352 / 508
ゴウキ・ファミリー
マリスの出合い その2
しおりを挟む
(ゴウキ・ファミリー!?そういえばゴウキさんが新たに組んだパーティーの名前が・・・)
新聞や噂などでゴウキ・ファミリーの存在を知ったマリスは、今それを思い出した。
しかしこの場にゴウキはいないようだし、想像を遥かに超えて人数も多いことに驚愕する。
(それにしてもゴウキ・ファミリーが酒場の安全を守るとは・・・?仕事?そういう依頼なの?)
マリスには何が何だかさっぱりわからない。遠征に行っている間にまたいろいろ知らぬところで変わったのか・・・最近こんなのばかりだとマリスは思った。
「ゴウキ・ファミリーだぁ?はっ、てめぇらはゴウキじゃねぇ。ただの雑魚じゃねーか!」
しかし酔客達は怯まない。
ゴウキ・ファミリーについては把握しているようだが、引くつもりはないようだ。
「俺達に言うこと聞かせたきゃ、力づくでやってみろってんだ!」
酔客達が最初に動いた。手に持つ武器で取り囲んでいるゴウキ・ファミリーに襲い掛かる。
それを合図にして乱闘が始まった。
酔客達はそれなりに腕自慢なのか、人数で劣るにも関わらず善戦していた。だが、やはり数で勝るゴウキ・ファミリーに押され、それも仲間も続々やってきたために、それほど時間がかかることなく勝敗は決した。
(まぁ、順当か・・・)
マリスは近くにあった椅子に腰を掛けて呑気に観戦していた。
ゴウキ・ファミリーにも負傷者は多いが、結果的に酔客達はすっかり打ちのめされている。
「ゴウキ・ファミリーの下っ端どもも、最近それなりに力つけてきたんじゃねーか?」
「そうだな。最初の頃はもっと苦労してたのにな」
近くにいるギャラリーの声がマリスの耳に入る。
ここ最近は良くあることなのか?下っ端とは?ゴウキ・ファミリーはいつの間にか大規模集団になっていたということ?
寝耳に水の事だらけでマリスは混乱した。
マリス達が遠征していたところには王都の新聞がやってくることはなかったので、これまで王都の出来事を把握する術がなかったのだ。
(一体何が起こっているの・・・?)
普段あらゆることに無関心なマリスも、流石にこれをスルーすることは出来ず、ギャラリーの声をかけてどういうことか質問しようと思っていた。
そんなときである。
「う、動くんじゃねぇーお前ら!」
そんな大声につられてマリスは顔を向ける。
全滅したと思ってた酔客の一人が、給仕の女を後ろから抱きすくめ、彼女の顔にナイフを突きつけてそう叫んでいるのが目に見えた。
「お、俺はこれからずらかるからよ!女に何もしてほしくなかったら、大人しく道を開けるんだな!」
酔客はどうやら逃走経路の確保のために人質を取ったようだ。
マリスは自分の持つ剣の柄に手をかける。酔客の実力はマリスとは比べ物にならないほどに低い。人質を傷つけることなく助け出すことが出来るだろう、そう考えていたそのときだった。
「で、デニスのアニキ!」
ゴウキ・ファミリーの一人が叫ぶ。マリスがハッとして声のした方を見やると、カラン、コロン、と下駄の音を鳴らしながら、店の入口から一人の男が入って来た。
それがゴウキ・ファミリーの幹部の一人、剣豪デニス。
デニスとマリス・・・剣豪同士の出合いであった。
新聞や噂などでゴウキ・ファミリーの存在を知ったマリスは、今それを思い出した。
しかしこの場にゴウキはいないようだし、想像を遥かに超えて人数も多いことに驚愕する。
(それにしてもゴウキ・ファミリーが酒場の安全を守るとは・・・?仕事?そういう依頼なの?)
マリスには何が何だかさっぱりわからない。遠征に行っている間にまたいろいろ知らぬところで変わったのか・・・最近こんなのばかりだとマリスは思った。
「ゴウキ・ファミリーだぁ?はっ、てめぇらはゴウキじゃねぇ。ただの雑魚じゃねーか!」
しかし酔客達は怯まない。
ゴウキ・ファミリーについては把握しているようだが、引くつもりはないようだ。
「俺達に言うこと聞かせたきゃ、力づくでやってみろってんだ!」
酔客達が最初に動いた。手に持つ武器で取り囲んでいるゴウキ・ファミリーに襲い掛かる。
それを合図にして乱闘が始まった。
酔客達はそれなりに腕自慢なのか、人数で劣るにも関わらず善戦していた。だが、やはり数で勝るゴウキ・ファミリーに押され、それも仲間も続々やってきたために、それほど時間がかかることなく勝敗は決した。
(まぁ、順当か・・・)
マリスは近くにあった椅子に腰を掛けて呑気に観戦していた。
ゴウキ・ファミリーにも負傷者は多いが、結果的に酔客達はすっかり打ちのめされている。
「ゴウキ・ファミリーの下っ端どもも、最近それなりに力つけてきたんじゃねーか?」
「そうだな。最初の頃はもっと苦労してたのにな」
近くにいるギャラリーの声がマリスの耳に入る。
ここ最近は良くあることなのか?下っ端とは?ゴウキ・ファミリーはいつの間にか大規模集団になっていたということ?
寝耳に水の事だらけでマリスは混乱した。
マリス達が遠征していたところには王都の新聞がやってくることはなかったので、これまで王都の出来事を把握する術がなかったのだ。
(一体何が起こっているの・・・?)
普段あらゆることに無関心なマリスも、流石にこれをスルーすることは出来ず、ギャラリーの声をかけてどういうことか質問しようと思っていた。
そんなときである。
「う、動くんじゃねぇーお前ら!」
そんな大声につられてマリスは顔を向ける。
全滅したと思ってた酔客の一人が、給仕の女を後ろから抱きすくめ、彼女の顔にナイフを突きつけてそう叫んでいるのが目に見えた。
「お、俺はこれからずらかるからよ!女に何もしてほしくなかったら、大人しく道を開けるんだな!」
酔客はどうやら逃走経路の確保のために人質を取ったようだ。
マリスは自分の持つ剣の柄に手をかける。酔客の実力はマリスとは比べ物にならないほどに低い。人質を傷つけることなく助け出すことが出来るだろう、そう考えていたそのときだった。
「で、デニスのアニキ!」
ゴウキ・ファミリーの一人が叫ぶ。マリスがハッとして声のした方を見やると、カラン、コロン、と下駄の音を鳴らしながら、店の入口から一人の男が入って来た。
それがゴウキ・ファミリーの幹部の一人、剣豪デニス。
デニスとマリス・・・剣豪同士の出合いであった。
0
あなたにおすすめの小説
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる