戦鬼は無理なので

あさいゆめ

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 そういう事だったのか。
 死んだはずなのに生きていられるのだから多少の不自由があっても、儲けもんって事でいいよね。お金持ちだし。
 困るのは恋愛くらいだもんね。
 恋愛は…もういいかな。
 元々恋愛体質じゃなかったし。
 中学の頃に初恋をしてその後はちょっといいなくらいにしか感じなかったもんな。
 その初恋も片思いで終わったし。
 マティアス陛下の事だってちょっといいなくらいにしか思ってないし。
 私のアレクシオン部分が恋しがってるだけだ。
 そんなもんだ。
 引かれ合う魂が近くにあったなら前の世界でもマティアス陛下の魂があったはずなのにそれらしい人は思い付かない。つまりそんなに引かれあっていなかったって事か?そんなもんか。
 弟…弟なら思いあたる。
 めんどくさくてシスコンの弟。
 働いていた時、東京の大学に受かったからといってアパートに転がりこんできた。
 その時はお店の開業資金を貯めていたから家賃折半って事で許した。
 遊びにきていた友達が、洗濯した姉の下着をたたむ弟にドン引きしていたっけ。もちろん洗濯も弟がした。洗濯だけじゃなく、家事の一切をしていたな。
 見た目は私にそっくりで黙っていたらもてただろうけど、神経質で姉が第一。
 あれがマティアス陛下のはずはない。
 やっぱりテリオス君だろうな…。
 ハンナは箱をわたすとやっと肩の荷がおりたからと使用人を引退すると言った。息子夫婦が本邸の使用人をしており早く孫のめんどうを見ろと煩いと嬉しそうに話した。
 この別邸でしばらくのんびり暮らそう。
 ここの冬は寒くても首都ほどではない。雪も降らないので比較的過ごしやすい。
 冬中、ぬいぐるみや小物雑貨を作りまくった。
 テリオス君は暇なのかよく狩りに出かけるようになった。鳥料理が充実している。
 獣の死体くらい大丈夫なのに絶対私には血を見せない。
 休日には近くの女神ジーノの神殿へ行く。
 ここの神官は過去は光神聖教の神官だった。
 属性も光だがジーノ真教の教えに感銘を受けたと改宗したのだと。私が原案のなんちゃって宗教なのに。
 畑仕事を手伝い、炊き出しをつくり休日学校の教師の真似事もしてみた。
 この土地はヘッセン子爵に治めてもらっているので、領主と言えばヘッセン子爵だと村人達は思っている。
 私は病弱な貴族が静養に来ている設定だ。
 皇帝陛下から結婚式の招待状が届いたが体調不良の為公爵代理としてサンディに行ってもらうと手紙を送った。
 ここは毎日が穏やかに過ぎていく。
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