護国の鳥

凪子

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春の章

25

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なるほど、最初から銃の撃ち方や剣術を指南しなんしてくれるわけではないらしい。

まずは体力をつけ、根性を鍛えようという考えか。

誰もがそう察し、黙々と真面目に走り続けた。

島は海岸線から隆起した地形であり、ほぼ階段状に急峻な坂道が続いている。

曲がりくねった道が建物と建物の間を縫うように広がり、頂上には古風な時計塔がそびえ立っている。

道は徐々に細くなり、足場は水を吸ってぬかるみ、森の中では木の根や草が進路の邪魔をした。

ランニングというよりは、登山の趣である。

「いつまで走るのかな」

二時間ほど経ったころだろうか。

息が上がってきた生徒が苦しそうにささやいた。

それを皮切りに、全員の間に不安がさざ波のように広がっていく。

ルベリエは島の頂上まで登ったかと思うと、全く休憩せずにノンストップで下り坂を下りはじめた。

今度は島の海岸をぐるりと一周回っていく。

先の見えない行軍こうぐんに、多くの者の顔に疲労の色が見え始めた。
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