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第5話 あなたの好きにしてください?(わたし)
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午後、白い雲がほどけて、庭の陰がさざ波みたいに揺れました。
レースの襟を指で押さえながら廊下を歩くと、執務室の扉の手前でメイドさんに呼び止められます。
「お嬢様、髪飾りの見本をいくつか。散歩のたびに襟元が風でほどけるとのことで……軽いリボンが良いかと」
トレーの上には、細いレースのリボンがいくつか。白でも、白すぎない白、乳白色、淡い生成り。触れると、指にさらりと小川の音が移ります。
「わあ……どれも、好き」
「旦那様にご相談を、と」
控えめな声に背を押され、わたしは扉を叩きました。
「どうぞ」と低い声。入ると、彼は机から顔を上げ、視線でトレーを迎えます。
「襟がほどける、とのことだね」
「はい。風が気持ちよすぎて……」
わたしが笑うと、彼の目尻が少しやわらぎます。
メイドさんが一歩下がったのを見届けて、彼は椅子を立ち、窓の光の下へトレーを移しました。
「どれが、君に“気持ちよい”と思う?」
わたしは迷って、そして、つい、言ってしまいます。
「……あなたの好きにしてください?」
言った瞬間、彼の指が小さく止まりました。
窓からの光で、白の濃淡がゆっくりと浮かび上がります。沈黙。彼はリボンの端を指でそっと持ち上げ、口を閉じたまま、ほんの一拍だけ考えてから、微かに首を横に振りました。
「それは、困る」
「困る、ですか?」
「君の“好き”が、聞きたい。私の好みは、あとでいくらでも添えられる」
「でも、わたし、どれも好きで……」
言いながら気づきます。わたしの“どれも好き”は、やさしいつもりで、誰の色でもないままでいる言葉でした。
彼は一歩だけ近づき、生成りの細いリボンを指先で掲げます。
「では、比べてみよう。光の下で。——強すぎない白、風を逃がす幅」
手の甲に落ちる影が、リボンの網目を透かします。
「これが、わたしの“好き”、かもしれない」と胸がささやきました。意識していなかった色が、言葉になって出てくるのは、ちょっと不思議で、すこし誇らしい。
「……この生成り、が好き。白すぎない白が、安心します」
「いい選択だ」
彼はそれ以上、褒め言葉を重ねませんでした。ただ“いい”と言うだけ。その“いい”が、胸の奥で長く鳴ります。
「もし、よければ——」
彼は言いながら、リボンの端をそっと持ち上げました。
「外へ出る前に、襟元に軽く結ぶ。……手、借りていいだろうか」
喉の奥で“はい”が跳ねました。
椅子に腰をかけると、彼はわたしの正面ではなく、斜め後ろに立ち、距離を測るように息を整えます。襟の刺繍に触れないよう、レースの縁だけを拾う指先。温度が伝わりそうで伝わらない、空気のほうが先に寄ってくる。
「少し、失礼」
リボンが布の上を滑って、静かな音を立てます。
「きつくないか?」
「だいじょうぶ。軽いです」
「……よかった」
最後の結び目を作る瞬間、彼の息が少し近くなりました。
結び目が“ふわり”に落ちたとき、彼はほんの少し肩を緩めて「——俺……いや、私の手は重くなかったか」と囁きます。その言い直しに、わたしの頬は自然に熱くなりました。
「重くなかったです。安心の重さでした」
口に出してから、恥ずかしくて、机の角の影を見つめます。
彼は小さく息を吐き、微笑の音をほんの少しだけ立てました。
「庭、行けるか」
「行きたいです」
廊下を抜け、テラスを過ぎて、薔薇園の奥のベンチへ。
今日の風は、昨日よりも少しだけ速い。結ばれたリボンが、襟元で軽く揺れて、ほどけない約束を小さく確かめています。
ベンチに腰掛けると、彼は立ったまま、手すりに指をかけて庭を見ました。視線の高さが違うのに、同じ景色を見ている気がします。
「さっきの、わたしの“あなたの好きにしてください?”は、ずるかったかもしれません」
素直にそう言うと、彼は少しだけ目を丸くしました。
「ずるい、とは」
「優しそうに見えて、何も選んでいないから。……あなたに寄りかかる言葉になってしまうかもって」
彼は視線を庭から外し、わたしの方を見ます。
「寄りかかられたいときもある。だが、いまは——君の“好き”が知りたい」
「知って、どうしますか?」
「君の歩幅の目印になる。私が早すぎるときに、戻る場所になる」
胸が、ぽん、と鳴りました。
“戻る場所”という言い方が、すきだと思いました。わたしの“好き”が、わたしのための道しるべになるなら、言葉にしてもいい。少しずつでも。
「じゃあ、言います。……朝の庭のローズマリーの香りが、すき。噴水の水音が、すき。白すぎない白が、すき。あなたが“私”って言うときの、静かな声もすき。……そして、たまに“俺”って言い直すのも、すきです」
言い終わるまでに、わたしの心臓はどんどん忙しくなって、最後の“すき”は、風にさらわれそうなほど小さくなりました。
彼は黙って、手すりから手を離します。ほんの一瞬、視線が揺れて——
「……困ったな」
「え?」
「焦らないつもりだった。けれど、いまの“すき”の並びに、俺は簡単に焦る」
“俺”が零れ落ちて、彼はすぐに息を整えました。
「——いや、私、は。焦っている自分を、ちゃんと見ておく」
わたしは笑ってしまいます。
「焦るの、だめですか?」
「だめではない。君が息を浅くしないなら、だめではない」
「息、ふつうです。……たぶん」
胸に手を当ててみると、ちゃんと上下しています。
彼は安堵したように目を細め、「よかった」と短く言いました。
「明日、午后に客人が来る。仕事の話だ。庭を通るかもしれないが、気にしないでほしい」
「はい」
「人が増えると、空気が変わる。君が疲れたら、遠回りの小道を使うといい。ベンチの反対側から、台所庭へ抜けられる」
具体的な道順を聞くと、心に地図が一枚増えます。
「ありがとうございます。……わたし、逃げ道を教えてもらうと安心します。でも、たぶん、逃げずに、ゆっくり歩けます」
「それが一番いい」
ベンチの上で、指輪をくるり。結び目のリボンも、同じように小さくくるり。
ほどけない約束と、ほどけてよい余白。両方を襟元に置いている感じがして、胸が軽くなりました。
「——ねえ。さっきの、選ぶ練習、もう一回してもいいですか」
「どうぞ」
「散歩の時間。朝と午后、どちらがすき?」
彼は一瞬だけ考えて、微笑みます。
「君が、朝の光でよく笑うから、朝がすきだ」
「わたしは、午后の影が好き。風が、やさしくなるから」
ふたりの“好き”は違うけれど、どちらも迷子じゃない。
「じゃあ、明日は朝に歩いて、明後日は午后に、少しだけ——礼拝堂の手前まで」
口に出した“明後日”に、わたし自身が驚きました。
彼はすぐに頷きます。
「君のタイミングで。……“少しだけ”が、いい」
立ち上がると、リボンが「よくできました」と揺れました。
帰り道、日差しが強くなって、白い日傘の影が膝の上に丸い湖をつくります。湖面を渡る風は、焦らない音。わたしはその音に合わせて歩きながら、心のなかでもう一度、さっきの言葉を整えました。
“あなたの好きにしてください?”は、やめて。
“わたしはこれが好きです。あなたは?”って、ちゃんと言う。
そうして見つけた真ん中で、わたしたちは結び目を軽く確かめる。ほどけても、結び直せる結び目を——白すぎない白で。
レースの襟を指で押さえながら廊下を歩くと、執務室の扉の手前でメイドさんに呼び止められます。
「お嬢様、髪飾りの見本をいくつか。散歩のたびに襟元が風でほどけるとのことで……軽いリボンが良いかと」
トレーの上には、細いレースのリボンがいくつか。白でも、白すぎない白、乳白色、淡い生成り。触れると、指にさらりと小川の音が移ります。
「わあ……どれも、好き」
「旦那様にご相談を、と」
控えめな声に背を押され、わたしは扉を叩きました。
「どうぞ」と低い声。入ると、彼は机から顔を上げ、視線でトレーを迎えます。
「襟がほどける、とのことだね」
「はい。風が気持ちよすぎて……」
わたしが笑うと、彼の目尻が少しやわらぎます。
メイドさんが一歩下がったのを見届けて、彼は椅子を立ち、窓の光の下へトレーを移しました。
「どれが、君に“気持ちよい”と思う?」
わたしは迷って、そして、つい、言ってしまいます。
「……あなたの好きにしてください?」
言った瞬間、彼の指が小さく止まりました。
窓からの光で、白の濃淡がゆっくりと浮かび上がります。沈黙。彼はリボンの端を指でそっと持ち上げ、口を閉じたまま、ほんの一拍だけ考えてから、微かに首を横に振りました。
「それは、困る」
「困る、ですか?」
「君の“好き”が、聞きたい。私の好みは、あとでいくらでも添えられる」
「でも、わたし、どれも好きで……」
言いながら気づきます。わたしの“どれも好き”は、やさしいつもりで、誰の色でもないままでいる言葉でした。
彼は一歩だけ近づき、生成りの細いリボンを指先で掲げます。
「では、比べてみよう。光の下で。——強すぎない白、風を逃がす幅」
手の甲に落ちる影が、リボンの網目を透かします。
「これが、わたしの“好き”、かもしれない」と胸がささやきました。意識していなかった色が、言葉になって出てくるのは、ちょっと不思議で、すこし誇らしい。
「……この生成り、が好き。白すぎない白が、安心します」
「いい選択だ」
彼はそれ以上、褒め言葉を重ねませんでした。ただ“いい”と言うだけ。その“いい”が、胸の奥で長く鳴ります。
「もし、よければ——」
彼は言いながら、リボンの端をそっと持ち上げました。
「外へ出る前に、襟元に軽く結ぶ。……手、借りていいだろうか」
喉の奥で“はい”が跳ねました。
椅子に腰をかけると、彼はわたしの正面ではなく、斜め後ろに立ち、距離を測るように息を整えます。襟の刺繍に触れないよう、レースの縁だけを拾う指先。温度が伝わりそうで伝わらない、空気のほうが先に寄ってくる。
「少し、失礼」
リボンが布の上を滑って、静かな音を立てます。
「きつくないか?」
「だいじょうぶ。軽いです」
「……よかった」
最後の結び目を作る瞬間、彼の息が少し近くなりました。
結び目が“ふわり”に落ちたとき、彼はほんの少し肩を緩めて「——俺……いや、私の手は重くなかったか」と囁きます。その言い直しに、わたしの頬は自然に熱くなりました。
「重くなかったです。安心の重さでした」
口に出してから、恥ずかしくて、机の角の影を見つめます。
彼は小さく息を吐き、微笑の音をほんの少しだけ立てました。
「庭、行けるか」
「行きたいです」
廊下を抜け、テラスを過ぎて、薔薇園の奥のベンチへ。
今日の風は、昨日よりも少しだけ速い。結ばれたリボンが、襟元で軽く揺れて、ほどけない約束を小さく確かめています。
ベンチに腰掛けると、彼は立ったまま、手すりに指をかけて庭を見ました。視線の高さが違うのに、同じ景色を見ている気がします。
「さっきの、わたしの“あなたの好きにしてください?”は、ずるかったかもしれません」
素直にそう言うと、彼は少しだけ目を丸くしました。
「ずるい、とは」
「優しそうに見えて、何も選んでいないから。……あなたに寄りかかる言葉になってしまうかもって」
彼は視線を庭から外し、わたしの方を見ます。
「寄りかかられたいときもある。だが、いまは——君の“好き”が知りたい」
「知って、どうしますか?」
「君の歩幅の目印になる。私が早すぎるときに、戻る場所になる」
胸が、ぽん、と鳴りました。
“戻る場所”という言い方が、すきだと思いました。わたしの“好き”が、わたしのための道しるべになるなら、言葉にしてもいい。少しずつでも。
「じゃあ、言います。……朝の庭のローズマリーの香りが、すき。噴水の水音が、すき。白すぎない白が、すき。あなたが“私”って言うときの、静かな声もすき。……そして、たまに“俺”って言い直すのも、すきです」
言い終わるまでに、わたしの心臓はどんどん忙しくなって、最後の“すき”は、風にさらわれそうなほど小さくなりました。
彼は黙って、手すりから手を離します。ほんの一瞬、視線が揺れて——
「……困ったな」
「え?」
「焦らないつもりだった。けれど、いまの“すき”の並びに、俺は簡単に焦る」
“俺”が零れ落ちて、彼はすぐに息を整えました。
「——いや、私、は。焦っている自分を、ちゃんと見ておく」
わたしは笑ってしまいます。
「焦るの、だめですか?」
「だめではない。君が息を浅くしないなら、だめではない」
「息、ふつうです。……たぶん」
胸に手を当ててみると、ちゃんと上下しています。
彼は安堵したように目を細め、「よかった」と短く言いました。
「明日、午后に客人が来る。仕事の話だ。庭を通るかもしれないが、気にしないでほしい」
「はい」
「人が増えると、空気が変わる。君が疲れたら、遠回りの小道を使うといい。ベンチの反対側から、台所庭へ抜けられる」
具体的な道順を聞くと、心に地図が一枚増えます。
「ありがとうございます。……わたし、逃げ道を教えてもらうと安心します。でも、たぶん、逃げずに、ゆっくり歩けます」
「それが一番いい」
ベンチの上で、指輪をくるり。結び目のリボンも、同じように小さくくるり。
ほどけない約束と、ほどけてよい余白。両方を襟元に置いている感じがして、胸が軽くなりました。
「——ねえ。さっきの、選ぶ練習、もう一回してもいいですか」
「どうぞ」
「散歩の時間。朝と午后、どちらがすき?」
彼は一瞬だけ考えて、微笑みます。
「君が、朝の光でよく笑うから、朝がすきだ」
「わたしは、午后の影が好き。風が、やさしくなるから」
ふたりの“好き”は違うけれど、どちらも迷子じゃない。
「じゃあ、明日は朝に歩いて、明後日は午后に、少しだけ——礼拝堂の手前まで」
口に出した“明後日”に、わたし自身が驚きました。
彼はすぐに頷きます。
「君のタイミングで。……“少しだけ”が、いい」
立ち上がると、リボンが「よくできました」と揺れました。
帰り道、日差しが強くなって、白い日傘の影が膝の上に丸い湖をつくります。湖面を渡る風は、焦らない音。わたしはその音に合わせて歩きながら、心のなかでもう一度、さっきの言葉を整えました。
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