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サイドストーリー:フリージア
公園到着
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「メスになる、のくだりを詳しく頼む。」
停車場に着き、そこから徒歩でシュプレー公園に向かいながら、フリージアは語り出した。
「子どもの頃の話よ?領地の屋敷の敷地内に、小さな池が…カエル池って呼んでるんだけど、5月位に毎年クロテガエルが大量発生して…」
当時、フリージアは兄弟とともにあひるのガァちゃん(♂)とアフラーちゃん(♀)を飼っていた。大量発生するカエルの駆除も兼ねて、捕ったカエルを餌として2羽に与えていた。
「それで、そのガァちゃんが、結構選り好みするコで、いつも同じ色のを食べてたのよ。その後に、同じ色のカエルが産卵してるのを見て、この色のがメスなんだって思って…」
カエルを餌にしてたなんて、残酷だと引かれそうであまり言いたくなかったのだが、仕方ない。
「夏に近づくにつれて、クロテガエルの色も日に日にメスの色のコの方が増えていって、産卵間近になるとほとんどメスばっかりになっていったから、オスがメスになったのかなって、子供の時にはそう思って…」
そこまで話してフリージアは恥ずかしくなった。
「緑の葉っぱが秋に赤くなるみたいに、単純に考えてたの。今考えるとちょっとおかしいわよね」
「いや、フリージア…」
テオの声は掠れていた。
「それこそ、俺の仮説だ。何かがトリガーになって、雨季の前に多くがメスに性転換して、繁殖に備えているんじゃないか、それを確認したかったんだ。」
性転換とは突拍子もない話のようでいてしかし、フリージアが見てきたことを思うと、辻褄が合う。
「こないだの会議で、すでに雨季の予報は出したんだが、もっと正確に予報を出せるならそれに越したことはないからな」
フリージア、と呼びかけられた。
「オオクロテガエルのメスは腹の斑点でオスと区別しやすいが、クロテガエルの判別に関しては君頼みだ。すまないが、これからもよろしく頼む」
改めて言われると、何だかくすぐったい気持ちになって頬が緩んだ。
「ま、まぁ、いいわよ、どうせヒマだし。」
シュプレー公園に着くと、まだ朝早いせいか人影はまばらで、池のそばには誰もいない。
葦が池の半分を囲むように群生している。
「ちょうどいいわ。」
フリージアは葦に身を隠すようにして、徐ろにドレスのスカートを捲り出した。
「な、何を!」
テオが慌てて背を向ける。
「あ、ごめんなさい。ドレスの下部分だけラップ式になってて、それを取ろうと思って。中にもう1枚スカートを履いてるから、見ても大丈夫よ?」
王宮の蓮池の周りは路面が整備されているためさほど目立たないが、先週の日曜の公園でのカエル捕獲の際は、気をつけていてもやはり随分汚れてしまった。
本当は、靴が見える程度に裾が短くなっている、平民と同じワンピースを着て行きたいが、王太子殿下に会いに行っている体を装っている今は難しい。
かと言って、いつもドレスを汚して帰ってきていては気づかれそうな気がする。
そこで、上下セパレートのドレスで下部分を巻きスカートに改造した。
フリージアはそう説明したが、テオは「そういうことじゃない。」と身支度が整うまで、振り向くことはなかった。
その後、身軽になったフリージアは19匹の捕獲に成功した。
停車場に着き、そこから徒歩でシュプレー公園に向かいながら、フリージアは語り出した。
「子どもの頃の話よ?領地の屋敷の敷地内に、小さな池が…カエル池って呼んでるんだけど、5月位に毎年クロテガエルが大量発生して…」
当時、フリージアは兄弟とともにあひるのガァちゃん(♂)とアフラーちゃん(♀)を飼っていた。大量発生するカエルの駆除も兼ねて、捕ったカエルを餌として2羽に与えていた。
「それで、そのガァちゃんが、結構選り好みするコで、いつも同じ色のを食べてたのよ。その後に、同じ色のカエルが産卵してるのを見て、この色のがメスなんだって思って…」
カエルを餌にしてたなんて、残酷だと引かれそうであまり言いたくなかったのだが、仕方ない。
「夏に近づくにつれて、クロテガエルの色も日に日にメスの色のコの方が増えていって、産卵間近になるとほとんどメスばっかりになっていったから、オスがメスになったのかなって、子供の時にはそう思って…」
そこまで話してフリージアは恥ずかしくなった。
「緑の葉っぱが秋に赤くなるみたいに、単純に考えてたの。今考えるとちょっとおかしいわよね」
「いや、フリージア…」
テオの声は掠れていた。
「それこそ、俺の仮説だ。何かがトリガーになって、雨季の前に多くがメスに性転換して、繁殖に備えているんじゃないか、それを確認したかったんだ。」
性転換とは突拍子もない話のようでいてしかし、フリージアが見てきたことを思うと、辻褄が合う。
「こないだの会議で、すでに雨季の予報は出したんだが、もっと正確に予報を出せるならそれに越したことはないからな」
フリージア、と呼びかけられた。
「オオクロテガエルのメスは腹の斑点でオスと区別しやすいが、クロテガエルの判別に関しては君頼みだ。すまないが、これからもよろしく頼む」
改めて言われると、何だかくすぐったい気持ちになって頬が緩んだ。
「ま、まぁ、いいわよ、どうせヒマだし。」
シュプレー公園に着くと、まだ朝早いせいか人影はまばらで、池のそばには誰もいない。
葦が池の半分を囲むように群生している。
「ちょうどいいわ。」
フリージアは葦に身を隠すようにして、徐ろにドレスのスカートを捲り出した。
「な、何を!」
テオが慌てて背を向ける。
「あ、ごめんなさい。ドレスの下部分だけラップ式になってて、それを取ろうと思って。中にもう1枚スカートを履いてるから、見ても大丈夫よ?」
王宮の蓮池の周りは路面が整備されているためさほど目立たないが、先週の日曜の公園でのカエル捕獲の際は、気をつけていてもやはり随分汚れてしまった。
本当は、靴が見える程度に裾が短くなっている、平民と同じワンピースを着て行きたいが、王太子殿下に会いに行っている体を装っている今は難しい。
かと言って、いつもドレスを汚して帰ってきていては気づかれそうな気がする。
そこで、上下セパレートのドレスで下部分を巻きスカートに改造した。
フリージアはそう説明したが、テオは「そういうことじゃない。」と身支度が整うまで、振り向くことはなかった。
その後、身軽になったフリージアは19匹の捕獲に成功した。
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