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第2章 的ななんかそいう感じの章
第44話 宝の山
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(くっそ、この生意気な小動物め。あれだけの炎を吐いてやったのに溶けもせず焦げもせずに無傷だと? けしからん、これでは龍としての面目がたたんではないか。ぶっ殺してやる)
あれだけ力を込めた火焔を、あっさりはじき返されて龍はプライドをずたずたにされた気分であった。その怒りが龍をさらなる暴挙にいざなった。
火焔がダメならこの手で叩き潰してやる。
まるでパンがなければケーキを食べればいいじゃない的な浅はかな論理で、龍は行動を起こした。ともかく一撃食らわしてやらないことには気が済まないのだ。
もともと自分の硬さには自信がある。火にも水にも強い外郭は、誰にも破られたことはない。キズひとつつけることさえ難しいのだ。こんな程度結界など。
その浅薄な思考とおごりが、次の悲劇をもたらした。
龍はまるで野茂英雄のごとく身体を捻って振りかぶり、全力で自分の短い手をネコウサ(の入っている結界)に横殴りにぶつけたのだ。
ぐぎゃっ、という鈍い音とひゃぁぁぁぁという悲鳴(ネコウサである)が交錯する中、そこには。
おぉぉっほっほおほほほおほぉぉぉっ。と、さながら指をねずみ取りに挟んでしまったときのトムのように、片手を押さえながら飛び跳ねるタングステン龍の姿があった。結界にぶつかって折れた爪が、比較的柔らかい肉球に食い込んだようである。
ドスンドッスン、ドドドッスンと、龍が飛び跳ねた分だけ地面が揺れる。小さな地震にも匹敵するその振動は、木々を揺らし、生徒たちの足場を揺らし、コウイチ・マユ姉の合体物の上に岩を落とした。なんともないのはネコウサだけであった。
「うわぁおぉわ」
「ひぇぇぇひゃぁぁアッーーひぃぃぃもう、いやぁぁぁぁ」
何度も書いたがコウイチの結界は座標が固定されている。地上でも空中でもそれは同じである。その強度は岩が当たったぐらいで変形するものではない。
また、通常なら移動するはずもないのであるが、突然岩が落ちてきたことで動揺したコウイチがつい自分で結界を移動させてしまったのである。
そのとき、自分なら内側からでも結界を動かせることを知ったのであったが、いまはそれどころではない。
二転三転。転がるにはふさわしくない形状の物体は、バタンドタンを繰り返し、ようやく回転を止めた。ただ、それは決定的にふたりの合体を促進したという。
「ひやぁぁぁほほほっほアッーー」
「けけけけけけ、ケツっ!! あぁぁぁぁ違うカイッ!」
そしてその途中で回転を止めたくてやけくそ気味に唱えた結界魔法が、ものすごい確率でとんでもないところで発動したが、これは意味がないと悟ったコウイチはすぐ結界を解除した。しかし事象改変はすでに起こっていた。その瞬間。
…… …… ……。森に沈黙が訪れた。
「なんだ地震が収まったのか?」
「地震じゃなかっただろ。あの龍が暴れて……しかし揺れがなくなったのはどうしてだろう」
「なんで急に暴れたのかも良く分からんのだが」
「突然暴れ出したと思ったら、今度は沈黙かよ。俺たち遊ばれているのか」
「それにしても、なんの音もしなくなった森って気持ちが悪いな」
「タングステン龍になにかあったんだろうか?」
「なにか、ってなんだ?」
「「「「「さぁ?」」」」」
皆は、ネコウサが木から飛び降りるところも、ネコウサが結界で守られたところも、コウイチの結界がタングステン龍を首チョンパしたところも見ていなかった。
ワンコロやアノウも、足指を攻撃するのに必死で上方には注意が届いていなかった。
全てを見ていたのは、マユ姉ひとりである。結界魔法をかけたコウイチは転がっているうちに気を失っていたからである。
「ちょ、ちょっと、ちょっと待てこら!! 気を失うなら抜いてからにしあぁっぁあもう、せめてこの結界を解けどがぁぁわおあおあお、このアホカスボケ!!」
いくら叫んでも罵倒してもなんともならないのであった。マユ姉の苦悶は続く。
一瞬のうちに静寂が森を支配した。どんな森だって鳥や獣の声、葉が擦れる音ぐらいは聞こえるものだ。静寂の森なんてあり得ない。しかしそれが現実となると、言い様のない不安に駆られるものである。いてはいけない場所にいるようないたたまれなさ。
揺れる地面に右往左往していた生徒たちは、龍の足下ばかりを見ていた。そのためにその瞬間を見逃してしまった。だから、なにが起こったのか分からなかったのだ。
「みんな! 待たせたわね! 応援団の到着……あれ?」
ここで、ものすごく間の悪いスギタ先生の到着である。スギタ先生はとても自分では対処できないと判断し、近くのウツミ市にある冒険者ギルドまで応援要請に行っていたのだ。決して敵前逃亡したわけではない。そして冒険者たちを引き連れてようやく到着したのだが。
「な……、あ……、い……、はぁ!?」
スギタ先生の言葉は意味をなしていないが、それは到着したばかりの冒険者たちの気持ちも同じであった。
ななんでこんなことに……、ああれはどういうこと……いいったいなにが起こったの……
「「「「「はぁ?!?!?!?!?!?!」」」」」
なにが起こったのか分かってないのはコウイチも同じであった。コウイチは自分に身に降りかかった困難(結界の回転)を止めようと結界魔法を放ってすぐ解除しただけなのだ。自分のいる結界を自分で動かしたことにはもちろん気がついていない。だが、突然動き出したことは分かっている。だから動きを止めようと必死になってつい新たな結界魔法を発動させてしまったのだ。
指が動かせないはずなのに何故? という疑問はマユ姉の尊厳のためにここはナイショにしておく。
どうしてそれで止まると思ったのかは謎であるが、結果的に回転は止まり、指は深く突き刺さり(どこにかは聞いてはいけない)、そして。
回転の途中でまだコウイチの意識があったころ、たまたま目に映ったタングステン龍の首の一部。そのときたまたま発動させた結界魔法が、あの花崗岩よろしくたまたまタングステン龍の首をくり抜いたのである。たまたま3連発である。
龍の頭頂部から約2メートル下の部分。そこに5メートル四方サイズの結界が発生し、頭と胴体とを結ぶ首を分断したのであった。そして結界はすぐに解除された。
その一瞬でタングステン龍は絶命し森に沈黙が訪れた。龍にとってもなにが起こったのか理解するいとまもなかったであろう。
しかし沈黙は次の事象によって破られた。結界の上に乗った形の首が安定であるはずはなく、しかるべきときにしかるべきところでしっかり検討をして職務を果たしたいと痛いっ。
「誰が検討使をしろと言ったよ」
誰と誰が会話しているのか考えてはならない。なにもかもノリだけで進めている物語である。
「威張るところじゃないと思うモん」
お前はどこでツッコんでるんだよ。
「お、おい! なんか落ちてくるぞ!!」
「に、逃げろぉぉぉぉ」
蜘蛛の子を散らしたように逃げ惑う生徒たち。と応援に来たはずの冒険者たち。そこに空から落ちてきたもの。
どっすぅぅぅぅぅぅぅん。
と、大音響が森中に響いた。タングステン龍の頭部である。そのときやっと皆は気づいたのだ。
いままで倒されたという記録のないタングステン龍、龍の中でも最高ランクのレア度とボディの強度を誇る凶悪な龍。
せめて足止めだけでもして疲れさせれば、大陸に帰ってくれるかもしれない。それだけの戦略だけを持って戦った生徒たちも、応援に駆けつけた冒険者たちも。
タングステン龍が倒されたことに。
それもこんなあっさり……
いったい誰が……
どうやって?
しばらくは口も利けないありさまであった。
しかし、やがて気づくものが現れる。
目の前にあるのは「宝の山」であることに。そう、龍の身体は、捨てるところがないとまでいわれるほど素材や原料・食糧になるのだ。ウロコは加工品に、爪は宝飾品に、肉は食用に、ヒゲはテニスラケットの弦に(噂である)、そしてなにより膨大な量の魔石が出現するのである。龍を1匹仕留めれば、1つの村が数年は遊んで暮らせる、それほど高価なものばかりなのである。
そして倒したものに与えられる経験値。それも絶大である……はずなのだが、それは当の本人が気を失っているために確認は後日ということになる。
なにはともあれ、賑やかな解体作業が始まった。あまりの宝に皆は我を忘れて働いた。コウイチやマユ姉のことを思い出すものは誰もいなかった。
「ボクのことも思い出して欲しいモん!」
あれだけ力を込めた火焔を、あっさりはじき返されて龍はプライドをずたずたにされた気分であった。その怒りが龍をさらなる暴挙にいざなった。
火焔がダメならこの手で叩き潰してやる。
まるでパンがなければケーキを食べればいいじゃない的な浅はかな論理で、龍は行動を起こした。ともかく一撃食らわしてやらないことには気が済まないのだ。
もともと自分の硬さには自信がある。火にも水にも強い外郭は、誰にも破られたことはない。キズひとつつけることさえ難しいのだ。こんな程度結界など。
その浅薄な思考とおごりが、次の悲劇をもたらした。
龍はまるで野茂英雄のごとく身体を捻って振りかぶり、全力で自分の短い手をネコウサ(の入っている結界)に横殴りにぶつけたのだ。
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ドスンドッスン、ドドドッスンと、龍が飛び跳ねた分だけ地面が揺れる。小さな地震にも匹敵するその振動は、木々を揺らし、生徒たちの足場を揺らし、コウイチ・マユ姉の合体物の上に岩を落とした。なんともないのはネコウサだけであった。
「うわぁおぉわ」
「ひぇぇぇひゃぁぁアッーーひぃぃぃもう、いやぁぁぁぁ」
何度も書いたがコウイチの結界は座標が固定されている。地上でも空中でもそれは同じである。その強度は岩が当たったぐらいで変形するものではない。
また、通常なら移動するはずもないのであるが、突然岩が落ちてきたことで動揺したコウイチがつい自分で結界を移動させてしまったのである。
そのとき、自分なら内側からでも結界を動かせることを知ったのであったが、いまはそれどころではない。
二転三転。転がるにはふさわしくない形状の物体は、バタンドタンを繰り返し、ようやく回転を止めた。ただ、それは決定的にふたりの合体を促進したという。
「ひやぁぁぁほほほっほアッーー」
「けけけけけけ、ケツっ!! あぁぁぁぁ違うカイッ!」
そしてその途中で回転を止めたくてやけくそ気味に唱えた結界魔法が、ものすごい確率でとんでもないところで発動したが、これは意味がないと悟ったコウイチはすぐ結界を解除した。しかし事象改変はすでに起こっていた。その瞬間。
…… …… ……。森に沈黙が訪れた。
「なんだ地震が収まったのか?」
「地震じゃなかっただろ。あの龍が暴れて……しかし揺れがなくなったのはどうしてだろう」
「なんで急に暴れたのかも良く分からんのだが」
「突然暴れ出したと思ったら、今度は沈黙かよ。俺たち遊ばれているのか」
「それにしても、なんの音もしなくなった森って気持ちが悪いな」
「タングステン龍になにかあったんだろうか?」
「なにか、ってなんだ?」
「「「「「さぁ?」」」」」
皆は、ネコウサが木から飛び降りるところも、ネコウサが結界で守られたところも、コウイチの結界がタングステン龍を首チョンパしたところも見ていなかった。
ワンコロやアノウも、足指を攻撃するのに必死で上方には注意が届いていなかった。
全てを見ていたのは、マユ姉ひとりである。結界魔法をかけたコウイチは転がっているうちに気を失っていたからである。
「ちょ、ちょっと、ちょっと待てこら!! 気を失うなら抜いてからにしあぁっぁあもう、せめてこの結界を解けどがぁぁわおあおあお、このアホカスボケ!!」
いくら叫んでも罵倒してもなんともならないのであった。マユ姉の苦悶は続く。
一瞬のうちに静寂が森を支配した。どんな森だって鳥や獣の声、葉が擦れる音ぐらいは聞こえるものだ。静寂の森なんてあり得ない。しかしそれが現実となると、言い様のない不安に駆られるものである。いてはいけない場所にいるようないたたまれなさ。
揺れる地面に右往左往していた生徒たちは、龍の足下ばかりを見ていた。そのためにその瞬間を見逃してしまった。だから、なにが起こったのか分からなかったのだ。
「みんな! 待たせたわね! 応援団の到着……あれ?」
ここで、ものすごく間の悪いスギタ先生の到着である。スギタ先生はとても自分では対処できないと判断し、近くのウツミ市にある冒険者ギルドまで応援要請に行っていたのだ。決して敵前逃亡したわけではない。そして冒険者たちを引き連れてようやく到着したのだが。
「な……、あ……、い……、はぁ!?」
スギタ先生の言葉は意味をなしていないが、それは到着したばかりの冒険者たちの気持ちも同じであった。
ななんでこんなことに……、ああれはどういうこと……いいったいなにが起こったの……
「「「「「はぁ?!?!?!?!?!?!」」」」」
なにが起こったのか分かってないのはコウイチも同じであった。コウイチは自分に身に降りかかった困難(結界の回転)を止めようと結界魔法を放ってすぐ解除しただけなのだ。自分のいる結界を自分で動かしたことにはもちろん気がついていない。だが、突然動き出したことは分かっている。だから動きを止めようと必死になってつい新たな結界魔法を発動させてしまったのだ。
指が動かせないはずなのに何故? という疑問はマユ姉の尊厳のためにここはナイショにしておく。
どうしてそれで止まると思ったのかは謎であるが、結果的に回転は止まり、指は深く突き刺さり(どこにかは聞いてはいけない)、そして。
回転の途中でまだコウイチの意識があったころ、たまたま目に映ったタングステン龍の首の一部。そのときたまたま発動させた結界魔法が、あの花崗岩よろしくたまたまタングステン龍の首をくり抜いたのである。たまたま3連発である。
龍の頭頂部から約2メートル下の部分。そこに5メートル四方サイズの結界が発生し、頭と胴体とを結ぶ首を分断したのであった。そして結界はすぐに解除された。
その一瞬でタングステン龍は絶命し森に沈黙が訪れた。龍にとってもなにが起こったのか理解するいとまもなかったであろう。
しかし沈黙は次の事象によって破られた。結界の上に乗った形の首が安定であるはずはなく、しかるべきときにしかるべきところでしっかり検討をして職務を果たしたいと痛いっ。
「誰が検討使をしろと言ったよ」
誰と誰が会話しているのか考えてはならない。なにもかもノリだけで進めている物語である。
「威張るところじゃないと思うモん」
お前はどこでツッコんでるんだよ。
「お、おい! なんか落ちてくるぞ!!」
「に、逃げろぉぉぉぉ」
蜘蛛の子を散らしたように逃げ惑う生徒たち。と応援に来たはずの冒険者たち。そこに空から落ちてきたもの。
どっすぅぅぅぅぅぅぅん。
と、大音響が森中に響いた。タングステン龍の頭部である。そのときやっと皆は気づいたのだ。
いままで倒されたという記録のないタングステン龍、龍の中でも最高ランクのレア度とボディの強度を誇る凶悪な龍。
せめて足止めだけでもして疲れさせれば、大陸に帰ってくれるかもしれない。それだけの戦略だけを持って戦った生徒たちも、応援に駆けつけた冒険者たちも。
タングステン龍が倒されたことに。
それもこんなあっさり……
いったい誰が……
どうやって?
しばらくは口も利けないありさまであった。
しかし、やがて気づくものが現れる。
目の前にあるのは「宝の山」であることに。そう、龍の身体は、捨てるところがないとまでいわれるほど素材や原料・食糧になるのだ。ウロコは加工品に、爪は宝飾品に、肉は食用に、ヒゲはテニスラケットの弦に(噂である)、そしてなにより膨大な量の魔石が出現するのである。龍を1匹仕留めれば、1つの村が数年は遊んで暮らせる、それほど高価なものばかりなのである。
そして倒したものに与えられる経験値。それも絶大である……はずなのだが、それは当の本人が気を失っているために確認は後日ということになる。
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