完結)マサシのチョコレート

岩兎希 光 イワトキ ヒカル

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第1章 神童

kiss

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「どう?気に入った?」
「うん。でもよう教えてくれたなぁ」
「ほんとはね、今日マサシを連れて来ようかまよったんだけどね。」
「じゃあなんで教えてくれたん?」
「…マサシがチョコレートのことで落ち込んでいたから。」
「ありがとう。でももう大丈夫やで。あけみのおかげや!こんな景色のええ所に連れて来てくれたし、久し振りにチョコシェイクも口にしたし、何よりあけみが傍にいてくれるんが一番嬉しい。」
ほんとに!?あけみはそう口にしようとしたが、なんだか恥ずかしくて声にならなかった。
「マサシ。私にもシェイク頂戴!」
あけみが照れ隠しにそう言うと、マサシは「ん。」
と言ってあけみにチョコレートシェイクを差し出した。
「うん!美味しい!…そういえばマサシが学校で食べているチョコの中にチョコシェイクって無かったわね。」
「そうやな。チョコシェイクは確かに好きやけど、解けてしまうし、マクドナルドのオリジナルやもんなぁ。」
その時だった。マサシのその言葉にあけみはハッとなったのである。
「そうよ!たくさんの美味しいチョコを過酷な状況で食べるよりも、もっと美味しいチョコがあるじゃない!」
「阿保、たくさんのお気に入りのチョコを学校の先生の目を盗んで全て食べる以外に僕を満たしてくれるチョコなんてあるかい!」
「それがあるのよ!」
「んな阿保な!」
自分を満たしてくれる究極のチョコを求めていたマサシにとって、あけみの言うようなチョコがあるなんて信じがたかった。
「ちゃんと聞いてよ!マサシが求めてる本当のチョコがあるのよ!」
「そんなんあるはずないやん!唯一求めてたチョコに一番近いって言うたらピックルくらいやもん!」
「だからそれがあるんだって!…マサシのチョコレートよ!」
「…自分で一生懸命作った理想のチョコ。か…もしそんなチョコ作って学校の先生の目を盗んで食べたらむちゃくちゃ美味しいやんか!色んな意味でその話美味しい話やで!」
「でしょ!私が自分で考えた折り紙の造り方だってどれほど嬉かったか!」
「そうや!何も食べる時に美味しいと思える要素は味覚だけじゃない!嗅覚や視覚、それに心の気持ちだって大事や!」
「まさに料理は真心ね!」
「よっしゃ!最高のチョコ作ったるで!身体に恐ろしく健康的でダイエットにもなる、見てて幸福、食べて成仏出来る恐ろしく美味いチョコ作ったるで~!」
そして二人は究極のチョコを作ることを誓い合ったのである。
…帰りのエレベーターの中で、二人は二時間半の間を二人きりで過ごすことになった。
はじめはチョコの話だったが、途中からだんだんとあけみの可愛さの話になっていき、マサシはムラムラしてしまい。
「なぁ、KISSしてや。」
「だ、駄目よ!私達小学校六年生よ!」
「なぁ、お願いやから…。」
「じゃあ私に最高に美味しいチョコレートを食べさせてくれたら…。」
とあけみが言おうとすると、途中で口を塞がれてしまう。
そして二人は短いKIっSSをしたのである。
「なぁ、もっとDEEPなんしようや!」
「もう!それはマサシがチョコ作るまでしないからね!」
「ごめん。」
マサシは少し度が過ぎたと思ったのか、素直に謝った。そして付け加えて、ありがとうと言ったのである。
そして時が流れ、ムラムラしてしまったエレベーターでの出来事から何日か過ぎた土曜日のことである。
マサシはチョコレートを買いに甘屋さん(駄菓子屋)に立ち寄った。
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