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第7話 雨の日の書庫と、傘代わりの契約書②
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「――っと」
少し時間が経った頃。
上段の書類束を確認していた私は、うっかり手元を滑らせかけた。
「わっ」
脚立の一番上の段に立って、棚の奥に腕を伸ばした瞬間。
足元の感触が、すこしぐらりと揺れた。
(や、やば――)
と思ったところで。
「フェンネル嬢」
腰のあたりを、ぐっと支える感触があった。
気づけば、脚立のすぐそばにセドリック様がいて、片手でしっかりと私を支えていた。
「言いましたよね。“無理のない範囲で”と」
「す、すみません……!」
「上段は、私がやります。君は下から受け取ってください」
「でも、先生のほうが危ないんじゃ――」
「身長と腕の長さを考慮すれば、私のほうがまだ安全です」
淡々とした声が、妙に頼もしい。
「それに」
少しだけ顔を上げると、至近距離に彼の横顔があった。
「君が怪我をしたときに、寄付審査団にどう説明すればいいのか、考えただけで頭が痛いので」
「説明の問題ですか!?」
「もちろん、それ以前に、君自身を心配していることは前提として」
さらっと付け加えられた一言に、胸がきゅんと鳴る。
「……前提、なんですね」
「ええ。説明の仕方は、そのあとです」
そう言って、私をそっと脚立から降ろした。
足が床についた瞬間、少しだけぐらっとした感覚があって。
彼の手が、もう一度、支えるように腰に触れた。
「……っ」
心臓の音が、一瞬だけ雨音を超えた気がした。
「大丈夫ですか」
「だ、大丈夫です……!」
「その“だいじょうぶ”の信頼度は、さっきよりも少し高めですね」
くすっと笑われる。
顔が熱くなって、慌てて視線を逸らした。
◇
さらに作業を進めるうち、天井からぽとり、と水滴が落ちてきた。
「あ……」
机の上の書類に、水のしみが広がる。
「やはり、ここも少し傷んでいますね」
セドリック様が天井を見上げる。
「本格的な修繕は後日として――今日は応急処置を」
そう言うと、彼は手近な箱から、厚手のファイルを取り出した。
すぐに落ちてきそうな水滴の下に、それをさっと差し入れる。
ぽと、ぽと、と水がファイルの表紙を叩く音。
「……契約書で、雨を受けてます」
「無効契約書ですから。もう効力はありません」
「もったいなくないですか?」
「紙としての寿命まで使い切るのは、悪くないことですよ」
さらりと言って、彼は別の書類束の位置を入れ替えた。
「本来、契約もこうありたいものです」
「こうって?」
「“誰かの上に落ちてくる不意の雨を、少しでも引き受けるもの”」
指先で、ファイルの上に落ちる水滴を示す。
「本来、君の人生の雨を、防ぐべき契約は、君自身の肩にだけかかってはいけない」
「……」
「雨音に紛れて、少しきれいごとを言いましたね、今」
自分で苦笑している。
だけど、その言葉は、雨音よりもはっきりと胸に響いた。
「じゃあ、このファイルは、“傘代わりの契約書”ですね」
思わずそう口にすると、彼は少しだけ驚いたように目を瞬かせた。
「傘代わり、ですか」
「はい。誰かの頭の上に、さっと差し出される契約書です」
「なかなか、悪くない比喩です」
小さく吹き出したあと、彼は私のほうを見た。
「では、私たちの婚約契約書も、そのうち“傘代わり”になればいいですね」
「え……?」
「君の頭上に降ってくる、余計な雨から守るような」
冗談めかした口調だけれど、まっすぐで。
胸の奥が、またじんと熱くなる。
「……そんなふうに、使ってもらえるなら」
少しだけ、笑ってみせる。
「私も、傘の柄のところを、しっかり持っていたいです」
「柄、ですか」
「はい。全部先生に支えてもらうんじゃなくて、ちゃんと自分でも持っておきたいので」
言ってから、自分で少し照れた。
「それは、良い共同作業ですね」
セドリック様は、ほんの少しだけ目を細めた。
「では、今度、契約書に“共同傘条項”を追加しましょうか」
「きょうどう……」
「“雨がひどいときは、互いの頭上に傘を差し出すこと”」
「そんな条項、聞いたことないです」
「前例のない条項を作るのも、行政の仕事の一つですよ」
さらっと恐ろしいことを言う。
「……先生なら、本当に書きそうです」
「書きますよ」
即答だった。
「ただし、正式な契約書ではなく――」
そう言って、彼は机の上のメモ用紙を一枚破った。
さらさらとペンを走らせ、何かを書きつける。
「――今日のところは、これで」
「……?」
差し出された紙には、きちんとした文字で、こう書かれていた。
『臨時追加条項
第○条 雨がひどい日は、リラ・フェンネルは、アーデン・セドリックに甘えてよい。
ただし、本人がびっくりしすぎない範囲で。』
「……」
しばらく、何も言えなかった。
「“条文”にすることじゃない気がします……」
「そうですか?」
「でも……」
胸のどこかが、くすぐったくて、嬉しくて。
気づけば、その紙をそっと胸の前で握りしめていた。
「――大事に保管します」
「それは何より」
雨音が、少しだけ柔らかく聞こえた。
◇
ひと通りの書類整理を終える頃には、外は薄暗くなりかけていた。
書庫の窓から見える中庭には、まだ細かい雨が降り続いている。
「今日は、ここまでにしましょう。残りは日を改めて」
「はい。ありがとうございました」
部屋の鍵を閉め、旧館の玄関へ向かう途中。
外に出ようとしたところで、セドリック様がふと立ち止まった。
「……あ」
私も、足を止める。
玄関の外に広がるのは、相変わらずの雨。
さっきよりは少し弱まっているけれど、傘なしでは厳しそうだ。
「傘、どうしましょう」
「えっと……」
自分の傘は、行きがけに壊れてしまっていた。
骨が一本折れて、変な方向に曲がっている。
「一応、させなくはないんですけど……」
「その表現は、だいたい“ささないほうがいい”と同義ですね」
即座に却下された。
セドリック様は、自分の傘を開きながら、少し考えるような表情をする。
「仕方ありません。――共同傘を実施しましょうか」
「きょうどう……」
「先ほどの“共同傘条項”の試行です」
さっきの紙の文言を、あっさり引用された。
「と、言いますと?」
「私の傘は一つ。雨は二人分。
合理的に考えて、傘の下では距離が近くなります」
「……」
「それを“近い”と取るか、“必要な密度”と取るかは、解釈の問題です」
「先生、たまに説明がずるいです」
「いつも真面目に説明しているつもりですが」
そう言いながら、彼は傘を少しこちら寄りに差し出した。
「フェンネル嬢。こちらへ」
「は、はい……」
傘の下に入ると、自然と肩が触れそうな距離になる。
雨の匂いと、彼のコートの布の匂いが、混じり合う。
心臓が、また忙しくなった。
「近すぎたら、言ってください」
「ち、近い、とは思いますけど……」
「では、適度ということで」
「話、聞いてました?」
「聞いたうえでの判断です」
軽く受け流されてしまった。
でも、不思議と嫌ではなかった。
玄関を出て、濡れた石畳の上を歩き始める。
傘の布を打つ雨音が、頭上で柔らかく響く。
「――先生」
「なんでしょう」
「さっきの条文、“甘えていい”ってやつ」
胸のポケットの中で、紙の感触をそっと確かめる。
「今日、さっそく使ってもいいですか」
「もう使用申請ですか」
「はい。あの……」
言葉を探しながら、横を歩く彼のコートの裾を、そっと摘まんだ。
「ここ、持って歩いてもいいですか」
「コートを、ですか?」
「はい。なんだか傘の柄みたいで――安心するので」
自分で言っていて、少し恥ずかしくなる。
でも、彼は少しだけ目を丸くしたあと、穏やかに笑った。
「ええ。――それは、歓迎すべき甘えですね」
その言葉に、胸の中の何かが、ふっと軽くなった。
雨の中を、二人で歩く。
傘の下にある世界は、狭いけれど、不思議と暖かい。
その日から――
契約書の“余白”を見るたびに、私は傘の下のこの感触を思い出すようになった。
それはきっと、ただの紙ではなくなっていく、小さな前兆だったのだと思う。
少し時間が経った頃。
上段の書類束を確認していた私は、うっかり手元を滑らせかけた。
「わっ」
脚立の一番上の段に立って、棚の奥に腕を伸ばした瞬間。
足元の感触が、すこしぐらりと揺れた。
(や、やば――)
と思ったところで。
「フェンネル嬢」
腰のあたりを、ぐっと支える感触があった。
気づけば、脚立のすぐそばにセドリック様がいて、片手でしっかりと私を支えていた。
「言いましたよね。“無理のない範囲で”と」
「す、すみません……!」
「上段は、私がやります。君は下から受け取ってください」
「でも、先生のほうが危ないんじゃ――」
「身長と腕の長さを考慮すれば、私のほうがまだ安全です」
淡々とした声が、妙に頼もしい。
「それに」
少しだけ顔を上げると、至近距離に彼の横顔があった。
「君が怪我をしたときに、寄付審査団にどう説明すればいいのか、考えただけで頭が痛いので」
「説明の問題ですか!?」
「もちろん、それ以前に、君自身を心配していることは前提として」
さらっと付け加えられた一言に、胸がきゅんと鳴る。
「……前提、なんですね」
「ええ。説明の仕方は、そのあとです」
そう言って、私をそっと脚立から降ろした。
足が床についた瞬間、少しだけぐらっとした感覚があって。
彼の手が、もう一度、支えるように腰に触れた。
「……っ」
心臓の音が、一瞬だけ雨音を超えた気がした。
「大丈夫ですか」
「だ、大丈夫です……!」
「その“だいじょうぶ”の信頼度は、さっきよりも少し高めですね」
くすっと笑われる。
顔が熱くなって、慌てて視線を逸らした。
◇
さらに作業を進めるうち、天井からぽとり、と水滴が落ちてきた。
「あ……」
机の上の書類に、水のしみが広がる。
「やはり、ここも少し傷んでいますね」
セドリック様が天井を見上げる。
「本格的な修繕は後日として――今日は応急処置を」
そう言うと、彼は手近な箱から、厚手のファイルを取り出した。
すぐに落ちてきそうな水滴の下に、それをさっと差し入れる。
ぽと、ぽと、と水がファイルの表紙を叩く音。
「……契約書で、雨を受けてます」
「無効契約書ですから。もう効力はありません」
「もったいなくないですか?」
「紙としての寿命まで使い切るのは、悪くないことですよ」
さらりと言って、彼は別の書類束の位置を入れ替えた。
「本来、契約もこうありたいものです」
「こうって?」
「“誰かの上に落ちてくる不意の雨を、少しでも引き受けるもの”」
指先で、ファイルの上に落ちる水滴を示す。
「本来、君の人生の雨を、防ぐべき契約は、君自身の肩にだけかかってはいけない」
「……」
「雨音に紛れて、少しきれいごとを言いましたね、今」
自分で苦笑している。
だけど、その言葉は、雨音よりもはっきりと胸に響いた。
「じゃあ、このファイルは、“傘代わりの契約書”ですね」
思わずそう口にすると、彼は少しだけ驚いたように目を瞬かせた。
「傘代わり、ですか」
「はい。誰かの頭の上に、さっと差し出される契約書です」
「なかなか、悪くない比喩です」
小さく吹き出したあと、彼は私のほうを見た。
「では、私たちの婚約契約書も、そのうち“傘代わり”になればいいですね」
「え……?」
「君の頭上に降ってくる、余計な雨から守るような」
冗談めかした口調だけれど、まっすぐで。
胸の奥が、またじんと熱くなる。
「……そんなふうに、使ってもらえるなら」
少しだけ、笑ってみせる。
「私も、傘の柄のところを、しっかり持っていたいです」
「柄、ですか」
「はい。全部先生に支えてもらうんじゃなくて、ちゃんと自分でも持っておきたいので」
言ってから、自分で少し照れた。
「それは、良い共同作業ですね」
セドリック様は、ほんの少しだけ目を細めた。
「では、今度、契約書に“共同傘条項”を追加しましょうか」
「きょうどう……」
「“雨がひどいときは、互いの頭上に傘を差し出すこと”」
「そんな条項、聞いたことないです」
「前例のない条項を作るのも、行政の仕事の一つですよ」
さらっと恐ろしいことを言う。
「……先生なら、本当に書きそうです」
「書きますよ」
即答だった。
「ただし、正式な契約書ではなく――」
そう言って、彼は机の上のメモ用紙を一枚破った。
さらさらとペンを走らせ、何かを書きつける。
「――今日のところは、これで」
「……?」
差し出された紙には、きちんとした文字で、こう書かれていた。
『臨時追加条項
第○条 雨がひどい日は、リラ・フェンネルは、アーデン・セドリックに甘えてよい。
ただし、本人がびっくりしすぎない範囲で。』
「……」
しばらく、何も言えなかった。
「“条文”にすることじゃない気がします……」
「そうですか?」
「でも……」
胸のどこかが、くすぐったくて、嬉しくて。
気づけば、その紙をそっと胸の前で握りしめていた。
「――大事に保管します」
「それは何より」
雨音が、少しだけ柔らかく聞こえた。
◇
ひと通りの書類整理を終える頃には、外は薄暗くなりかけていた。
書庫の窓から見える中庭には、まだ細かい雨が降り続いている。
「今日は、ここまでにしましょう。残りは日を改めて」
「はい。ありがとうございました」
部屋の鍵を閉め、旧館の玄関へ向かう途中。
外に出ようとしたところで、セドリック様がふと立ち止まった。
「……あ」
私も、足を止める。
玄関の外に広がるのは、相変わらずの雨。
さっきよりは少し弱まっているけれど、傘なしでは厳しそうだ。
「傘、どうしましょう」
「えっと……」
自分の傘は、行きがけに壊れてしまっていた。
骨が一本折れて、変な方向に曲がっている。
「一応、させなくはないんですけど……」
「その表現は、だいたい“ささないほうがいい”と同義ですね」
即座に却下された。
セドリック様は、自分の傘を開きながら、少し考えるような表情をする。
「仕方ありません。――共同傘を実施しましょうか」
「きょうどう……」
「先ほどの“共同傘条項”の試行です」
さっきの紙の文言を、あっさり引用された。
「と、言いますと?」
「私の傘は一つ。雨は二人分。
合理的に考えて、傘の下では距離が近くなります」
「……」
「それを“近い”と取るか、“必要な密度”と取るかは、解釈の問題です」
「先生、たまに説明がずるいです」
「いつも真面目に説明しているつもりですが」
そう言いながら、彼は傘を少しこちら寄りに差し出した。
「フェンネル嬢。こちらへ」
「は、はい……」
傘の下に入ると、自然と肩が触れそうな距離になる。
雨の匂いと、彼のコートの布の匂いが、混じり合う。
心臓が、また忙しくなった。
「近すぎたら、言ってください」
「ち、近い、とは思いますけど……」
「では、適度ということで」
「話、聞いてました?」
「聞いたうえでの判断です」
軽く受け流されてしまった。
でも、不思議と嫌ではなかった。
玄関を出て、濡れた石畳の上を歩き始める。
傘の布を打つ雨音が、頭上で柔らかく響く。
「――先生」
「なんでしょう」
「さっきの条文、“甘えていい”ってやつ」
胸のポケットの中で、紙の感触をそっと確かめる。
「今日、さっそく使ってもいいですか」
「もう使用申請ですか」
「はい。あの……」
言葉を探しながら、横を歩く彼のコートの裾を、そっと摘まんだ。
「ここ、持って歩いてもいいですか」
「コートを、ですか?」
「はい。なんだか傘の柄みたいで――安心するので」
自分で言っていて、少し恥ずかしくなる。
でも、彼は少しだけ目を丸くしたあと、穏やかに笑った。
「ええ。――それは、歓迎すべき甘えですね」
その言葉に、胸の中の何かが、ふっと軽くなった。
雨の中を、二人で歩く。
傘の下にある世界は、狭いけれど、不思議と暖かい。
その日から――
契約書の“余白”を見るたびに、私は傘の下のこの感触を思い出すようになった。
それはきっと、ただの紙ではなくなっていく、小さな前兆だったのだと思う。
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