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賢者リノア
切り捨て御免
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トマスはリノアの存在を思い出し、今更のように彼女に手紙を書くことにした。
これまで散々無視してきてしまったが、体調を崩してしまったことと、勉強で忙しかったことを理由にして返事が中々書けなかったことにして誤魔化すことに決めた。
流石に苦しい言い訳であるが、それでもリノアにとって信じられる人は自分だけ・・・だからなんだかんだで自分の言い分を信じ、許してくれるだろうと都合の良いことをトマスは考えていた。
「随分と遠回りになってしまったが、真実の愛に気が付いた。僕はやっぱりリノアじゃないと駄目なんだ」
これまで散々浮名を流しておいて、トマスは実に調子が良い結論を出した。
自分が誰にも伴侶に選ばれない半端者であることを認めたくなくて、リノアの存在に縋っていたのだ。
しかし・・・
手紙を出し、返事を待っていたトマスは、待てど暮らせど返事がやって来ないことに焦燥感を抱いた。
「おかしい・・・」
リノアには自分だけ。確かに蔑ろにしてしまってはいたが、それでも自分が手紙を出せば、必ず返事をくれるはず・・・そう考えていたトマスの目論見は見事に四散していたのだ。
「あれ?手紙が届いてる・・・あれれ、差出人がトマスだ。・・・うーん・・・」
リノアは逡巡した後、とりあえず封を破り手紙を斜め読みしてから
「ポイーで」
くしゃくしゃに丸め、ぽいっと手紙をゴミ箱へ投げ入れた。
「残念だけどねトマス君。君はもう過去の男なのだよっ」
変な男口調でそう締めくくると、リノアは頭の中からトマスのことを追いだすために、すぐさまゴウキの元へ出かけてしまった。
リノアにとってトマスは過去の男だった。いや、ゴウキのことで上書きしてしまおうとさえ考えているので、もはや記憶にすら留めておく気もないと言える。
散々不義理を働き、リノアが本当に辛いときに支えになることの出来ない男など、もはやどうでも良かったのだ。
好きの反対は無関心・・・
リノアはまさにトマスに対し、人生から切り捨てた上ですっかり無関心になってしまったのだ。
トマスは何通もリノアに手紙を出したが、それからの手紙は読まれることすら無く、かつて自分がやっていたことと同じように無視され続けることになった。
完全なる自業自得である。
これまで散々無視してきてしまったが、体調を崩してしまったことと、勉強で忙しかったことを理由にして返事が中々書けなかったことにして誤魔化すことに決めた。
流石に苦しい言い訳であるが、それでもリノアにとって信じられる人は自分だけ・・・だからなんだかんだで自分の言い分を信じ、許してくれるだろうと都合の良いことをトマスは考えていた。
「随分と遠回りになってしまったが、真実の愛に気が付いた。僕はやっぱりリノアじゃないと駄目なんだ」
これまで散々浮名を流しておいて、トマスは実に調子が良い結論を出した。
自分が誰にも伴侶に選ばれない半端者であることを認めたくなくて、リノアの存在に縋っていたのだ。
しかし・・・
手紙を出し、返事を待っていたトマスは、待てど暮らせど返事がやって来ないことに焦燥感を抱いた。
「おかしい・・・」
リノアには自分だけ。確かに蔑ろにしてしまってはいたが、それでも自分が手紙を出せば、必ず返事をくれるはず・・・そう考えていたトマスの目論見は見事に四散していたのだ。
「あれ?手紙が届いてる・・・あれれ、差出人がトマスだ。・・・うーん・・・」
リノアは逡巡した後、とりあえず封を破り手紙を斜め読みしてから
「ポイーで」
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散々不義理を働き、リノアが本当に辛いときに支えになることの出来ない男など、もはやどうでも良かったのだ。
好きの反対は無関心・・・
リノアはまさにトマスに対し、人生から切り捨てた上ですっかり無関心になってしまったのだ。
トマスは何通もリノアに手紙を出したが、それからの手紙は読まれることすら無く、かつて自分がやっていたことと同じように無視され続けることになった。
完全なる自業自得である。
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