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chapter3:Travel Emotions Bergamo

ああいう男をジゴロって言うんです!

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何とか難を逃れた(?)訳だけど...この状況まさか毎日続いたりするなら心臓に悪すぎなんだけど...

「姫様、お着替え済みましたか?」

アンナがやって来たわ!

「アンナ、着替え終わったから今行くわね」

そう言って鍵を開けて部屋から出る...ごめんねアンナ...

「さぁさぁ旦那様がお待ちですよ」

とアンナがニコニコと食堂まで一緒に着いていく途中...階段を降りようとした時にディビッド達の姿が見える!

何だかマキシムさんに小言を言われてるみたいだけど...まぁさっきの件よね...間違いなく。

ディビッドが此方に気が付いたのかエッチをする時に見せる蕩ける様な瞳で見つめてくるわ!もう!

「あの人達は若様のお客様ですね...とはいえ何て軽薄な!姫様に色目を使うなんてっ!」

「い...色目???」

「姫様には絶対相応しい貴族の御子息がおられますから!あんな男に引っかかってはなりませんよ!」

アンナ...ごめんなさい...もうとうに引っかかったのよ...いえ捕まったって言った方が正しいかも...

「ああいう男は女たらしで碌でもないんです!姫様ああいうのをジゴロって言うんですよ、騙されちゃあいけませんからね!」

どうやらアンナの中ではディビッドは敵認定されちゃったかもしれないわ...

───

「全くこいつと来たら...」

マキシムは悪態をつく...まぁみんなが寝ている間にあれだけダメだと言っているにも関わらず、ディビッドはバレンティナの部屋に忍び込んで一晩を共にしているのだから。

しかも列車での旅の間も含めてだ...なんとも碌でも無い奴である。

小言を言ってもまぁ全く聞いてもいない...昔からそうだが何だか最近は酷いのだ。

「ディビッド...お前そんなに好き勝手してるといつか痛い目に会うぞ?」

「痛い目って言われても...あ!」

階段のを降りようとしている愛しのバレンティナを見つけ、いつもの様に蕩ける眼差しで見つめる。

するとそれに気がついてバレンティナの顔はみるみる間に真っ赤になる...何せ一晩中激しく愛し合ってさっきまでベッドを共にしていたからだ。

バレンティナ自体もここ毎日の為か、最初はダメと言っても途中ディビッドから与えられる快楽に逆らえずに溺れてしまい、自ら求めてしまうまでになっている...そしてそれを思い出しては恥ずかしさで頭を悩ませているのだ。

そんな姿すら可愛い、更にそうしたいと思うディビッドはやはり碌でもない男である。

その姿を睨みつける年配の女性がバレンティナの横にいた。

その顔にいち早く気がつくマキシム。

「おいお前あの年配のメイドに睨まれてるぞ?」

「え?」

バレンティナしか目に入ってなかったディビッドは軽く横を見ると確かにアンナはディビッドをまるで我が子を守る母猫の如くな視線を向けている。

「おー色男!どうだ目覚めは」

シルヴィオがやって来た、そして周囲に目をやるとその状況を瞬時に察知しニヤニヤと笑う。

「あーあ、アンナに目ぇつけられたな色男!厄介だぞアンナはなぁ」

はは、と笑いながらシルヴィオは3人食堂へと促した。

────
※まぁ上流階級の女の子をそんな目でみちゃあジゴロ言われても仕方ないよねぇ...
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