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第一部
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その日から学園では、変化が訪れるようになった。
メリシャをグループで遠目に眺め、それまで近寄る事さえなかった生徒たちが少しずつ話しかけるようになったのだ。
「メリシャさん。次の講義、共に行ってもよろしいかしら?」
「エイサさん。そうですね、行きましょうか。」
きっかけはサルウシャ伯爵令嬢のエイサが声をかけ、学園内に於いてメリシャと関わる光景を見たあるグループが声をかけた事だった。
誰から見ても仲睦まじいその雰囲気を見た生徒から齎された噂は瞬く間に学園中へと広がる。
女生徒が固まっていたグループ化は軟化していき、徐々にであるがメリシャに歩み寄ろうとする生徒が増えていく。
未だメリシャを敵視している一部のグループは同じ思想を抱く同志に再度指示を出すも、少しずつ離反する生徒が日を跨ぐごとに増えていっている事に彼女らが気付くのに長い時間を要した。
高位貴族に目を付けられた男爵令嬢へ近付き、友人のように接するサルウシャ伯爵令嬢の対応は周囲に大きな影響を与えていく。
高位貴族内では庶民派として多くの貴族に知られているが、貴族社会の中間に位置する伯爵家が下位貴族である子爵家や男爵家などへ与える影響は大きい。
サルウシャ伯爵家の子息が神官を勤めているということも、きっかけの一部に拍車が掛かっているのかもしれない。
そんな日々を過ごすうちに危機感を抱いた、ある女生徒は影響を未だ受けていないグループである取り巻きを呼び集めたが指示に従ったグループの人数は当初の人数を大きく下回っていたのだった。
———
【告知】
年末年始前後は休載いたします。
次回話は2024/01/09 17:00投稿予定です。
読者の皆様、大変申し訳ありませんが、ご了承ください。
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メリシャをグループで遠目に眺め、それまで近寄る事さえなかった生徒たちが少しずつ話しかけるようになったのだ。
「メリシャさん。次の講義、共に行ってもよろしいかしら?」
「エイサさん。そうですね、行きましょうか。」
きっかけはサルウシャ伯爵令嬢のエイサが声をかけ、学園内に於いてメリシャと関わる光景を見たあるグループが声をかけた事だった。
誰から見ても仲睦まじいその雰囲気を見た生徒から齎された噂は瞬く間に学園中へと広がる。
女生徒が固まっていたグループ化は軟化していき、徐々にであるがメリシャに歩み寄ろうとする生徒が増えていく。
未だメリシャを敵視している一部のグループは同じ思想を抱く同志に再度指示を出すも、少しずつ離反する生徒が日を跨ぐごとに増えていっている事に彼女らが気付くのに長い時間を要した。
高位貴族に目を付けられた男爵令嬢へ近付き、友人のように接するサルウシャ伯爵令嬢の対応は周囲に大きな影響を与えていく。
高位貴族内では庶民派として多くの貴族に知られているが、貴族社会の中間に位置する伯爵家が下位貴族である子爵家や男爵家などへ与える影響は大きい。
サルウシャ伯爵家の子息が神官を勤めているということも、きっかけの一部に拍車が掛かっているのかもしれない。
そんな日々を過ごすうちに危機感を抱いた、ある女生徒は影響を未だ受けていないグループである取り巻きを呼び集めたが指示に従ったグループの人数は当初の人数を大きく下回っていたのだった。
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