8 / 12
第7話 解呪は失敗(当然)(=先生が静かに落ち込む日)
しおりを挟む
偽の呪い事件は、研究所中の結界を強化させ、警備を増やし、セスの胃薬を増やした。
そして何より――クロードの「保護」は正式に正当化された。
研究所の廊下には、いつの間にか掲示が貼られている。
『注意:呪い疑い案件発生につき、関係者の行動は監督責任者の指示に従うこと
対象:助手 リィナ(監督責任者:クロード)』
――名前が、堂々と。
(やめて……恥ずかしい……嬉しい……やめて……)
リィナは隔離室(小部屋)に逃げ込むように戻り、机に突っ伏した。
そこへ、ノック。
「リィナ」
声がしただけで、胸が跳ねる。
「……はい」
扉を開けると、クロードが立っていた。いつも通り整った白衣。いつも通りの落ち着いた顔――のはずが、今日はほんの少しだけ違った。
目の下が、わずかに影になっている。
眉間の皺が、いつもより深い。
(……先生、寝てない……?)
「検査をする」
いつもの言葉。
けれど、声にほんの少し疲れが混ざっている。
「……はい。先生、昨夜――」
「寝た」
即答。
でも嘘だと分かる。クロードは嘘が下手だ。恋も嘘も知らない。
リィナはそれ以上言わず、薬棚から解呪茶(ただの薬草茶)を用意した。
その間、クロードは机に座り、ノートを開いたまま動かない。
視線が紙面にあるのに、文字が読めていない顔をしている。
(……落ち込んでる)
クロードが落ち込むのは珍しい。
自分の失敗を認めないタイプではないが、感情を表に出すタイプでもない。
リィナは湯を注ぎ、香りを整え、そっとカップを差し出した。
「……先生。お茶です」
クロードは受け取り、一口飲んだ。
いつもなら「良い」と言う。
けれど今日は、言わない。
代わりに、ぽつりと呟いた。
「……解けない」
リィナは一瞬、何のことか分からず固まった。
「……え?」
クロードはカップを机に置き、眼鏡の奥で遠くを見るように言った。
「君の呪いが、解けない」
リィナの胸がきゅっと痛む。
(呪いじゃない……恋だよ……)
言えない。
でも、クロードが「解けない」と落ち込む理由は分かってしまう。
彼は本気で、リィナを危険から救おうとしているのだ。
そして救えない自分を、許せない。
クロードは淡々と言った。
「原因刺激の特定は進んだ。対処も整えた。環境も固定した。……それでも反応が残る」
リィナはカップを握りしめた。
残る。
それは恋が残るってこと。
「……先生」
「君が苦しいのに、僕は根本を取り除けない」
クロードの言葉は淡々としているのに、そこに責めが混ざっていた。
自分を責めている。
リィナは胸の奥がじんと熱くなった。
(先生……そんなに……)
リィナは一歩踏み出しかけて、止まった。
(慰めたい。触れたい。近づきたい。……でも、近づいたら、また“症状”が出る)
恋心が試される。
そのとき、机の上で「にゃ」と声がした。
モカが、今日もノートの上に座っている。
ただし今日は、いつもの“ツッコミ顔”じゃなくて、少しだけ静かな顔だった。
――行け。
そんな顔。
リィナは、息を吐いて、決めた。
今日は、助手じゃなく――人として。
「先生。……解けないのは、先生のせいじゃありません」
クロードの視線が、ゆっくりリィナに向く。
「僕のせいだ」
「違います」
リィナは首を振った。
「先生は、私を守ってくれています。……私は、怖かったけど、先生が来てくれて……安心しました」
クロードの眉間の皺が、ほんの少し緩んだ。
「安心……」
リィナは頷く。
「はい。……先生の“すぐ来る”は、ちゃんと来るから」
クロードはしばらく黙った。
彼は今、言葉を探している。いつもなら理屈で埋めるところを、理屈が足りない顔で。
その沈黙が、リィナには苦しくて、でも嬉しかった。
(先生が、言葉を探してる……)
リィナはそっと一歩近づいた。
それだけで、胸がどきんとする。
でも今日は、逃げたくなかった。
「先生」
呼ぶと、クロードの瞳がわずかに揺れた。
「……何だ」
リィナは、勇気を出して言った。
「……落ち込まないでください」
クロードは、静かに言った。
「落ち込んでいない」
「落ち込んでます」
「……」
言い返せない沈黙。
リィナは笑いそうになって、でも笑うと軽くなる気がして、優しく続けた。
「先生が頑張ってくれるの、嬉しいです。でも……先生が苦しそうだと、私はもっと苦しいです」
クロードの瞳が、少し大きくなる。
「僕が……?」
リィナは頷いた。
「はい」
その瞬間、クロードの表情がほんのわずかに崩れた。
“困った”みたいな顔。
“どうすればいい”みたいな顔。
そして、彼は小さく息を吐いた。
「……君は、優しい」
それは、研究者の評価ではなかった。
ただの、人の言葉だった。
リィナの胸が、きゅっと詰まる。
(だめ……好きが増える……)
増えるけれど、止めたくない。
リィナはそっと、机の端に置かれた簡易の安定符を見た。
先日、クロードがくれたもの。
「先生。……それ、私には効きました」
「……本当に?」
「はい。先生がくれたから」
クロードは、ほんの少しだけ目を伏せた。
そして、まるで意を決したように、リィナの手を取った。
いつもの“検査”の握り方ではない。
いつもの“安全確認”の包み方でもない。
――迷いが混ざった、丁寧な握り方。
「……手が冷たい」
理屈の言葉。
でも、指先は温かい。
リィナは小さく笑った。
「先生、またそれ言いますね」
「事実だ」
「……はい。事実です」
クロードの親指が、リィナの手の甲を一度だけ撫でた。
それだけで、胸が熱くなる。
クロードは、静かに言った。
「君が苦しいのが嫌だ」
淡々としているのに、強い。
リィナは喉が詰まりそうになって、ゆっくり頷いた。
「……私もです」
「……何が」
(先生……そこ……)
リィナは視線を落として、小さく言った。
「先生が苦しいのが、嫌です」
クロードは黙った。
そして、まるで初めて気づいたみたいに、目を細めた。
「……そうか」
その短い返事が、やけに優しかった。
机の上でモカが「にゃ」と鳴いた。
いつものツッコミじゃなく、少しだけ満足そうに。
――よし。
リィナは胸の奥が温かくなって、つい口が滑りそうになる。
(先生、それ、呪いじゃなくて恋です)
でも言わない。
言えない。
言えないから、リィナは代わりにカップを差し出した。
「……お茶、もう一口どうぞ」
クロードは頷いて飲んだ。
そして今度は、ちゃんと言った。
「……良い」
昨日よりも、少し柔らかい声で。
リィナは、胸の奥がじんと熱くなるのを、もう隠しきれなかった。
頬が赤くなる。
心臓が跳ねる。
クロードがそれを見て、真剣な顔で言った。
「……やはり解けない」
リィナは、思わず笑ってしまった。
「……そうですね。解けませんね」
その笑いの意味を、クロードはまだ知らない。
でも、彼の手は離れなかった。
そして何より――クロードの「保護」は正式に正当化された。
研究所の廊下には、いつの間にか掲示が貼られている。
『注意:呪い疑い案件発生につき、関係者の行動は監督責任者の指示に従うこと
対象:助手 リィナ(監督責任者:クロード)』
――名前が、堂々と。
(やめて……恥ずかしい……嬉しい……やめて……)
リィナは隔離室(小部屋)に逃げ込むように戻り、机に突っ伏した。
そこへ、ノック。
「リィナ」
声がしただけで、胸が跳ねる。
「……はい」
扉を開けると、クロードが立っていた。いつも通り整った白衣。いつも通りの落ち着いた顔――のはずが、今日はほんの少しだけ違った。
目の下が、わずかに影になっている。
眉間の皺が、いつもより深い。
(……先生、寝てない……?)
「検査をする」
いつもの言葉。
けれど、声にほんの少し疲れが混ざっている。
「……はい。先生、昨夜――」
「寝た」
即答。
でも嘘だと分かる。クロードは嘘が下手だ。恋も嘘も知らない。
リィナはそれ以上言わず、薬棚から解呪茶(ただの薬草茶)を用意した。
その間、クロードは机に座り、ノートを開いたまま動かない。
視線が紙面にあるのに、文字が読めていない顔をしている。
(……落ち込んでる)
クロードが落ち込むのは珍しい。
自分の失敗を認めないタイプではないが、感情を表に出すタイプでもない。
リィナは湯を注ぎ、香りを整え、そっとカップを差し出した。
「……先生。お茶です」
クロードは受け取り、一口飲んだ。
いつもなら「良い」と言う。
けれど今日は、言わない。
代わりに、ぽつりと呟いた。
「……解けない」
リィナは一瞬、何のことか分からず固まった。
「……え?」
クロードはカップを机に置き、眼鏡の奥で遠くを見るように言った。
「君の呪いが、解けない」
リィナの胸がきゅっと痛む。
(呪いじゃない……恋だよ……)
言えない。
でも、クロードが「解けない」と落ち込む理由は分かってしまう。
彼は本気で、リィナを危険から救おうとしているのだ。
そして救えない自分を、許せない。
クロードは淡々と言った。
「原因刺激の特定は進んだ。対処も整えた。環境も固定した。……それでも反応が残る」
リィナはカップを握りしめた。
残る。
それは恋が残るってこと。
「……先生」
「君が苦しいのに、僕は根本を取り除けない」
クロードの言葉は淡々としているのに、そこに責めが混ざっていた。
自分を責めている。
リィナは胸の奥がじんと熱くなった。
(先生……そんなに……)
リィナは一歩踏み出しかけて、止まった。
(慰めたい。触れたい。近づきたい。……でも、近づいたら、また“症状”が出る)
恋心が試される。
そのとき、机の上で「にゃ」と声がした。
モカが、今日もノートの上に座っている。
ただし今日は、いつもの“ツッコミ顔”じゃなくて、少しだけ静かな顔だった。
――行け。
そんな顔。
リィナは、息を吐いて、決めた。
今日は、助手じゃなく――人として。
「先生。……解けないのは、先生のせいじゃありません」
クロードの視線が、ゆっくりリィナに向く。
「僕のせいだ」
「違います」
リィナは首を振った。
「先生は、私を守ってくれています。……私は、怖かったけど、先生が来てくれて……安心しました」
クロードの眉間の皺が、ほんの少し緩んだ。
「安心……」
リィナは頷く。
「はい。……先生の“すぐ来る”は、ちゃんと来るから」
クロードはしばらく黙った。
彼は今、言葉を探している。いつもなら理屈で埋めるところを、理屈が足りない顔で。
その沈黙が、リィナには苦しくて、でも嬉しかった。
(先生が、言葉を探してる……)
リィナはそっと一歩近づいた。
それだけで、胸がどきんとする。
でも今日は、逃げたくなかった。
「先生」
呼ぶと、クロードの瞳がわずかに揺れた。
「……何だ」
リィナは、勇気を出して言った。
「……落ち込まないでください」
クロードは、静かに言った。
「落ち込んでいない」
「落ち込んでます」
「……」
言い返せない沈黙。
リィナは笑いそうになって、でも笑うと軽くなる気がして、優しく続けた。
「先生が頑張ってくれるの、嬉しいです。でも……先生が苦しそうだと、私はもっと苦しいです」
クロードの瞳が、少し大きくなる。
「僕が……?」
リィナは頷いた。
「はい」
その瞬間、クロードの表情がほんのわずかに崩れた。
“困った”みたいな顔。
“どうすればいい”みたいな顔。
そして、彼は小さく息を吐いた。
「……君は、優しい」
それは、研究者の評価ではなかった。
ただの、人の言葉だった。
リィナの胸が、きゅっと詰まる。
(だめ……好きが増える……)
増えるけれど、止めたくない。
リィナはそっと、机の端に置かれた簡易の安定符を見た。
先日、クロードがくれたもの。
「先生。……それ、私には効きました」
「……本当に?」
「はい。先生がくれたから」
クロードは、ほんの少しだけ目を伏せた。
そして、まるで意を決したように、リィナの手を取った。
いつもの“検査”の握り方ではない。
いつもの“安全確認”の包み方でもない。
――迷いが混ざった、丁寧な握り方。
「……手が冷たい」
理屈の言葉。
でも、指先は温かい。
リィナは小さく笑った。
「先生、またそれ言いますね」
「事実だ」
「……はい。事実です」
クロードの親指が、リィナの手の甲を一度だけ撫でた。
それだけで、胸が熱くなる。
クロードは、静かに言った。
「君が苦しいのが嫌だ」
淡々としているのに、強い。
リィナは喉が詰まりそうになって、ゆっくり頷いた。
「……私もです」
「……何が」
(先生……そこ……)
リィナは視線を落として、小さく言った。
「先生が苦しいのが、嫌です」
クロードは黙った。
そして、まるで初めて気づいたみたいに、目を細めた。
「……そうか」
その短い返事が、やけに優しかった。
机の上でモカが「にゃ」と鳴いた。
いつものツッコミじゃなく、少しだけ満足そうに。
――よし。
リィナは胸の奥が温かくなって、つい口が滑りそうになる。
(先生、それ、呪いじゃなくて恋です)
でも言わない。
言えない。
言えないから、リィナは代わりにカップを差し出した。
「……お茶、もう一口どうぞ」
クロードは頷いて飲んだ。
そして今度は、ちゃんと言った。
「……良い」
昨日よりも、少し柔らかい声で。
リィナは、胸の奥がじんと熱くなるのを、もう隠しきれなかった。
頬が赤くなる。
心臓が跳ねる。
クロードがそれを見て、真剣な顔で言った。
「……やはり解けない」
リィナは、思わず笑ってしまった。
「……そうですね。解けませんね」
その笑いの意味を、クロードはまだ知らない。
でも、彼の手は離れなかった。
0
あなたにおすすめの小説
隠れた花嫁を迎えに
星乃和花
恋愛
(完結済:本編8話+後日談1話)
結婚式を控えた同居中の婚約者・リリィには、ひとつだけ困った癖がある。
それは、寝癖が直らないだけで、角砂糖を落としただけで、屋敷のどこかに“こっそり”隠れてしまうこと。
けれど、完璧超人と噂される婚約者・レオンは、彼女が隠れるたび必ず見つけ出し、叱らず、急かさず、甘く寄り添って迎えに来る。
「本当に私でいいのかな」——花嫁になる前夜、ベッドの下で震えるリリィに、レオンが差し出したのは“答え”ではなく、同じ目線と温かな手だった。
ほのぼの王都、屋敷内かくれんぼ溺愛ラブ。
「隠れてもいい。迎えに行くから。」
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
公爵家の伝統だと思っていたら、冷徹公爵様の溺愛でした
星乃和花
恋愛
(毎日21:30更新ー全8話)
家族にも周囲にもあまり顧みられず、
「私のことなんて、誰もそんなに気にしない」
と思って生きてきたリリアナ。
ある事情から、冷徹と噂されるヴァレントワ公爵家で働くことになった彼女は、
当主エドガーの細やかな気づかいに驚かされる。
温かいお茶、手袋、外出時のエスコート。
好みの食事までさりげなく用意されて――
けれど自己評価の低いリリアナは、それらすべてを
「これが公爵家の伝統……!」
「さすが名門のお作法……!」
と盛大に勘違い。
一方の冷徹公爵様は、そんな彼女にだけ少しずつ甘さをこぼし始めて……?
これは、
“この家の作法”だと思っていたら、
どうやら冷徹公爵様の溺愛だったらしい
やさしくて甘い勘違いラブコメです。
『借景の婚約者 ― 学院長代理の計算違い』
星乃和花
恋愛
【完結済:全9話+@】
学院長が病気療養中で、若き策士紳士セドリックが「学院長代理」に就任。
ある有力貴族が「学院長代理が独身なのは不安材料だ」と寄付を渋り始め、
セドリックは評判回復のために「(仮の)婚約者を立てる」ことを思いつくが――
そこで拾ってしまったのが、家政学科の天然少女リラ。
「……君だ。君に頼みたい」
リラは学園のためになれるならと、喜んで引き受ける。
学園のために寄付金を安定させたい目的だったのに、ふたりの日常に募り始める"恋"はおおきくてーー
少しの緊迫感(6話と8話)も添えた、糖度高めの日常ラブコメです。
虚弱姫はコワモテ将軍の筋肉に触りたい
隙間ちほ
恋愛
◼︎無骨な英雄×病弱な筋肉フェチ姫
◼︎辺境伯の末娘エルナは、領軍の英雄マテウスとの結婚が決まった。政略結婚――のはずが、実は姫は将軍の熱烈なファン。姫がノリノリで嫁ぐ一方、当のマテウスは「か弱い姫君に嫌われている」と思い込み、距離を取ってしまう……。
◼︎筋肉と鼻血とすれ違いラブコメ。
◼︎超高速展開、サクッと読めます。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる