「離すね」
私が持っている紐はイアンに繋がっていた。
リプリ団長考案の方法だ。これだと私もどれかを選んでいるしどれかを選んでいるかは最後までわからないから公平公正な方法でもある。
「ありがとう。ガードルート」
いつもの無表情がどことなく嬉しそうだ。
「うん。よろしく。イアン」
私も微笑む。選ぶ責任が果たされて肩の荷が降りた。
フィースは悔しそうに呻いた。
「公平だしな…しょうがないか」
脱出の時に負った傷を脅威のスピードで治したノアさんもちょっと遅れて帰ってきたミッキー君も加わっている。ヴィンセントさんも珍しく感情あらわに悔しそうだ。
そんなに欲しいものなのかなぁ?
よくわからないけど、男性には大切なものなのかもしれない。
とりあえずその場は解散になった。
「ガードルート」
「ヴィンセントさん」
「どうしたんですか」
「いや…ちょっと気になってな」
私は立ち止まって涼やかな美貌を見上げた。
「君は…あのバーンスタイン家の双子が騎士団入りした理由を聞いたことがあるか?」
「えっと、いいえ」
「…そうか」
「何か気になることがありました?」
ヴィンセントさんは言いにくそうにすると、困ったように言った。
「…君が聞くべきだろうな」
「イアンかフィースに聞いたら良いですか?」
「そうだな…私から聞いたから、と言わず君が思いついたということにした方が良いだろう」
「わかりました」
にこっと微笑むと、ヴィンセントさんはほっと息をつく。私は背伸びしてちゅっとキスをした。
「ん、どうした急に」
目を丸くして私を見つめる。
「お礼です。心配してくれるから」
「それは私がしたいからしている、お礼を言われるほどのことじゃない」
「じゃあ、私もキスしたいからしました。最近ぜんぜん出来てなかったから」
「じゃあもう一度だ。ガードルート」
ヴィンセントさんは屈んでくれる。その唇にもう一度キスをした。
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