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後宮という所は何事も外部には漏らさないようになっている。
サンディはルシア皇妃が心配なのだろう。
話を聞いて欲しいとパーティーが終わるまでフィリップを待たせた。
フィリップ暇なの?
下手なチェスをしながら待つことにする。
「リタ嬢もいらしてたようですね。」
「ああ、最近サンディと仲がいいようだ。」
そう話しているとリタ嬢を伴ってサンディが部屋に入ってきた。
「リタもいたほうがいいかと思って連れてきたわ。」
リタ嬢も挨拶して席に座る。
「さっそくだけど本題に入ります。
関係の無い話のようだけど、聞いて下さい。
ビアンカ様はリシャルテ公爵家と繋がっています。」
リシャルテ公爵家は帝国の東部に領地を持つ。
ちなみに我がアンカレラ公爵家は大陸の南部に。首都は西部に、スノーガーデン公爵家は北部に多くの領地を持っている。
リシャルテ領は先のジグリア戦で被害を受けた地だ。
ジグリアを憎むのは当然で開戦には強く賛成した。
領地はジグリアと隣接しており、戦後はジグリアの領地を望むかと思いきや、表だった行動はなかった。
表向きは皇族派だが、
「貴族派に寝返ったということか。」
「そうとも言えないわ。ビアンカ様は第2皇子ステファン殿下とリシャルテ令嬢との婚姻をすすめているらしいの。」
それが意味するところは。
リシャルテ公爵家には正当な嫡男がいる。
皇族の子息には爵位が与えられるが一代限りの継承されないもので決して高い爵位ではない。あくまでも皇族としての品位を損なわない為に与えられるものである。
婚姻や養子縁組みで高位貴族になれなかった場合その低い爵位のまま、自分の子孫にも何も残せない。
リシャルテ公爵が自分の息子を差し置いて第2皇子を跡取りにするとは考えにくい。
かといって娘を子爵位しかない第2皇子になんのメリットもなく嫁がせるだろうか?子供達同士(16歳と11歳)が大恋愛する年でもないだろう。
だが、第2皇子が皇位を継いだ場合。
娘は皇后となり実家の発言力は強くなる。
皇位を継ぐにあたり力を貸したとなればなんらかの密約があってもおかしくはない。
「わたくしがこの情報を知り得たのは聖女セレスティーナについて調べていたからなの。」
久しぶりにその名を聞いたな。
サンディは亡くなった夫の死の真相を調べて、聖女にたどり着いた。
それ以前よりマティアス殿下の婚約者であったサンディを目の敵にしていたが、伯爵家に嫁いだ後も嫌がらせをする必要があっただろうか。
「わたくし、どうもビアンカ様に嫌われていたようですわ。」
サンディはルシア皇妃が心配なのだろう。
話を聞いて欲しいとパーティーが終わるまでフィリップを待たせた。
フィリップ暇なの?
下手なチェスをしながら待つことにする。
「リタ嬢もいらしてたようですね。」
「ああ、最近サンディと仲がいいようだ。」
そう話しているとリタ嬢を伴ってサンディが部屋に入ってきた。
「リタもいたほうがいいかと思って連れてきたわ。」
リタ嬢も挨拶して席に座る。
「さっそくだけど本題に入ります。
関係の無い話のようだけど、聞いて下さい。
ビアンカ様はリシャルテ公爵家と繋がっています。」
リシャルテ公爵家は帝国の東部に領地を持つ。
ちなみに我がアンカレラ公爵家は大陸の南部に。首都は西部に、スノーガーデン公爵家は北部に多くの領地を持っている。
リシャルテ領は先のジグリア戦で被害を受けた地だ。
ジグリアを憎むのは当然で開戦には強く賛成した。
領地はジグリアと隣接しており、戦後はジグリアの領地を望むかと思いきや、表だった行動はなかった。
表向きは皇族派だが、
「貴族派に寝返ったということか。」
「そうとも言えないわ。ビアンカ様は第2皇子ステファン殿下とリシャルテ令嬢との婚姻をすすめているらしいの。」
それが意味するところは。
リシャルテ公爵家には正当な嫡男がいる。
皇族の子息には爵位が与えられるが一代限りの継承されないもので決して高い爵位ではない。あくまでも皇族としての品位を損なわない為に与えられるものである。
婚姻や養子縁組みで高位貴族になれなかった場合その低い爵位のまま、自分の子孫にも何も残せない。
リシャルテ公爵が自分の息子を差し置いて第2皇子を跡取りにするとは考えにくい。
かといって娘を子爵位しかない第2皇子になんのメリットもなく嫁がせるだろうか?子供達同士(16歳と11歳)が大恋愛する年でもないだろう。
だが、第2皇子が皇位を継いだ場合。
娘は皇后となり実家の発言力は強くなる。
皇位を継ぐにあたり力を貸したとなればなんらかの密約があってもおかしくはない。
「わたくしがこの情報を知り得たのは聖女セレスティーナについて調べていたからなの。」
久しぶりにその名を聞いたな。
サンディは亡くなった夫の死の真相を調べて、聖女にたどり着いた。
それ以前よりマティアス殿下の婚約者であったサンディを目の敵にしていたが、伯爵家に嫁いだ後も嫌がらせをする必要があっただろうか。
「わたくし、どうもビアンカ様に嫌われていたようですわ。」
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