灰色の人生は異世界(MMORPG仕様)への転移で、虹色の人生に

ぎたー

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第29話・カオス帝国の侵略6

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「レイナ、レイナ」

「ん、ゼロ・・・私は・・・」

「よかった、本当に」

レイナを力いっぱい抱きしめる。
いつもの俺ならセクハラとか女性に対してとかを理由に抱きしめたりしないが、その時はただ純粋にレイナが生き返った、その事実を離したくてただひたすらに抱きしめていた。
俺はその間、涙が止まらなかった。

「ゼロ・・・心配かけたようね、ごめんなさい」

「無事ならいいんだ」

この世界は、リザレクションをかければ蘇生できるらしい。
但し、蘇生魔法リザレクション自体のLVが高くないと高LVキャラは蘇生できないし、死んでいる経過時間によっては蘇生できないとの事。
また、リザレクションの魔法を発動するには高価なアイテムが必要で、戦場の全員を生き返すなんてことはできないらしい。

レイナは蘇生後のペナルティ、いわゆるデスペナをくらっていた。
LVが5もダウンするとの事。
5LVもダウンするの!俺無理!発狂しちゃう!

「ゼロ、LV下がっちゃった。手伝って・・・くれる?」

「任せてくれ。今はゆっくり休んで」

さすがに5LVも下がったレイナは、気力も下がってしまっているように見える。
それでも、それだけで済んで本当によかったと心の底から思う。
レイナは救護班に連れられて首都エンリルに帰っていった。




バーサーカーはレッドと呼んでくれとの事だったので、レッドと呼ぶことにした。

「レッド本当にありがとう。だが、何故レイナを助けてくれたんだ」

「お前が強者でその女を助けたいと願ったからな。
戦争で風魔法の使い手はほぼいない、最低火力とも評されているから人気がないわけだ。だが風魔法使いがいないと、隠密しているアサシンを発見できず弱者は暗殺されてしまう。それなら対策しろよと言いたいんだろうが、隠密してようが流れ弾に当たれば勝手に死ぬし、強者は返り討ちにするから気にしてないわけよ。それでも戦場でお前が殺しまくってたから愉快でしょうがなかったけどな!気に入った!」

風魔法はそんなに低火力とされてるんだな。自分では低火力なんて思ったことがなかったがどうなんだ?
装備さえ揃えれば、どの職業でも高火力を目指せそうだが・・・
まあ、この世界の住人達は魔法使いのソロ狩りはありえないとか、風魔法は低火力とか固定観念が強すぎる気がする。
MMOはビルド管理や、狩場選定、狩りの手法まで柔軟な考えを持って強くなるものだ。この世界で強くなる方法は柔軟な考えを持つこともかもな。


「なあ、虹に入る気ねえか?実力はまだ足らないだろうが、育ったら俺が推薦してやるからよ!」

レッドから虹へ誘われる。多分、王国軍の切り札的な部隊だろうけど・・・断る!

「すみません、最強を目指してますのでお断りいたします。そのかわり、イーリス王国が戦争するなら力にはなります」

「ふははははは!俺が認めただけあって、おもしれえな!
ゼロ、覚えたからな!次に戦争で会った時は、何人殺せるか競おうぜ!」

「それもお断りします。どうせ、バーサーカーって言うくらいなんだから怯まないんでしょ?そんな人が接近戦で範囲無双するのに、遠距離魔法使いでは倒せる速度が違いすぎますよ」

レッドが敵陣に向けて特攻し、爆心地を乱発する光景が目に浮かぶ。
KILLSCORE対決とか勝ち目ないだろ。

「ゼロ、お前は風魔法で最強を目指すんだろう?なら、範囲攻撃も強くなるってもんだろ!その時を楽しみにしておく!またな!」

レッドは撤退するカオス帝国軍を屠りに走っていった。俺はあのスピードで走れないから、追撃はあきらめよう。
結果、王国軍は撤退するカオス帝国軍を削りに削ったようだった。



エアの町へ帰ってくると、祝杯がいたるところで行われていた。
ゼロは、皆が笑顔になっている光景を見て自然と笑みがこぼれる。

はぁ、それにしてもレイナが生き返ってくれて本当によかった。
よし!エンリルに帰ったらすぐにでもギルド作成にかかろう、俺の大切な人達が死なないように育成する!回復職も欲しい!蘇生持ちが特に欲しい!
そんなことを考えて歩いてると、レンがいた。

当然無視だ、今日は色々あって疲れた。
あいつと関わるとロクな事がないから、話かけないに限る。
そそくさと見つけた宿で泊る。
王国軍からお金が出ているらしく無料で泊れるって、やったね。
戦争でアサシンを何人か倒したからか、LV31になっている。
寝よ。


----16日目裏世界----
チュンチュン。

ん?ああ、宿か。
ここ、エアの町だからな。

さて、問題がある。この周辺の狩場はゴブリンの巣窟しか知らない。
あそこは敵LVが低すぎるしな~、どうするか。
いつか裏世界でどうしようもなくなる事があるんじゃないかと思っていたが、今日だったか。

開き直るしかない!
ゼロは狩場がないと判断し、カオス帝国方面へ歩いてみることにした。
エアの町を西から出て、道沿いを歩いて行く。ひたすら草原が続いている。

「なんもねえ!」

こんだけ草原があれば、さぞ戦争がしやすいだろうな。
それにしても、モンスターがいないがどうなってんだ?

「ふふ、あなた何者?」

「ッ!誰だ!」

すらっとした白い髪、Tシャツに短パンの綺麗な顔立ちの女性が立っていた。ゼロは冷や汗をかく
・・・おかしい。今までなにもない草原を歩いてきたんだ、この女性が走ってきたなら確実に気づけるはずだ。
それも、Tシャツに短パンって!
はっ!転移か?

「私は、白龍のアテンよ。あなたは?」

「俺はEランク冒険者のゼロだ」

・・・ん?
なにかおかしい。白龍っていったか?流?龍???
女神は裏世界に人間はいないと言っていた。ということは?
女神となにか関・・・

「ふふ、あなたおもしろいのね」

突如現れた龍に動揺しすぎて、変な顔になっていたかと苦笑いする。
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