9 / 12
第8話 診断名の変更(=恋を“規定”にする男)
しおりを挟む
朝の研究所は、いつも通りに見えた。
結界の点検、報告書の束、薬草の香り。
ただ一つ違うのは――廊下の掲示板に貼られた、例の紙だ。
『対象:助手 リィナ(監督責任者:クロード)』
リィナはその前を通るたびに、心臓がきゅっと縮む。
(これ、いつまで……)
解呪が終われば、隔離は解除される。
「規定」は終わる。
朝の茶会も、隣の椅子も、手首を取られることも――全部。
そう考えると、胸が痛んだ。
痛いのに、嬉しくて。
嬉しいのに、怖い。
恋心が試されるとは、こういうことだ。
リィナが隔離室に戻ると、扉の向こうからノックがした。
「リィナ」
いつも通りの声。
だけど今日は――少しだけ、躊躇が混ざっている気がした。
リィナは胸を押さえてから扉を開けた。
「おはようございます、先生」
「おはよう」
クロードは執務室の前に立っていた。
いつも通り整った白衣。眼鏡。真面目な顔。
それなのに、どこか落ち着かない。
彼はリィナをまっすぐ見て言った。
「今日、検査はしない」
リィナは固まった。
「……え?」
「検査項目では、これ以上の有意差が出ない」
クロードは淡々と言った。
つまり――研究者として“結論”に達した、ということだ。
リィナの胸がどきんとする。
(結論……解呪……解除……?)
不安が一気に押し寄せた。
クロードは扉を開け、リィナを執務室へ招き入れた。
椅子は二つ、相変わらず隣に並んでいる。
リィナが座ると、クロードはノートを閉じた。
その動作が、妙に重い。
「……リィナ」
名前で呼ばれた瞬間、胸が締まる。
「はい」
クロードは一度だけ息を吸って、言った。
「診断名を変更する」
リィナは目を瞬いた。
「……診断名?」
「好意系呪い――ではない」
その言葉が、リィナの耳に落ちた瞬間、胸の奥が熱くなった。
(……気づいた……?)
クロードは続ける。
「君の反応は、外部からの干渉では説明がつかない。
感染性もない。
偽装事件の際、君は冷静に対処できた。呪いならもっと乱れるはずだ」
淡々と、理屈で積み上げていく。
「つまりこれは――君の内側から起こっている」
リィナは喉が詰まった。
(言わないで……でも……言って……)
クロードは一瞬だけ言葉を探し、眉を寄せた。
そして、はっきり言った。
「恋だ」
世界が一瞬、止まった。
リィナの胸が、すとんと落ちた。
落ちたはずなのに、すぐに跳ねた。
心臓が、信じられない速度で跳ねる。
「……」
リィナは言葉を失った。
クロードは、真面目な顔のまま続ける。
「……僕は、恋を病理として扱っていた」
(病理……!)
笑いそうなのに、泣きそうで、リィナの視界が揺れた。
クロードは小さく息を吐いた。
「君の反応は、僕に向いている可能性が高い」
リィナの頬が一気に熱くなる。
(やめて……それ……言われたら……)
言葉が出ない。
隠してきた恋が、研究者に証明されてしまった。
クロードは淡々と、しかし妙に慎重に言った。
「……君は、僕を好きか」
それは質問の形をしているのに、逃げ道がない。
リィナは震える息を整えた。
恋心が試される。
ここで否定したら、全部終わる。
肯定したら、全部変わる。
リィナは、小さく頷いた。
「……はい」
声が、消えそうだった。
クロードは、驚いた顔をしなかった。
ただ、目を細めた。
――安心したみたいに。
「……そうか」
短い言葉。
その短さが、胸に甘く刺さる。
次の瞬間、執務室の扉がノックもなく開いた。
「先生! 朝の報告――」
セスが顔を出し、部屋の空気を感じ取った瞬間、固まった。
椅子は隣。
リィナは真っ赤。
クロードはノートを閉じたまま、妙に静か。
セスはゆっくり扉を閉めた。
三秒後に、もう一度開けた。現実確認の二度見。
「……今、何が起きました?」
クロードは淡々と答えた。
「診断名の変更」
「何の診断名ですか」
「呪い」
セスは胃を押さえた。
「……やっとですか」
クロードは頷いた。
「呪いではなかった」
「でしょうね!!」
セスが叫び、すぐに声を落とした。
「で……先生。今度は何に変更したんです」
クロードは真面目に言った。
「恋」
セスの顔が崩れた。
胃と一緒に魂も抜けたような顔。
「……やっと……やっと……」
セスは天井を仰いだ。
「……これで隔離解除ですね……」
リィナの胸が、きゅっと痛む。
解除――。
クロードが即答した。
「解除しない」
セスが反射で叫んだ。
「解除してください!!」
「必要だ」
「何が必要なんですか!!」
クロードは、真剣な顔で言った。
「対処だ」
「対処!? 恋の対処!?」
クロードは頷いた。
「君が苦しくないようにする必要がある」
セスは半笑いと半泣きの顔になった。
「先生、恋は呪いじゃないので、隔離で対処しないでください」
「隔離ではない。保護だ」
「言い換えても同じです!!」
そのとき、机の上から「にゃ」と声がした。
モカだ。今日も察している。
猫はノートの上に座り、尻尾を揺らす。
――はいはい、また規定にする気だね。
クロードは猫を見て眉を寄せたが、すぐにリィナへ視線を戻した。
「リィナ」
名前。
心臓が跳ねる。
「……はい」
「僕は恋の扱い方を知らない」
その告白が、妙に真剣で、リィナの胸が甘くなる。
「だが、君を苦しませたくない」
クロードは淡々と、しかし確かに言った。
「だから手順を作る」
(手順……!)
セスが呻いた。
「やめて……」
クロードは机の引き出しから、新しい紙を取り出した。
タイトルが書かれている。
『恋(リィナ)の対処手順(暫定)』
セスが膝から崩れ落ちた。
「ほら来た……」
クロードは淡々と読み上げる。
「一、朝の茶は継続(安定化)
二、呼称は統一(リィナ)
三、刺激が強い場合、接触で落ち着かせる(手首・額)
四、落ち着かない場合――」
クロードは一瞬だけ言葉を止めた。
そして、真面目に結論を出す。
「抱きしめる」
セスが叫んだ。
「規定にするな!!」
リィナの頬が爆発した。
「……!」
クロードは首を傾げる。
「規定がないと、判断を迷う」
「迷ってください! 迷いながら学んでください!」
セスのツッコミが切実すぎて、リィナは口元を押さえた。笑いそうで、泣きそうで、息が苦しい。
クロードはリィナを見て、真剣に問う。
「……抱きしめるのは、嫌か」
その質問だけは、ちゃんと“乙女心”に触れていた。
リィナは震える息を整え、首を振った。
「……嫌じゃ、ないです」
声が小さすぎた。
それでもクロードは聞き取ったらしく、静かに頷いた。
「分かった」
そして彼は――本当に、手順通りに動いた。
椅子から立ち上がり、リィナの前に回り、迷いのない動作で腕を伸ばす。
「……」
リィナは息を止めた。
クロードの腕が、リィナの肩を包んだ。
強くない。痛くない。
でも逃げ場がないくらい、確かに守られている。
リィナの胸が、じわっと温かくなる。
怖かった“解除”の言葉が、遠ざかっていく。
クロードが低い声で言った。
「……落ち着くか」
リィナは、小さく頷いた。
「……はい」
抱きしめられながら、リィナは思った。
(先生、乙女心は分からないのに……こういうことだけ、上手いのずるい……)
セスが胃を押さえたまま、力なく言った。
「……もういいです。規定、貼っときます。
『恋の対処:抱きしめる(毎日)』って」
クロードは抱きしめたまま、真面目に言った。
「毎日は過剰では?」
セスが即答する。
「過剰です」
クロードは少し考えて、結論を出した。
「なら、必要なときに」
セスが虚無の目で呟く。
「先生の“必要なとき”って、毎日ですよね」
クロードは迷いなく答えた。
「そうだ」
「ほら!!」
モカが「にゃ」と鳴いた。
――はいはい、毎日だね。
リィナはクロードの腕の中で、小さく笑った。
隠していた恋は、呪いじゃなかった。
診断名は変わった。
でも、状況は――もっと甘く、もっと逃げられなくなった。
研究者は恋を知らない。
だから今日も、恋を“手順”にして守る。
それは少し可笑しくて、少しずるくて、たまらなく幸せだった。
――恋心が試されるギャグ展開は、今日で終わったように見えて。
たぶん、ここからが本番なのだ。
(毎日、抱きしめる……って規定……どうするの……私……)
リィナは答えを出せないまま、ただクロードの胸に額を預けた。
そして、胸の中で小さく呟く。
(……解呪なんて、失敗でよかった)
恋は、解けない。
解けない方が――いい。
結界の点検、報告書の束、薬草の香り。
ただ一つ違うのは――廊下の掲示板に貼られた、例の紙だ。
『対象:助手 リィナ(監督責任者:クロード)』
リィナはその前を通るたびに、心臓がきゅっと縮む。
(これ、いつまで……)
解呪が終われば、隔離は解除される。
「規定」は終わる。
朝の茶会も、隣の椅子も、手首を取られることも――全部。
そう考えると、胸が痛んだ。
痛いのに、嬉しくて。
嬉しいのに、怖い。
恋心が試されるとは、こういうことだ。
リィナが隔離室に戻ると、扉の向こうからノックがした。
「リィナ」
いつも通りの声。
だけど今日は――少しだけ、躊躇が混ざっている気がした。
リィナは胸を押さえてから扉を開けた。
「おはようございます、先生」
「おはよう」
クロードは執務室の前に立っていた。
いつも通り整った白衣。眼鏡。真面目な顔。
それなのに、どこか落ち着かない。
彼はリィナをまっすぐ見て言った。
「今日、検査はしない」
リィナは固まった。
「……え?」
「検査項目では、これ以上の有意差が出ない」
クロードは淡々と言った。
つまり――研究者として“結論”に達した、ということだ。
リィナの胸がどきんとする。
(結論……解呪……解除……?)
不安が一気に押し寄せた。
クロードは扉を開け、リィナを執務室へ招き入れた。
椅子は二つ、相変わらず隣に並んでいる。
リィナが座ると、クロードはノートを閉じた。
その動作が、妙に重い。
「……リィナ」
名前で呼ばれた瞬間、胸が締まる。
「はい」
クロードは一度だけ息を吸って、言った。
「診断名を変更する」
リィナは目を瞬いた。
「……診断名?」
「好意系呪い――ではない」
その言葉が、リィナの耳に落ちた瞬間、胸の奥が熱くなった。
(……気づいた……?)
クロードは続ける。
「君の反応は、外部からの干渉では説明がつかない。
感染性もない。
偽装事件の際、君は冷静に対処できた。呪いならもっと乱れるはずだ」
淡々と、理屈で積み上げていく。
「つまりこれは――君の内側から起こっている」
リィナは喉が詰まった。
(言わないで……でも……言って……)
クロードは一瞬だけ言葉を探し、眉を寄せた。
そして、はっきり言った。
「恋だ」
世界が一瞬、止まった。
リィナの胸が、すとんと落ちた。
落ちたはずなのに、すぐに跳ねた。
心臓が、信じられない速度で跳ねる。
「……」
リィナは言葉を失った。
クロードは、真面目な顔のまま続ける。
「……僕は、恋を病理として扱っていた」
(病理……!)
笑いそうなのに、泣きそうで、リィナの視界が揺れた。
クロードは小さく息を吐いた。
「君の反応は、僕に向いている可能性が高い」
リィナの頬が一気に熱くなる。
(やめて……それ……言われたら……)
言葉が出ない。
隠してきた恋が、研究者に証明されてしまった。
クロードは淡々と、しかし妙に慎重に言った。
「……君は、僕を好きか」
それは質問の形をしているのに、逃げ道がない。
リィナは震える息を整えた。
恋心が試される。
ここで否定したら、全部終わる。
肯定したら、全部変わる。
リィナは、小さく頷いた。
「……はい」
声が、消えそうだった。
クロードは、驚いた顔をしなかった。
ただ、目を細めた。
――安心したみたいに。
「……そうか」
短い言葉。
その短さが、胸に甘く刺さる。
次の瞬間、執務室の扉がノックもなく開いた。
「先生! 朝の報告――」
セスが顔を出し、部屋の空気を感じ取った瞬間、固まった。
椅子は隣。
リィナは真っ赤。
クロードはノートを閉じたまま、妙に静か。
セスはゆっくり扉を閉めた。
三秒後に、もう一度開けた。現実確認の二度見。
「……今、何が起きました?」
クロードは淡々と答えた。
「診断名の変更」
「何の診断名ですか」
「呪い」
セスは胃を押さえた。
「……やっとですか」
クロードは頷いた。
「呪いではなかった」
「でしょうね!!」
セスが叫び、すぐに声を落とした。
「で……先生。今度は何に変更したんです」
クロードは真面目に言った。
「恋」
セスの顔が崩れた。
胃と一緒に魂も抜けたような顔。
「……やっと……やっと……」
セスは天井を仰いだ。
「……これで隔離解除ですね……」
リィナの胸が、きゅっと痛む。
解除――。
クロードが即答した。
「解除しない」
セスが反射で叫んだ。
「解除してください!!」
「必要だ」
「何が必要なんですか!!」
クロードは、真剣な顔で言った。
「対処だ」
「対処!? 恋の対処!?」
クロードは頷いた。
「君が苦しくないようにする必要がある」
セスは半笑いと半泣きの顔になった。
「先生、恋は呪いじゃないので、隔離で対処しないでください」
「隔離ではない。保護だ」
「言い換えても同じです!!」
そのとき、机の上から「にゃ」と声がした。
モカだ。今日も察している。
猫はノートの上に座り、尻尾を揺らす。
――はいはい、また規定にする気だね。
クロードは猫を見て眉を寄せたが、すぐにリィナへ視線を戻した。
「リィナ」
名前。
心臓が跳ねる。
「……はい」
「僕は恋の扱い方を知らない」
その告白が、妙に真剣で、リィナの胸が甘くなる。
「だが、君を苦しませたくない」
クロードは淡々と、しかし確かに言った。
「だから手順を作る」
(手順……!)
セスが呻いた。
「やめて……」
クロードは机の引き出しから、新しい紙を取り出した。
タイトルが書かれている。
『恋(リィナ)の対処手順(暫定)』
セスが膝から崩れ落ちた。
「ほら来た……」
クロードは淡々と読み上げる。
「一、朝の茶は継続(安定化)
二、呼称は統一(リィナ)
三、刺激が強い場合、接触で落ち着かせる(手首・額)
四、落ち着かない場合――」
クロードは一瞬だけ言葉を止めた。
そして、真面目に結論を出す。
「抱きしめる」
セスが叫んだ。
「規定にするな!!」
リィナの頬が爆発した。
「……!」
クロードは首を傾げる。
「規定がないと、判断を迷う」
「迷ってください! 迷いながら学んでください!」
セスのツッコミが切実すぎて、リィナは口元を押さえた。笑いそうで、泣きそうで、息が苦しい。
クロードはリィナを見て、真剣に問う。
「……抱きしめるのは、嫌か」
その質問だけは、ちゃんと“乙女心”に触れていた。
リィナは震える息を整え、首を振った。
「……嫌じゃ、ないです」
声が小さすぎた。
それでもクロードは聞き取ったらしく、静かに頷いた。
「分かった」
そして彼は――本当に、手順通りに動いた。
椅子から立ち上がり、リィナの前に回り、迷いのない動作で腕を伸ばす。
「……」
リィナは息を止めた。
クロードの腕が、リィナの肩を包んだ。
強くない。痛くない。
でも逃げ場がないくらい、確かに守られている。
リィナの胸が、じわっと温かくなる。
怖かった“解除”の言葉が、遠ざかっていく。
クロードが低い声で言った。
「……落ち着くか」
リィナは、小さく頷いた。
「……はい」
抱きしめられながら、リィナは思った。
(先生、乙女心は分からないのに……こういうことだけ、上手いのずるい……)
セスが胃を押さえたまま、力なく言った。
「……もういいです。規定、貼っときます。
『恋の対処:抱きしめる(毎日)』って」
クロードは抱きしめたまま、真面目に言った。
「毎日は過剰では?」
セスが即答する。
「過剰です」
クロードは少し考えて、結論を出した。
「なら、必要なときに」
セスが虚無の目で呟く。
「先生の“必要なとき”って、毎日ですよね」
クロードは迷いなく答えた。
「そうだ」
「ほら!!」
モカが「にゃ」と鳴いた。
――はいはい、毎日だね。
リィナはクロードの腕の中で、小さく笑った。
隠していた恋は、呪いじゃなかった。
診断名は変わった。
でも、状況は――もっと甘く、もっと逃げられなくなった。
研究者は恋を知らない。
だから今日も、恋を“手順”にして守る。
それは少し可笑しくて、少しずるくて、たまらなく幸せだった。
――恋心が試されるギャグ展開は、今日で終わったように見えて。
たぶん、ここからが本番なのだ。
(毎日、抱きしめる……って規定……どうするの……私……)
リィナは答えを出せないまま、ただクロードの胸に額を預けた。
そして、胸の中で小さく呟く。
(……解呪なんて、失敗でよかった)
恋は、解けない。
解けない方が――いい。
0
あなたにおすすめの小説
隠れた花嫁を迎えに
星乃和花
恋愛
(完結済:本編8話+後日談1話)
結婚式を控えた同居中の婚約者・リリィには、ひとつだけ困った癖がある。
それは、寝癖が直らないだけで、角砂糖を落としただけで、屋敷のどこかに“こっそり”隠れてしまうこと。
けれど、完璧超人と噂される婚約者・レオンは、彼女が隠れるたび必ず見つけ出し、叱らず、急かさず、甘く寄り添って迎えに来る。
「本当に私でいいのかな」——花嫁になる前夜、ベッドの下で震えるリリィに、レオンが差し出したのは“答え”ではなく、同じ目線と温かな手だった。
ほのぼの王都、屋敷内かくれんぼ溺愛ラブ。
「隠れてもいい。迎えに行くから。」
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
公爵家の伝統だと思っていたら、冷徹公爵様の溺愛でした
星乃和花
恋愛
(毎日21:30更新ー全8話)
家族にも周囲にもあまり顧みられず、
「私のことなんて、誰もそんなに気にしない」
と思って生きてきたリリアナ。
ある事情から、冷徹と噂されるヴァレントワ公爵家で働くことになった彼女は、
当主エドガーの細やかな気づかいに驚かされる。
温かいお茶、手袋、外出時のエスコート。
好みの食事までさりげなく用意されて――
けれど自己評価の低いリリアナは、それらすべてを
「これが公爵家の伝統……!」
「さすが名門のお作法……!」
と盛大に勘違い。
一方の冷徹公爵様は、そんな彼女にだけ少しずつ甘さをこぼし始めて……?
これは、
“この家の作法”だと思っていたら、
どうやら冷徹公爵様の溺愛だったらしい
やさしくて甘い勘違いラブコメです。
『借景の婚約者 ― 学院長代理の計算違い』
星乃和花
恋愛
【完結済:全9話+@】
学院長が病気療養中で、若き策士紳士セドリックが「学院長代理」に就任。
ある有力貴族が「学院長代理が独身なのは不安材料だ」と寄付を渋り始め、
セドリックは評判回復のために「(仮の)婚約者を立てる」ことを思いつくが――
そこで拾ってしまったのが、家政学科の天然少女リラ。
「……君だ。君に頼みたい」
リラは学園のためになれるならと、喜んで引き受ける。
学園のために寄付金を安定させたい目的だったのに、ふたりの日常に募り始める"恋"はおおきくてーー
少しの緊迫感(6話と8話)も添えた、糖度高めの日常ラブコメです。
虚弱姫はコワモテ将軍の筋肉に触りたい
隙間ちほ
恋愛
◼︎無骨な英雄×病弱な筋肉フェチ姫
◼︎辺境伯の末娘エルナは、領軍の英雄マテウスとの結婚が決まった。政略結婚――のはずが、実は姫は将軍の熱烈なファン。姫がノリノリで嫁ぐ一方、当のマテウスは「か弱い姫君に嫌われている」と思い込み、距離を取ってしまう……。
◼︎筋肉と鼻血とすれ違いラブコメ。
◼︎超高速展開、サクッと読めます。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる