94 / 192
天文28年
第四十九話 決戦!猿式蹴鞠 そのニ
しおりを挟む
「さあ先発選手が順番に競技場に入ってまいりました。
まずは軍団織田、前衛は小柄で愛くるしいがピリリと辛い!織田信長の妹、お犬さん!」
「模擬戦では軍団一の得点数を誇るとの事、相手今川にどこまで通用するかが見ものですね」
「中衛の左には明智十兵衛光秀が愛息、珠子。通称珠ちゃん!」
「守護者の完全手動操作が出来るのは、この日本で数人のみと言われたうちの一人です。
先日六歳の誕生日を迎えたばかりですが、年齢を感じさせない巧みな主義者裁きに定評があります」
「そして中衛右には、竹中 治!」
「珠ちゃんとは同郷で息の合ったコンビですね。戦略家としての顔も持ち、どんな作戦で攻守に貢献するか楽しみです」
「後衛には、お犬の姉、愛染明王の化身!
お市先生!!」
ここで観客から、一際大きな拍手と歓声。
いやあ、お市さんって人気の有名人だなあ(他人事)
「終点門を守る門番役には手堅さに定評のある次郎法師!
わたしの頼れる相方です」
「最近行われた模擬戦では一点たりともゴールに入れさせなかったとのことで、その無敗記録を維持できるかがカギになりますね」
「さて一方の軍団今川ですが、前衛が今川氏真の妻である糸、門番役にシリコン姐さん、中衛が炭素とゲルマニウム、後衛鉛となっております」
「おい俺様達の解説、雑!」
思わずツッコミを入れてくる炭素。
「いやあすみませんねえ、なにしろ情報少なくて、えへへ」
旭が愛想笑いするが、これ絶対わざとだな。
「さて選手も出揃った所で、まずは小判による鞠持ち決めです」
小判が投げられ、表を上に落ちる。
「鞠は軍団織田からの所持で、試合開始です。
さあ、まずはお犬さんが後方の球ちゃんに鞠を蹴って渡す、そこからお犬さんに戻して……そのまま強襲!
あーっと、しかしこれは間一髪、門番のシリコン姉さんが弾いたっ!」
「速攻の狙いは良かったんですが、読まれてましたね」
「さて、依然として鞠の所持権は軍団織田側、隅からの球出しからの……
おっと、軍団今川の糸選手が横から掠め取って素早い動きで織田陣地に切り込んでいくっ!」
「これは危ないですよ!」
「お市先生が横からの体当たりで止めましたが、おっと……ここで今試合最初の、黄色い札!」
「ちょっと止め方が強引で故意でしたからねえ、あれはいけません」
「さて反則からの軍団今川の球蹴りからの開始は、一旦球を後方に戻し……おーっと、珠ちゃんが周り込んでそのまま今川陣地に切り込んで行くぅ!」
「これはうまい!」
「ですが今度は鉛選手が突っ込み、黄色札をもらいながらも動きを止めました。
とまあ序盤から一進一退の攻防。
この先も目が離せません!」
まずは軍団織田、前衛は小柄で愛くるしいがピリリと辛い!織田信長の妹、お犬さん!」
「模擬戦では軍団一の得点数を誇るとの事、相手今川にどこまで通用するかが見ものですね」
「中衛の左には明智十兵衛光秀が愛息、珠子。通称珠ちゃん!」
「守護者の完全手動操作が出来るのは、この日本で数人のみと言われたうちの一人です。
先日六歳の誕生日を迎えたばかりですが、年齢を感じさせない巧みな主義者裁きに定評があります」
「そして中衛右には、竹中 治!」
「珠ちゃんとは同郷で息の合ったコンビですね。戦略家としての顔も持ち、どんな作戦で攻守に貢献するか楽しみです」
「後衛には、お犬の姉、愛染明王の化身!
お市先生!!」
ここで観客から、一際大きな拍手と歓声。
いやあ、お市さんって人気の有名人だなあ(他人事)
「終点門を守る門番役には手堅さに定評のある次郎法師!
わたしの頼れる相方です」
「最近行われた模擬戦では一点たりともゴールに入れさせなかったとのことで、その無敗記録を維持できるかがカギになりますね」
「さて一方の軍団今川ですが、前衛が今川氏真の妻である糸、門番役にシリコン姐さん、中衛が炭素とゲルマニウム、後衛鉛となっております」
「おい俺様達の解説、雑!」
思わずツッコミを入れてくる炭素。
「いやあすみませんねえ、なにしろ情報少なくて、えへへ」
旭が愛想笑いするが、これ絶対わざとだな。
「さて選手も出揃った所で、まずは小判による鞠持ち決めです」
小判が投げられ、表を上に落ちる。
「鞠は軍団織田からの所持で、試合開始です。
さあ、まずはお犬さんが後方の球ちゃんに鞠を蹴って渡す、そこからお犬さんに戻して……そのまま強襲!
あーっと、しかしこれは間一髪、門番のシリコン姉さんが弾いたっ!」
「速攻の狙いは良かったんですが、読まれてましたね」
「さて、依然として鞠の所持権は軍団織田側、隅からの球出しからの……
おっと、軍団今川の糸選手が横から掠め取って素早い動きで織田陣地に切り込んでいくっ!」
「これは危ないですよ!」
「お市先生が横からの体当たりで止めましたが、おっと……ここで今試合最初の、黄色い札!」
「ちょっと止め方が強引で故意でしたからねえ、あれはいけません」
「さて反則からの軍団今川の球蹴りからの開始は、一旦球を後方に戻し……おーっと、珠ちゃんが周り込んでそのまま今川陣地に切り込んで行くぅ!」
「これはうまい!」
「ですが今度は鉛選手が突っ込み、黄色札をもらいながらも動きを止めました。
とまあ序盤から一進一退の攻防。
この先も目が離せません!」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
38
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる