戦鬼は無理なので

あさいゆめ

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   母からの手紙


愛する紫音とアレクシオンへ

私はもう人としての意識を保つのが難しくなっています。
この手紙は正気でいる時に少しずつ書き留めているので文脈や文字に乱れがあるかもしれないけれど許してね。
何から話せばいいのか悩みます。
私は、どう説明すればわかりやすいのか。
かつてはただのエネルギーの塊でした。
生命の誕生と終焉の繰り返しをただ見ているだけの存在。
魂は繰り返し繰り返し次の器に入るのです。
ある時ふと人とは何かと気になったのです。
そしてエネルギーである私のほんのひと欠片をこの器、あなたの母であるエレインの魂に入れました。
私は両親に愛され友にも恵まれあなたの父にも大変愛されました。
そして私も愛する喜びを知りました。
特に二人の子供は大切な存在でした。
でも私の身体は大きすぎるエネルギーに耐えられなかったようです。
徐々に正気を保つ事が出来なくなりました。
私には現在も過去も未来も、それだけではなく限りなく存在する異なった次元もすべて同じく存在しているのです。
人の意識と頭脳では処理出来ない。
本来のエレインには悪い事をしてしまいました。
私が出来心で干渉したばかりにあなた達の側にいることが出来なかった。
紫音とアレクシオンは共に28歳で死んでしまいました。
でもアレクシオンの魂は傷つき過ぎでした。
傷つき過ぎた魂は弱り転生出来なくなるのです。
そんなふうに消えてしまう魂はたくさんあります。
自殺者は転生出来ないとかそんな話はよくあるでしょう?そういう事です。
本来なら気にも止めない些細な事でした。
でも私は我が子を愛していたのです。
死は仕方がない事だけれどもアレクシオンの魂が消えてしまうなんて耐えられなかった。
そこで違う次元から同じ魂を持つ紫音を連れてきたのです。
一つの次元の魂が消えてしまえば他の次元の魂も弱りいずれ消えてしまいます。

紫音のママと私は同じ魂を持っていました。
引かれ合う魂はだいたい近くにありますが必ずしも同じ関係ではありません。
例えば弟は
やめておきましょう、先入観を持つとよくありませんから。
私達が母子として存在出来たのは希な事でした。
同じ魂を持つ者同士は情報を共用してしまう事があるのです。
ママは私の干渉が強かったので特に鮮明に情報を感じ取れたのでしょう。
そして私はアレクシオンの壊れた魂に紫音の魂を融合させました。
女性だったあなたには辛い思いをさせて申し訳なかったですが、あなたしか連れてこれなかったのです。
ファンタジーの世界は在るかもしれないと思っている21世紀の地球人でなければこの状態には耐えられないのです。
あなたはあなたの思うままに生きて下さい。
それがアレクシオンの魂を救う事になります。
できる事なら幸せになって下さい。
私は今もこれからもあなた達を見守っています。
あなたの幸せを願っています。
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