絶対許さない

雪猫 天

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13. 本当に大物と知り合いだったんだね

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ガッシャッ!

手紙を握り締めた邸宅の主ダボン・ブーは顔を真っ赤にして怒り狂っていた。

「また、延期だと!どういいうことだ!いい加減しろよ!私を何だと思っている!」

グシャッとなった手紙には資金送付の延期が記載されていた。差出は隣国からのものだった。

「情報の確認が取れないのは貴様らの技量不足だろうが。私の情報は彼のお方からのものだぞ。こっちは危ない橋を渡っているんだ。商業ギルドの連中もきな臭い中で、これ以上遅延するなら貴様らの情報をリークするぞ。」

さらに周囲のものへ怒りをむけようと手を振り上げたとき、ドアが叩かれた。

「旦那様、侯爵家のお使いの方がお見えです。」

ブー子爵はいらだったままに声を返す。

「応接室に通せ」


「ブー子爵、ご機嫌麗しく」

「ああ、侯爵様もご壮健であること聞き及んでいる」

定例のあいさつをしながらブー子爵はいらだちを隠せずにいた。
侯爵家からの使いは考えが読めない能面のような笑顔で話をつづけた。

「隣国からは色よい返事がもらえなかった様子。こちらとしても少々面倒な情報を得ましてね。」

「いったい何を聞いたので?」

「ブー子爵、あなたが商業ギルドから訴求されると」

「何だと!」

「つい先日に商業ギルドから提出され、異例の速さで承認されているようです。書類の不備で却下しようとしたら、王弟殿下直筆の書類だったため、不備を指摘することすらできませんでした」

「王弟殿下はすべての権利を放棄して市井に下っただろう。わざわざ探して代筆させたのか」

「いいえ、副ギルド長として働かれていました」
「な!そんなことは、そもそも副ギルド長は女だったはずだ」

「姿を偽っていたようですね」

「まずいことになったぞ、商業ギルドには触れられるとまずいものが」

ブー子爵の言葉を切り、使いが話す

「ええ、今回の件についてはわが主も憂いていらっしゃいます。」

ブー子爵はハッと息をのむ。侯爵家の使いは笑顔のままひんやりとした空気でをまとって言葉をつづける。

「ですから子爵、選んでください。今回の件を逮捕されるまでに子爵ご本人が処理するか、そもそもの捜査対象が消えるかを」

”消される”と子爵は冷や汗を全身にかいた。

「今回の件の処理とは…」

「簡単なことです。今回子爵への捜査をギルドにいらしたものミーツ・ハントを消すのです。殺すことができないまでも、法廷で宣言ができなくなれば、ギルドは捜査ができなくなります。ギルドの捜査は捜査依頼を出したものが法廷という場で宣言することで始まります。代理人は立てられませんしね。」

「…ではミーツをやれば今回の件、お咎めなしということでよろしいか」

「そうですね…今回は」


ブー子爵の家から無印の馬車が走り去っていく。その様子を見ながら、ブー子爵は家令に命令をだす。

「おい、いつもの連中に連絡を入れろ」


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