絶対許さない

雪猫 天

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12. 夜行性のお時間です

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ミーツは深い眠りに入っていた。
ルイに食べられ、ほぼ気絶するように眠りについた。

ルイはミーツの体にクリーンの魔法をかけ、清潔な上掛けをかけた。
するりと頬を撫でながら、ミーツを見つめていた。

「あー、かわいい」

最後にもう一度髪をすくい口づけると部屋を出ていく。



屋敷の外はしとしとと雨が降っていた。
その中を傘もささず、ルイは歩いていた。
昼は賑やかな通りはすべて明かりが落ち雨音だけが響いている。ほとんど消えた街灯が一つだけともる店の軒先のベンチに座る。

音もなく、ベンチの後ろに人が立っていた。
ルイは振り向かず、声を発した。

「要件は?」

「…子爵の後ろをねらえ。必要があれば城の地下の使用を認めると」

「ふーん。さんざん後手にまわって、僕に尻拭いさせるの?」

「…はじめに子爵に呪術をかけることを断ったのは、あなたでは?」

「だって、興味なかったし、メンドクサソウダッタカラ。何よりあれ汚いし」

「汚い?」

「心の声ってさ聞こえ方があるんだよ。普通の人はささやくようにぼそぼそ聞こえるんだよ。その中にすんごく好みの声が祝福の鐘みたいに聞こえることがあってねー。もうずっと聞いていたいの。もー、好きってなる!」

「ブー子爵は?」

「あー、あれね。もう今すぐ消したいってぐらい不快な音だよ。声どころかもう雑音で、人が出したらおかしい音をずーと出してるの。わざわざこっちで術使って音を遮断しないといけないほどなんだから。近寄りたくもない」

「…そうですか。それで依頼を受けてもらえますか」

「いいよ。城の方はいいや。もっといいところを使うから。僕が今、口説いてる子が迷惑かけられてるし、最上級の呪術をかけてあげる。」
ルイが言い終わると同時に背後の人間がすっと消えた。

ルイは気にした風もなくまた雨の中を歩き始める。

鼻唄をうたいながらゆっくりと夜の道を散歩するように歩くのは先ほどの会話を想像させることはない。



帰ってきたルイはシャワーを浴びミーツを眺めながらつぶやいた。

「僕が彼と出会うきっかけをくれたんだ。丁重に慎重に心のこもったお礼をしなきゃね」

撫でていた手にミーツがすり寄る。
それがあまりにもかわいくて、また、ミーツに触れる。

「フフフッ、かわいい」
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