青き血潮の果て【完結】

染西 乱

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ホワイトパワー

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先触れも出さない突然の訪問であったにもかかわらず、マックスは私を快く迎えてくれた。
魔王を討伐した報奨金があるはずだが、マックスの生活は驚くほど地についた普通の生活で、一人暮らしだからとこぢんまりとした邸宅に住んでいた。
それでも一般的に言えば良い家ではあるが《勇者》であり、《魔王討伐の立役者》としてはまだまだ質素に思える。
庭には煉瓦の道が敷かれており、その先にはこぢんまりとしたテーブルと椅子が二脚置かれている。周りには緑の美しい葉をのぞかせた背丈の短い細い木がある。
さすがといおうか、清涼な空気が満ちている。
隠居した老人の好みそうな庭ではあるが、マックスの家に比べれば我が家のほうがよっぽど豪邸だ。

マックスの家の手伝いの女性は一人であるし、またその女性も年若い美しい女性というわけでもなく自分たちの母親よりももうすこし歳をとったぐらいの年齢のベテランといった貫禄のある方であった。
若い女を雇うと面倒事が起きるのだろうなと推察された。

マックスはいきなり訪問してきた私を見て、先触れさえも出せないほどに切羽詰まった要件なのではないかと心配すらしてくれた。
気遣わしげな様子で、眉を下げたマックスは「なにがあったんだい?」と私に問うてくれる。

お手伝いさんがお茶を出す用意をしてくれているが、それを待たずして私は話しだした。
気が急いていたのだ。

「実は一ヶ月ほど前から、悪魔か魔族らしきものが家の中に入ってきてしまっていて困っているんだ」

気づいているのは自分だけであり、家人が怖がると思い黙っていたのだが、なぜかなかなか出て行かずにいて困っている。
そろそろ何らかの悪影響かでるのではないかと心配している。
残念ながら私は《見える》だけで《祓う》力はないので、悪魔祓いに頼むことも考えてみたが、悪魔祓い師にはあまりいい感情がないので出来ればマックスマックスに協力してもらあればと思って訪ねてきてしまった。突然申し訳ないとは思ったんだが……すまない、急に来たにもかかわらず、話を聞いてもらえてありがたい。

などと、かなり自分ばかり話しをしてしまった。
マックスの黄桃色の髪が健康的に光を弾き、私はそれをじっと見る。
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