29 / 53
第12話 垢BANって……何だ?
【2】
しおりを挟む
夜。酒場“ウェストホーム”の一室。
数日前に“暁の鷹”との打合せを行ったこの部屋に、“エルケーニッヒ”の面々が集まっていた。
「……ミナトちゃんのこと、なんとかならないのかな」
「なんとかって――どうすりゃいいのさ」
話題は、ミナトという少女についてだ。
「あの子のアカウントはもう停止してる。
俺達にできることなんて――」
「で、でも、あの“ゲーム”をクリアすれば、助かるんでしょ!?」
「アホか。今まで誰もクリアしたことが無い“ゲーム”だぞ」
皆、昼間は彼女についての話題を避けていた。だからこそ、だろうか。夜のこの場になると堰を切ったかのように言葉が飛び交う。
「あんなの、ただの“見せしめ”だろう。運営に逆らえばこうなるっていう」
「いっそ見せしめの方がまだマシだ。運営に従順な奴だって参加させられるって話じゃないか」
「“参加者”は完全ランダムに選出されてるって言うけど。その割に、運営関係者は出てこないのよね」
「はっ! 分かりやすい話だこって!」
話は運営への愚痴――愚痴という単語では収まりきらない程の感情が込められていたが――も混じり出す。そんな中、一人がぽつりと呟きを零した。
「アスヴェルなら――」
「え?」
「――あのNPCなら、“ゲーム”をクリアできるんじゃないか?」
「……急に、何言い出すんだ。NPCが“ゲーム”をクリアするなんてできる訳ないだろう」
もう一人の面子が否定する――が。すぐに横から別意見が飛び出した。
「いや――可能性は、あるかも」
「そうだ、アスヴェルがこのゲームの“バグ”だとするなら――」
「――運営を、出し抜けるかもしれない?」
僅かだが会話の“色”が変わった。希望、或いは期待感。
「待て待て。そもそも、NPCが参加してもいいものなのか?」
「NPC本人の了解があれば可能だった筈だぞ。召喚獣や使役モンスターを戦わせることができるし」
「だったら、ひょっとして――」
「アスヴェルを“ゲーム”に送り込めれば――」
騒めきが広がる。あのNPCを上手く使えば、少女を救えるかもしれない――通常であれば夢物語と一笑に付されるような内容を、大の大人達が真剣に語り始めた。“藁”にもすがってしまう程、彼らが切羽詰まっているとも言える。
そんな中、真っ向から反対する者が現れた。
「皆様方! 妄想も大概にして下され!!」
恰幅の良い青年ハルだ。
「仮定の話が多すぎますぞ!? アスヴェル殿が“ゲーム”をクリアできるかなぞ全く持って不明でありますし、そもそも如何なる方法でアスヴェル殿をあの“ゲーム”に参加させるおつもりでござるか!?」
「そ、それは――」
図星を突かれ、熱くなりかけていた面々が静まり返る。
「も、もう――もうっ、ミナト殿は助からないでござる!! もうどうにもならないんですよ!! このような不毛な話を続けるというのであれば、拙者は帰らせて頂く!!」
そう吐き捨てると、宣言通り青年は部屋を出て行ってしまう。
残った人々は――
「――なんだよ、あいつ。ミナトちゃんとは付き合い長かった癖に」
「だからこそ、でしょ。きっと彼が一番混乱してるはずよ」
「あいつら、仲、良かったもんな」
「だからって――」
――ハルを非難する声、同情する声、様々だ。しかし結局のところ、
「……本当、どうにかできないもんかなぁ」
そのぼやきこそが、この場に集まった人々の総意であった。
酒場からハルが飛び出してきた。涙を流し、目を赤く腫らしながら、夜の町を駆けていく。何処かへ向かおうとしている様子は無い。ただただ感情の赴くままに走っているように見えた。
――そんな彼へ、アスヴェルは声をかける。
「ハル」
「っ!?」
すぐ、ハルは足を止めてくれた。彼は泣き晴らした顔でこちらを向くと、
「あ、アスヴェル殿。奇遇ですな、こんなところで会うとは――」
「ミナトのところへ連れていってくれ」
単刀直入にこちらの目的を伝える。いきなりの内容に目の前の青年は大きく目を見開き、
「……な、何を仰っているのですかな? 拙者にはちんぷんかんぷんですぞ」
「酒場での話は聞いていた」
最初から、全て。前々から、どうも“ここの人々”は自分の前で本当のことを話さない傾向があるように感じていた。だから、隠れて様子を伺っていたのである。
「ハル――正直に答えて欲しい」
「その……せ、拙者に答えられることならば」
「ミナトは、殺されようとしているんだな?」
「うぐっ!?」
そうとしか考えられなかった。ただこの大陸に来れなくなる、自分の力が無くなる、それだけであればあんな反応はしない。あんな顔はしない。
あの時のミナトの顔は――アスヴェルが元の世界で幾度も見てきた――己の死を覚悟した人間の顔だ。
「何故だ。何故、彼女の命が奪われねばならない?」
「そ、それは……えと……その、なんと言いますか……」
「今更はぐらかすのは無しにしてくれ。もう時間は無いんだろう!?」
「あ、う、う――」
それでもハルは逡巡しているようだ。だがアスヴェルは、答えを強制するような真似をしない。彼なら大丈夫だと信じているからだ。ハルは――決して、友人を見捨てられるような人間ではない。
「――分かりました。お話します」
数分に渡り考え抜いた後、青年はそう答えてくれた。
長話になるからと、場所を移した。誰も居ない夜の公園で、2人はベンチに腰かけていた。
「アスヴェル殿は、東京をご覧になられましたかな?」
「ああ」
ハルが切り出してきた質問に、首肯で返す。
「ならば、あの“屋根”も見たことでしょう」
「見た。この街を包むような天井を」
「いえ、実際に東京という街全体を包み囲っておるのです」
巨大な屋根だったが、そこまでの代物だったか。
「アレはですな、“柵”なのでござるよ。あの街に住む人々が、逃げ出さないようにするための」
「……何故、そんなことを?」
「分かりませぬ。住人を“管理”するための一環ではないかと噂されておりますが、真相は拙者も把握しておりませぬ。誰も彼もが、この街の中のみで一生を過ごすのでござる」
「そうか……」
ミナトの話から、どういう理由で街を囲う屋根の話になったのか。それをアスヴェルは問い質さない。というより、薄々分かり始めていた。
「……ミナトは口減らしのために殺されようとしているんだな?」
「っ!! そ、その通りです」
人を一定の領域内に収め続ける場合、まず問題になるのは人口だ。食料を始めとした生活の必需品が無限に手に入ることなど無い。である以上、人が多くなりすぎたなら、数を調整する必要がある。
「……君達のところの政府は、出産数の管理を行っていないのか?」
ふと疑問に思ったので聞いてみる。人口の維持が目的なら、産まれる子供の数を調整した方が余程効率よいように思えたのだ。
「いえ、そのようなことは行っておりませぬ。その……敢えて余剰が出るように人を増やした上で不要な人間を切り捨てることで、“有用な人間”の割合を増やす、という目的のようです」
「――そうか」
納得はできた。全く持って人倫にもとるやり方だが。よくもまあ、そこまで残酷な政策を実行できるものだ。
「ミナトは、不要な人間か」
「そんなことはありません!! ミナトさんが要らない人の筈が無い!! で、でも――」
「口減らしの対象に選ばれてしまった、と」
「――はい」
ハルは俯き、震えている。感情がまだ制御できていないのだろう。彼の立場を考えれば無理のないことだが、質問は続けなければならない。
「だが、まだ助ける術があるんだな?」
「……無理です」
「あるか無いかだけ、聞かせてくれ」
「…………あり、ます」
絞り出すような声でそう答えた。
「“調整”の対象に選ばれた人には、ある“ゲーム”が課されるのです。それをクリアできたなら、その人は対象から外される……」
「察するにその“ゲーム”とやらは、必要な人材かそうでないかを最終判断する場か」
「政府はそう発表しています。でも――」
「クリアした人は、未だいない?」
「はい――あんなの、ただの謳い文句です。選別された人にも温情を示しつつ、その上で“調整”されても仕方ない――不要な人であるのだと主張するために行っているだけなんですよ。どうせ、万に一つクリアしたってもみ消されるに決まってます!」
それは――どうだろう? 非人道的な真似までして“無機質に”管理を徹底している政府が、自分達の言い出したことを撤回するなどという――“人間的な”行動をとるとは考えにくい。“ゲーム”とやらをクリアすれば、助かる算段はそれなりにあるのではないか。
「それで、その“ゲーム”の内容とはどんなものなんだ?」
「……限定されたエリア内で、特定の目的達成を目指すのででござる。目的は毎回異なり、例えば散らばっているアイテムを集めるだとか、魔物を一定数倒すだとかが、設定されておりますな」
先程からハルの口調が安定していない。それ程までに追い詰められている、ということか。余り辛いことを聞きたくは無いが――今ばかりは仕方ない。
「それだけなら、クリアはそう難しく無いように思えるな」
「左様に。ですから、難易度を上げる“仕掛け”があるのでござる。“ジャッジ”と呼ばれる者達がエリア内に出現し、参加者を妨害してくるのでござる」
「妨害とは、何をされるんだ?」
「主に……参加者の殺害を」
「ふむ」
攻略不可能とまで言われている以上、相当な強者が用意されているのだろう。だが、力づくでどうにかなるなら、アスヴェルの得意分野だ。
「その“ゲーム”はこのロードリア大陸で行われる、ということでいいんだな?」
「……はい」
幾分か迷ったものの、はっきりと肯定してくれた。
ならば話が早い。アスヴェルがその“ゲーム”に潜り込めば、それで話がつく。酒場で聞いたところによれば、NPCと呼ばれる人物――アスヴェルもそれに含まれるらしい――が参加すること自体は反則にあたらないようだし。
「そして――君は、私を“ゲーム”の開催場所へ連れていくことができる」
最後にアスヴェルは、最も肝となる質問を投げかけた。
数日前に“暁の鷹”との打合せを行ったこの部屋に、“エルケーニッヒ”の面々が集まっていた。
「……ミナトちゃんのこと、なんとかならないのかな」
「なんとかって――どうすりゃいいのさ」
話題は、ミナトという少女についてだ。
「あの子のアカウントはもう停止してる。
俺達にできることなんて――」
「で、でも、あの“ゲーム”をクリアすれば、助かるんでしょ!?」
「アホか。今まで誰もクリアしたことが無い“ゲーム”だぞ」
皆、昼間は彼女についての話題を避けていた。だからこそ、だろうか。夜のこの場になると堰を切ったかのように言葉が飛び交う。
「あんなの、ただの“見せしめ”だろう。運営に逆らえばこうなるっていう」
「いっそ見せしめの方がまだマシだ。運営に従順な奴だって参加させられるって話じゃないか」
「“参加者”は完全ランダムに選出されてるって言うけど。その割に、運営関係者は出てこないのよね」
「はっ! 分かりやすい話だこって!」
話は運営への愚痴――愚痴という単語では収まりきらない程の感情が込められていたが――も混じり出す。そんな中、一人がぽつりと呟きを零した。
「アスヴェルなら――」
「え?」
「――あのNPCなら、“ゲーム”をクリアできるんじゃないか?」
「……急に、何言い出すんだ。NPCが“ゲーム”をクリアするなんてできる訳ないだろう」
もう一人の面子が否定する――が。すぐに横から別意見が飛び出した。
「いや――可能性は、あるかも」
「そうだ、アスヴェルがこのゲームの“バグ”だとするなら――」
「――運営を、出し抜けるかもしれない?」
僅かだが会話の“色”が変わった。希望、或いは期待感。
「待て待て。そもそも、NPCが参加してもいいものなのか?」
「NPC本人の了解があれば可能だった筈だぞ。召喚獣や使役モンスターを戦わせることができるし」
「だったら、ひょっとして――」
「アスヴェルを“ゲーム”に送り込めれば――」
騒めきが広がる。あのNPCを上手く使えば、少女を救えるかもしれない――通常であれば夢物語と一笑に付されるような内容を、大の大人達が真剣に語り始めた。“藁”にもすがってしまう程、彼らが切羽詰まっているとも言える。
そんな中、真っ向から反対する者が現れた。
「皆様方! 妄想も大概にして下され!!」
恰幅の良い青年ハルだ。
「仮定の話が多すぎますぞ!? アスヴェル殿が“ゲーム”をクリアできるかなぞ全く持って不明でありますし、そもそも如何なる方法でアスヴェル殿をあの“ゲーム”に参加させるおつもりでござるか!?」
「そ、それは――」
図星を突かれ、熱くなりかけていた面々が静まり返る。
「も、もう――もうっ、ミナト殿は助からないでござる!! もうどうにもならないんですよ!! このような不毛な話を続けるというのであれば、拙者は帰らせて頂く!!」
そう吐き捨てると、宣言通り青年は部屋を出て行ってしまう。
残った人々は――
「――なんだよ、あいつ。ミナトちゃんとは付き合い長かった癖に」
「だからこそ、でしょ。きっと彼が一番混乱してるはずよ」
「あいつら、仲、良かったもんな」
「だからって――」
――ハルを非難する声、同情する声、様々だ。しかし結局のところ、
「……本当、どうにかできないもんかなぁ」
そのぼやきこそが、この場に集まった人々の総意であった。
酒場からハルが飛び出してきた。涙を流し、目を赤く腫らしながら、夜の町を駆けていく。何処かへ向かおうとしている様子は無い。ただただ感情の赴くままに走っているように見えた。
――そんな彼へ、アスヴェルは声をかける。
「ハル」
「っ!?」
すぐ、ハルは足を止めてくれた。彼は泣き晴らした顔でこちらを向くと、
「あ、アスヴェル殿。奇遇ですな、こんなところで会うとは――」
「ミナトのところへ連れていってくれ」
単刀直入にこちらの目的を伝える。いきなりの内容に目の前の青年は大きく目を見開き、
「……な、何を仰っているのですかな? 拙者にはちんぷんかんぷんですぞ」
「酒場での話は聞いていた」
最初から、全て。前々から、どうも“ここの人々”は自分の前で本当のことを話さない傾向があるように感じていた。だから、隠れて様子を伺っていたのである。
「ハル――正直に答えて欲しい」
「その……せ、拙者に答えられることならば」
「ミナトは、殺されようとしているんだな?」
「うぐっ!?」
そうとしか考えられなかった。ただこの大陸に来れなくなる、自分の力が無くなる、それだけであればあんな反応はしない。あんな顔はしない。
あの時のミナトの顔は――アスヴェルが元の世界で幾度も見てきた――己の死を覚悟した人間の顔だ。
「何故だ。何故、彼女の命が奪われねばならない?」
「そ、それは……えと……その、なんと言いますか……」
「今更はぐらかすのは無しにしてくれ。もう時間は無いんだろう!?」
「あ、う、う――」
それでもハルは逡巡しているようだ。だがアスヴェルは、答えを強制するような真似をしない。彼なら大丈夫だと信じているからだ。ハルは――決して、友人を見捨てられるような人間ではない。
「――分かりました。お話します」
数分に渡り考え抜いた後、青年はそう答えてくれた。
長話になるからと、場所を移した。誰も居ない夜の公園で、2人はベンチに腰かけていた。
「アスヴェル殿は、東京をご覧になられましたかな?」
「ああ」
ハルが切り出してきた質問に、首肯で返す。
「ならば、あの“屋根”も見たことでしょう」
「見た。この街を包むような天井を」
「いえ、実際に東京という街全体を包み囲っておるのです」
巨大な屋根だったが、そこまでの代物だったか。
「アレはですな、“柵”なのでござるよ。あの街に住む人々が、逃げ出さないようにするための」
「……何故、そんなことを?」
「分かりませぬ。住人を“管理”するための一環ではないかと噂されておりますが、真相は拙者も把握しておりませぬ。誰も彼もが、この街の中のみで一生を過ごすのでござる」
「そうか……」
ミナトの話から、どういう理由で街を囲う屋根の話になったのか。それをアスヴェルは問い質さない。というより、薄々分かり始めていた。
「……ミナトは口減らしのために殺されようとしているんだな?」
「っ!! そ、その通りです」
人を一定の領域内に収め続ける場合、まず問題になるのは人口だ。食料を始めとした生活の必需品が無限に手に入ることなど無い。である以上、人が多くなりすぎたなら、数を調整する必要がある。
「……君達のところの政府は、出産数の管理を行っていないのか?」
ふと疑問に思ったので聞いてみる。人口の維持が目的なら、産まれる子供の数を調整した方が余程効率よいように思えたのだ。
「いえ、そのようなことは行っておりませぬ。その……敢えて余剰が出るように人を増やした上で不要な人間を切り捨てることで、“有用な人間”の割合を増やす、という目的のようです」
「――そうか」
納得はできた。全く持って人倫にもとるやり方だが。よくもまあ、そこまで残酷な政策を実行できるものだ。
「ミナトは、不要な人間か」
「そんなことはありません!! ミナトさんが要らない人の筈が無い!! で、でも――」
「口減らしの対象に選ばれてしまった、と」
「――はい」
ハルは俯き、震えている。感情がまだ制御できていないのだろう。彼の立場を考えれば無理のないことだが、質問は続けなければならない。
「だが、まだ助ける術があるんだな?」
「……無理です」
「あるか無いかだけ、聞かせてくれ」
「…………あり、ます」
絞り出すような声でそう答えた。
「“調整”の対象に選ばれた人には、ある“ゲーム”が課されるのです。それをクリアできたなら、その人は対象から外される……」
「察するにその“ゲーム”とやらは、必要な人材かそうでないかを最終判断する場か」
「政府はそう発表しています。でも――」
「クリアした人は、未だいない?」
「はい――あんなの、ただの謳い文句です。選別された人にも温情を示しつつ、その上で“調整”されても仕方ない――不要な人であるのだと主張するために行っているだけなんですよ。どうせ、万に一つクリアしたってもみ消されるに決まってます!」
それは――どうだろう? 非人道的な真似までして“無機質に”管理を徹底している政府が、自分達の言い出したことを撤回するなどという――“人間的な”行動をとるとは考えにくい。“ゲーム”とやらをクリアすれば、助かる算段はそれなりにあるのではないか。
「それで、その“ゲーム”の内容とはどんなものなんだ?」
「……限定されたエリア内で、特定の目的達成を目指すのででござる。目的は毎回異なり、例えば散らばっているアイテムを集めるだとか、魔物を一定数倒すだとかが、設定されておりますな」
先程からハルの口調が安定していない。それ程までに追い詰められている、ということか。余り辛いことを聞きたくは無いが――今ばかりは仕方ない。
「それだけなら、クリアはそう難しく無いように思えるな」
「左様に。ですから、難易度を上げる“仕掛け”があるのでござる。“ジャッジ”と呼ばれる者達がエリア内に出現し、参加者を妨害してくるのでござる」
「妨害とは、何をされるんだ?」
「主に……参加者の殺害を」
「ふむ」
攻略不可能とまで言われている以上、相当な強者が用意されているのだろう。だが、力づくでどうにかなるなら、アスヴェルの得意分野だ。
「その“ゲーム”はこのロードリア大陸で行われる、ということでいいんだな?」
「……はい」
幾分か迷ったものの、はっきりと肯定してくれた。
ならば話が早い。アスヴェルがその“ゲーム”に潜り込めば、それで話がつく。酒場で聞いたところによれば、NPCと呼ばれる人物――アスヴェルもそれに含まれるらしい――が参加すること自体は反則にあたらないようだし。
「そして――君は、私を“ゲーム”の開催場所へ連れていくことができる」
最後にアスヴェルは、最も肝となる質問を投げかけた。
0
あなたにおすすめの小説
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた 〜筋力Eのひ弱少年治癒士が高みを目指す!?〜
くまみ
ファンタジー
前世は空手部主将の「ゴリラ」男。転生先は……筋力Eのひ弱な少年治癒士!?
「資質がなんだ!俺の拳は魔法を超える!……と、思うけど……汗」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺は五里羅門(ごり・らもん) 35歳独身男だ。硬派すぎて女が寄り付かず。強すぎる空手愛と鍛え抜かれた肉体のせいで不本意ながら通称「ゴリラ」と呼ばれていた。
仕事帰りにダンプに跳ねられた俺が目覚めると、そこは異世界だった。だが転生した姿は前世とは真逆。
病弱で華奢。戦闘力最低と言われる職業の「治癒士」(ヒーラー)適正の10歳の少年・ノエル。
「俺は戦闘狂だぞ!このひ弱な体じゃ、戦えねぇ!
「華奢でひ弱な体では、空手技を繰り出すのは夢のまた夢……」
魔力と資質が全てのこの世界。努力では超えられない「資質の壁」が立ちふさがる。
だが、空手馬鹿の俺の魂は諦めることを知らなかった。
「魔法が使えなきゃ、技で制す!治癒士が最強になっちゃいけないなんて誰が決めた?」
これは魔法の常識を「空手の技」で叩き壊す、一人の少年の異世界武勇伝。
伝説の騎士、美少女魔術師、そして謎の切り株(?)を巻き込み、ノエルの規格外の挑戦が今始まる!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる