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第7話:契約更新の話が出てしまう(※心が死ぬ)
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その日は、静かに始まった。
風が穏やかで、空が高くて。
屋敷の庭の木々がゆっくり揺れている。
――そんな日に限って、心がざわつく。
フィアは書類の束を抱え、執務室へ向かっていた。
平常運転。冷静。いつも通り。
そうでなければいけない。
なぜなら――今日の書類は“契約”に関わるものだから。
扉をノックすると、低い声が返る。
「入れ」
フィアは静かに中へ入った。
レオンハルトは机に向かっていた。
完璧な姿勢。完璧な筆跡。
何も変わらない公爵の顔。
それが、怖い。
(この人は…いつも通りでいられるんだ)
フィアは机の上に書類を置き、事務的な声で言った。
「本日の処理分です」
「ありがとう」
いつもの「ありがとう」。
フィアは小さく頷き、淡々と次の書類を取り出す。
「それと…こちら」
「……」
レオンハルトの視線が、紙に落ちた。
封筒の表に書かれた文字。
――婚姻契約 更新確認書。
フィアの喉が、きゅっと鳴った。
(来た)
この契約は、期限付きだった。
形式婚。必要な期間だけ。
それが最初の取り決め。
いつか終わる。
わかっていた。
わかっていたのに――
想像すると胸が痛い。
フィアは平静を装い、できるだけ軽い調子で言った。
「……期限が近いので、更新するかどうかの確認です」
「うん」
レオンハルトは、即答した。
即答しすぎて、フィアの心臓が跳ねる。
(え、今の“うん”って何?)
フィアは慌てて、追い討ちを強める。
「更新しない場合は、契約終了になりますので」
「把握している」
淡々。冷静。
公爵の声は全く揺れない。
フィアは口の端を引きつらせながら、笑顔を作った。
「……そうですか。では、どうされます?」
「更新する」
――あまりに迷いがなかった。
フィアは息が止まった。
(更新…する)
嬉しい。
嬉しいはずなのに。
言葉が出ない。
嬉しさより先に、“怖さ”が来る。
(更新って、契約が続くだけ…?)
(形式婚が続くだけ…?)
(この人は、条項が便利だから更新するだけ…?)
頭が勝手に最悪の仮説を並べていく。
フィアは動揺を隠すために、あえてやれやれの口調を作った。
「……即答ですね」
「当然だ」
当然。
その言い方が、強すぎて。
フィアの胸が、またきゅっと鳴る。
(当然って…何が当然なの…)
フィアはペンを差し出した。
「では…署名を」
「うん」
レオンハルトは書類を手に取り、署名欄にペンを走らせる。
迷いがない。ブレがない。
フィアは、その指先を見つめてしまう。
(この指が、私を抱きしめて)
(私を撫でて)
(“必要だ”って言って)
――その全部が、契約だから。
そう思うと、胸が苦しくなる。
レオンハルトが書類を返した。
「これでいいか」
「……はい」
フィアは受け取り、書類を抱え直す。
ここで終わり。
平常運転で、退出。
それが正解。
なのに――足が動かない。
レオンハルトが、フィアを見上げた。
「どうした」
「……何でもありません」
「嘘だ」
即バレ。
フィアは苦笑して誤魔化そうとした。
「嘘じゃないです」
「君は嘘が下手だ」
「……公爵さま」
「なに」
「何でも合理的に片付けないでください」
自分でも驚いた。
そんな言葉が口から出たことに。
レオンハルトの表情が、わずかに変わる。
静かに、目が細くなる。
まるで、“大事なもの”を見るみたいに。
「合理的に片付けていない」
「え?」
「私は、合理的に君を選んだわけではない」
フィアの心臓が、跳ねた。
「……じゃあ、何ですか」
「欲しいからだ」
欲しい。
その言葉は、契約よりずっと危険だった。
フィアの喉が熱くなる。
「……それ、言い方が…」
「君が欲しい」
「……!」
「君がいないと、落ち着かない」
「それはいつも言ってます」
「落ち着かない程度じゃない」
レオンハルトはゆっくり立ち上がり、机を回ってフィアに近づく。
フィアは逃げなかった。
逃げられなかった。
近づかれると、足が動かなくなるのは――
もう自分でもわかっている。
レオンハルトは、フィアの前で止まった。
「更新する」
「……はい」
「契約が必要だからではない」
「……じゃあ、何のために」
「君を、ここに置くためだ」
置く。
囲う。
その言い方が、怖いのに。
胸の奥が、嬉しい。
フィアは泣きそうになって、笑った。
「……やれやれ」
「好きだ」
「……今それ言います?」
「今言う」
「契約中に言うの、ズルいです」
「契約じゃなくても言う」
またそれ。
フィアの心が、崩れ落ちる。
(だめだ)
(もう、だめ)
フィアは視線を落とした。
「……私」
「うん」
「契約が終わったら、どうしようって…」
言ってしまった。
怖さを。
不安を。
“終わるかもしれない”って思ったことを。
レオンハルトの手が、フィアの頬に触れた。
指先が優しい。
「終わらない」
「……契約は終わるかもしれないです」
「終わらせない」
断言。
フィアは息を飲む。
「……どうしてそんなに」
「君が、私の生活だ」
生活。
いつも「必要」だった言葉が、今は違う意味で響く。
フィアの胸が、痛いくらい熱い。
「……フィア」
呼ばれる。
名前を。
その呼び方が、契約よりずっと甘い。
フィアは小さく笑って、でも声が震えた。
「……公爵さま」
「レオンハルト」
「……え?」
「名前で呼べ」
命令みたいなのに、
お願いみたいだった。
フィアは一瞬、言葉を探す。
(呼んだら、戻れなくなる)
でももう、戻れないのかもしれない。
フィアは息を吸って、ぽつりと言った。
「……レオンハルト」
「うん」
たったそれだけで、レオンハルトの表情が崩れた。
初めて見る、息を飲む顔。
嬉しそうで、苦しそうで、愛おしそうで。
「……それだけで回復する」
「回復って言うな」
「本当だ」
フィアの目が潤む。
レオンハルトは、そっとフィアを抱きしめた。
いつもの抱きしめより、ずっと静かで、ずっと重い。
逃げられない抱きしめ。
でも怖くない。
フィアは、胸の前で拳を握りしめた。
「……私、やれやれって言うばっかりで」
「それが好きだ」
「……え」
「君が照れて逃げようとするのも」
「逃げてません」
「逃げている」
「……!」
フィアの声が詰まる。
レオンハルトは囁く。
「君は、嬉しいのに困っている」
「……っ」
「それが可愛い」
フィアは、顔を上げられなかった。
(全部バレてる)
バレてるのに、やめない。
むしろ喜んでる。
この人はもう、危険人物だ。
フィアは小さく呟いた。
「……契約じゃなくても、こうしてくれますか」
「する」
「……言い切りましたね」
「君が必要だから」
また“必要”。
でも今は、嬉しかった。
フィアは、小さく頷く。
「……じゃあ」
「うん」
「更新、してください」
「した」
レオンハルトの声が優しくなる。
「今度は、契約じゃなくても、君を抱く」
「……っ!」
フィアは顔を真っ赤にして、彼の胸を軽く叩いた。
「言い方!!」
「本心だ」
「本心を丁寧にして!!」
「丁寧に言う。愛している」
フィアは固まった。
今、言った。
愛しているって。
契約結婚の公爵が。
フィアは目を閉じた。
(ああ、もう)
(終わりだ)
終わりじゃない。
始まりだ。
フィアは、小さく息を吐いて、やれやれと呟く。
「……やれやれです」
「ありがとう」
レオンハルトが笑った。
その笑顔は、社交界の完璧な笑みじゃない。
フィアだけの、顔。
◆
その夜。
フィアは自室で書類を整理しながら、
署名された更新確認書を見つめていた。
更新。
終わらない。
胸が温かいのに、目が少しだけ熱い。
そこへ、レオンハルトが扉をノックして入ってきた。
「フィア」
「……何ですか」
「今日の処置」
「まだ言うんですか」
「必要」
「もう」
フィアは立ち上がり、腕を広げた。
「……一回だけですよ」
「うん」
抱きしめられる。
レオンハルトは囁く。
「契約がなくても、私は君を離さない」
「……怖いこと言わないでください」
「怖がらせない程度にする」
社交界の女性の言葉を、覚えていた。
フィアは小さく笑った。
「……その“程度”が怪しいです」
「努力する」
「努力って言うな」
「君が好きだから」
フィアはもう、返せなかった。
ただ、彼の背中に手を置いた。
置くだけで、十分。
=======
(第8話:最終話予告)
最終話は――
「契約じゃなくても、構う」
フィアがついに言います。
そしてレオンハルトが静かに壊れます(抱きしめ長い)。
最後に使用人たちが拍手します(お約束)。
風が穏やかで、空が高くて。
屋敷の庭の木々がゆっくり揺れている。
――そんな日に限って、心がざわつく。
フィアは書類の束を抱え、執務室へ向かっていた。
平常運転。冷静。いつも通り。
そうでなければいけない。
なぜなら――今日の書類は“契約”に関わるものだから。
扉をノックすると、低い声が返る。
「入れ」
フィアは静かに中へ入った。
レオンハルトは机に向かっていた。
完璧な姿勢。完璧な筆跡。
何も変わらない公爵の顔。
それが、怖い。
(この人は…いつも通りでいられるんだ)
フィアは机の上に書類を置き、事務的な声で言った。
「本日の処理分です」
「ありがとう」
いつもの「ありがとう」。
フィアは小さく頷き、淡々と次の書類を取り出す。
「それと…こちら」
「……」
レオンハルトの視線が、紙に落ちた。
封筒の表に書かれた文字。
――婚姻契約 更新確認書。
フィアの喉が、きゅっと鳴った。
(来た)
この契約は、期限付きだった。
形式婚。必要な期間だけ。
それが最初の取り決め。
いつか終わる。
わかっていた。
わかっていたのに――
想像すると胸が痛い。
フィアは平静を装い、できるだけ軽い調子で言った。
「……期限が近いので、更新するかどうかの確認です」
「うん」
レオンハルトは、即答した。
即答しすぎて、フィアの心臓が跳ねる。
(え、今の“うん”って何?)
フィアは慌てて、追い討ちを強める。
「更新しない場合は、契約終了になりますので」
「把握している」
淡々。冷静。
公爵の声は全く揺れない。
フィアは口の端を引きつらせながら、笑顔を作った。
「……そうですか。では、どうされます?」
「更新する」
――あまりに迷いがなかった。
フィアは息が止まった。
(更新…する)
嬉しい。
嬉しいはずなのに。
言葉が出ない。
嬉しさより先に、“怖さ”が来る。
(更新って、契約が続くだけ…?)
(形式婚が続くだけ…?)
(この人は、条項が便利だから更新するだけ…?)
頭が勝手に最悪の仮説を並べていく。
フィアは動揺を隠すために、あえてやれやれの口調を作った。
「……即答ですね」
「当然だ」
当然。
その言い方が、強すぎて。
フィアの胸が、またきゅっと鳴る。
(当然って…何が当然なの…)
フィアはペンを差し出した。
「では…署名を」
「うん」
レオンハルトは書類を手に取り、署名欄にペンを走らせる。
迷いがない。ブレがない。
フィアは、その指先を見つめてしまう。
(この指が、私を抱きしめて)
(私を撫でて)
(“必要だ”って言って)
――その全部が、契約だから。
そう思うと、胸が苦しくなる。
レオンハルトが書類を返した。
「これでいいか」
「……はい」
フィアは受け取り、書類を抱え直す。
ここで終わり。
平常運転で、退出。
それが正解。
なのに――足が動かない。
レオンハルトが、フィアを見上げた。
「どうした」
「……何でもありません」
「嘘だ」
即バレ。
フィアは苦笑して誤魔化そうとした。
「嘘じゃないです」
「君は嘘が下手だ」
「……公爵さま」
「なに」
「何でも合理的に片付けないでください」
自分でも驚いた。
そんな言葉が口から出たことに。
レオンハルトの表情が、わずかに変わる。
静かに、目が細くなる。
まるで、“大事なもの”を見るみたいに。
「合理的に片付けていない」
「え?」
「私は、合理的に君を選んだわけではない」
フィアの心臓が、跳ねた。
「……じゃあ、何ですか」
「欲しいからだ」
欲しい。
その言葉は、契約よりずっと危険だった。
フィアの喉が熱くなる。
「……それ、言い方が…」
「君が欲しい」
「……!」
「君がいないと、落ち着かない」
「それはいつも言ってます」
「落ち着かない程度じゃない」
レオンハルトはゆっくり立ち上がり、机を回ってフィアに近づく。
フィアは逃げなかった。
逃げられなかった。
近づかれると、足が動かなくなるのは――
もう自分でもわかっている。
レオンハルトは、フィアの前で止まった。
「更新する」
「……はい」
「契約が必要だからではない」
「……じゃあ、何のために」
「君を、ここに置くためだ」
置く。
囲う。
その言い方が、怖いのに。
胸の奥が、嬉しい。
フィアは泣きそうになって、笑った。
「……やれやれ」
「好きだ」
「……今それ言います?」
「今言う」
「契約中に言うの、ズルいです」
「契約じゃなくても言う」
またそれ。
フィアの心が、崩れ落ちる。
(だめだ)
(もう、だめ)
フィアは視線を落とした。
「……私」
「うん」
「契約が終わったら、どうしようって…」
言ってしまった。
怖さを。
不安を。
“終わるかもしれない”って思ったことを。
レオンハルトの手が、フィアの頬に触れた。
指先が優しい。
「終わらない」
「……契約は終わるかもしれないです」
「終わらせない」
断言。
フィアは息を飲む。
「……どうしてそんなに」
「君が、私の生活だ」
生活。
いつも「必要」だった言葉が、今は違う意味で響く。
フィアの胸が、痛いくらい熱い。
「……フィア」
呼ばれる。
名前を。
その呼び方が、契約よりずっと甘い。
フィアは小さく笑って、でも声が震えた。
「……公爵さま」
「レオンハルト」
「……え?」
「名前で呼べ」
命令みたいなのに、
お願いみたいだった。
フィアは一瞬、言葉を探す。
(呼んだら、戻れなくなる)
でももう、戻れないのかもしれない。
フィアは息を吸って、ぽつりと言った。
「……レオンハルト」
「うん」
たったそれだけで、レオンハルトの表情が崩れた。
初めて見る、息を飲む顔。
嬉しそうで、苦しそうで、愛おしそうで。
「……それだけで回復する」
「回復って言うな」
「本当だ」
フィアの目が潤む。
レオンハルトは、そっとフィアを抱きしめた。
いつもの抱きしめより、ずっと静かで、ずっと重い。
逃げられない抱きしめ。
でも怖くない。
フィアは、胸の前で拳を握りしめた。
「……私、やれやれって言うばっかりで」
「それが好きだ」
「……え」
「君が照れて逃げようとするのも」
「逃げてません」
「逃げている」
「……!」
フィアの声が詰まる。
レオンハルトは囁く。
「君は、嬉しいのに困っている」
「……っ」
「それが可愛い」
フィアは、顔を上げられなかった。
(全部バレてる)
バレてるのに、やめない。
むしろ喜んでる。
この人はもう、危険人物だ。
フィアは小さく呟いた。
「……契約じゃなくても、こうしてくれますか」
「する」
「……言い切りましたね」
「君が必要だから」
また“必要”。
でも今は、嬉しかった。
フィアは、小さく頷く。
「……じゃあ」
「うん」
「更新、してください」
「した」
レオンハルトの声が優しくなる。
「今度は、契約じゃなくても、君を抱く」
「……っ!」
フィアは顔を真っ赤にして、彼の胸を軽く叩いた。
「言い方!!」
「本心だ」
「本心を丁寧にして!!」
「丁寧に言う。愛している」
フィアは固まった。
今、言った。
愛しているって。
契約結婚の公爵が。
フィアは目を閉じた。
(ああ、もう)
(終わりだ)
終わりじゃない。
始まりだ。
フィアは、小さく息を吐いて、やれやれと呟く。
「……やれやれです」
「ありがとう」
レオンハルトが笑った。
その笑顔は、社交界の完璧な笑みじゃない。
フィアだけの、顔。
◆
その夜。
フィアは自室で書類を整理しながら、
署名された更新確認書を見つめていた。
更新。
終わらない。
胸が温かいのに、目が少しだけ熱い。
そこへ、レオンハルトが扉をノックして入ってきた。
「フィア」
「……何ですか」
「今日の処置」
「まだ言うんですか」
「必要」
「もう」
フィアは立ち上がり、腕を広げた。
「……一回だけですよ」
「うん」
抱きしめられる。
レオンハルトは囁く。
「契約がなくても、私は君を離さない」
「……怖いこと言わないでください」
「怖がらせない程度にする」
社交界の女性の言葉を、覚えていた。
フィアは小さく笑った。
「……その“程度”が怪しいです」
「努力する」
「努力って言うな」
「君が好きだから」
フィアはもう、返せなかった。
ただ、彼の背中に手を置いた。
置くだけで、十分。
=======
(第8話:最終話予告)
最終話は――
「契約じゃなくても、構う」
フィアがついに言います。
そしてレオンハルトが静かに壊れます(抱きしめ長い)。
最後に使用人たちが拍手します(お約束)。
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