完結)マサシのチョコレート

岩兎希 光 イワトキ ヒカル

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第1章 神童

チョコレートレシピ

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「どうしたん千代子!?いきなり大きい声出して?」
「チョコレート作るってほんと?」
やっとの思いで千代子は話を聞いてもらえた。
「そうや、でもはじめて作るからあんまり自身がないけど…。」
千代子は自分も食べたいと言おうとした。「わた…。」
すると、あけみが。
「千代子もちゃんも食べたいって顔しているわね!」
と先に言われてしまう。
マサシはあけみの意見に同感だったのか、「確かに千代子も食べたいって体系してるよな!」
と付け足す。
「マサシ!」
「ごめん!」
マサシの軽いノリで言った悪い冗談も、千代子にはどうでもよかった。
「ち、千代子も食べていい!?」
「うん、ええよ。でも食べ過ぎるなよ。」
マサシは自分でも少し千代子に甘いと思った。本当は少し甘い物を控えさせて、ダイエットさせてやりたかったのだが、一度妹を亡くしかけたことがあってか、つい甘やかしてしまうのだ。
…ちよこ(チョコ)だけに甘いってか…マサシは心の中で駄洒落を思い付いて笑ってしまった。するとあけみが気味悪そうに、
「なに笑っているのよ!どうせチヨコだけに甘いとかくだらない駄洒落でも考えていたんでしょ!」
「そ、そんなことないで!」
「まぁいいわ、じゃあみんなでチョコ作りしましょうか!」
あけみはそう言って明るい笑顔を作った。
いよいよチョコ作りが始まるのである。けれど、千代子がその時、
「私やっぱりチョコ食べるのやめとく…。」
と言った。あけみがその言葉に、
「どうして?」
と聞くと、
「今日ね、夕方に青井英明君って言う男友達が遊びに来るの、友達の話じゃその子痩せている子が好きなんだって…。だから少しダイエットしよっかなんて思ったりなんかしてね。」
千代子はそう言って小さく舌を出して照れた。
するとあけみが、
「そっかぁ、じゃあここの部屋で私の魚拓でも見ている?実はこの前すごく大きい魚を釣ったのよ!」
「うん!そうする!」
二人のその会話を聞いて、マサシが、
「阿保!そんなんやったら食べるんやめて作るんだけ手伝ったらええねん!そんでもってその赤井秀和とか言う子に食べさせてあげたらええねん!」
と、男の子の名前以外はまともなことを言った。
そして、3人のチョコ作りが始まったのである。
「まずはみんなでベースになる板チョコを刻む!…しまった!包丁二本しかない!」
「大丈夫!私の包丁は自分で作るわ。」
あけみはそう言って持ってきた鞄から折り紙を取り出すと、見る見るうちに包丁の形に折っていく…。
「折り紙で包丁が作れるかいな!」
「あけみお姉ちゃん上手!」
「…出来た!」
あけみは自分の折った折り紙を手に持って、まな板に置かれたチョコに目掛けて振り下ろした。サクッ!
「んな阿保な!!」
マサシは、あけみの特殊能力を少し羨ましいなと思った。
そうして、三人の手によって見事にチョコが刻まれ、今度は幾つかのボールに移されて、ボールごとにお湯に浸けられる。五十度を越えない程度のお湯に、チョコレートは溶けはじめて、クリーム状になる。
「次は色んな材料を混ぜ合わせて、一番美味しいベースを見つけだすんや!
まずは苦味が足りんと思ったら純ココアを入れる。味がしつこいなら牛乳混ぜたりして薄めて、あと牛乳の代わりにミックスジュースのサラダ味や、果物味で薄めたりしてみて!最初のは出来るだけ甘みの少ないあっさりしたチョコを作りたい。
あと、クレープ生地や、ウエハース、パンや、クッキーやスポンジケーキチョコは少し甘いくらいに作らんと味が引き立たへんから、甘味料はここに砂糖と、グラニュー糖、蜂蜜、ジャム、それにキシリトール置いておくから…。
あと、超オリジナルチョコを作る為に乾燥カカオとチョコの油分になるエンカバンから、少し油分を取り出して、出来るだけ脂肪分の少ないココアバターを作って、体の栄養バランスを考えた栄養と油を燃焼させる成分の多い野菜や果物の栄養ミックスジュースを使って調理してほしい。」
「おにいちゃん、そんな材料とかどこで手にいれたの!?」
「39円ショップ!」
「安!」
と、あけみがビビる。
…そして、三つのベースになるチョコレートが完成した。
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