黒衣の女

月詠嗣苑

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憎しみの眼差し

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「そう。うん。わかった。たぶん、追い返されると思うけど···。ありがとう。教えてくれて。大丈夫よ。お義父さんに連れてって貰うから···ええ」
「······。」

 何があったのかはわからない。ただ今言える事は···

「大丈夫か?ついてくけど···」
「うん···」

 和倉さんが、亡くなった···

 私と会った日に、玲奈さんに全てを話して大喧嘩。雨の日、家を飛び出した玲奈さんを探してる途中に、

「新聞に出てたからな···」
「うん···。だから···」

 和倉さんは、道路の向かい側に玲奈さんを見つけ、信号を無視して、トラックに跳ねられた上に、対向車にも跳ねられ···

「大丈夫だ。いいな?ちゃんとしろ。お前に罪はない!」
「······。」

 そうだろうか?あの時、和倉さんと会わなかったらこんな事には···

「お義父さん···」

 暫く淳一の胸を借りた早紀は、支度をし淳一の運転する車で十和田へと向かった。

「途中、軽く飯でも食うか?身体もたんだろうし」

 途中にあったファミレスに寄ったが、食欲はなく珈琲だけにした。

「辞めるか?顔色、悪いし···」

 真っ青な顔で、身体もこころなしか震えてるようにも見えた。

「大丈夫。お焼香したら帰るから」
「そうだな。途中、休憩すればいいし···」

 誕生日が終わった次の日、早紀は素直に和倉と会った事を侘びてきた。一度だけ、身体を重ねた事も···

「お義父さん。私···」
「お前は、真っ直ぐ前だけ見てろ。周りは気にするな」
「うん···」

 ファミレスを出て、10分でその葬儀場に着いた。

 バタンッ···

「早紀?立てるか?」

 顔もさっきより白くメイクしてるのにしてないようにも見え、早紀を支えながらゆっくりと歩く。

「気にするな。お前は悪くない」

 車から降りてそのまま葬儀場に向う人もいれば、立ち止まりこちらを見て、何かを話してる人もいる。

「お義父さん···」

 怖くなったのか淳一の袖に捕まる早紀。

 ポンポンッ······ポンッ···

「大丈夫だ、大丈夫だから···」

 子猫のように震える早紀を安心させるように腕を叩く。

 ザワッ······

 記帳のテントで、受付案内の女性の顔が強張るも、

「こちらへ···」

 淳一が、記帳を済ませてる間、早紀は俯き下を向いていた。

「ありがとうございました」
「ありがとうございます」

 互いに頭を下げ、斎場へと向うも···

 パシィーーーーーンッ···

 冷たく透き通った音が流れ、ザワついた音がやむ。

❨だろうな···❩

 ガタッ···

「早紀···」

 叩かれ倒れそうになった早紀を支え、肩を抱く。

「帰って!!人殺し!」
「······。」

 形よく膨らんだ腹をした女性が、

「帰って!帰ってよ!!あんたなんか!」

 ズザッ···

❨早紀···❩

 早紀は、地面に座り、深く頭を下げ続けた。何かを言うでもなく、浸すら無言のまま···

「すいません。あの···」

 立ち尽くす淳一に、そっと近付く白髪の男性。

「はい···」

 顔が、その女性に似てることから、父親なんだろう。

「帰ってやってくれませんか?なにぶん、いまは···」
「はい。そのつもりです···。さ、早紀?」

 早紀を立たせてから、服についた土埃を叩きながら、

「失礼します」

 そう言い車に戻る。

 バタンッ···

「行くぞ···」
「うん···」

 車を走らせ、途中にあったコンビニの駐車場に停める。

「お前が···」
「お義父さん···」

 同時だった。

「人はいつか変わる···。あの子も子供が生まれれば···」

 あの時、玲奈という女性は、早紀に冷たい言葉を浴びせつつも、それ以上の事はしなかった。早紀が、土下座をした時、目を見開いていたから、感情が高ぶっていただけなのかも知れない。

「······。」
「帰るか···」
「うん」

 早紀はそう言い、リクライニングシートを倒し目を閉じた。

 家に着いてからも、

「俺、ちょっと買い物してくるから。お前は、寝てろ。まだ候補は顔色悪いし···」
「うん···」

❨これでいい。これでいいんだ···。時間が、薄れさせてくれる❩

 部屋のドアが、閉じた音を確かめ、郊外の大型スーパーで買い出しをし、早紀の好きそうなデザートをも買った。

 カチッ···

 静かに部屋のドアを開けると、眠っているのか早紀の安定した寝息が聞こえてくる。

「んっ?あっ、起こしたか?」

 物音で目を覚ましたのか、眠りが浅かったのかわからないが、早紀が目を覚ました。

「何時?」

 起き上がろうとする早紀をそのまま寝かせ、カーテンを閉める。

「もう七時だ。もちろん、夜のだ。いいよ、そのまま寝てろ。疲れただろ?」
「うん。でも···」

 早紀に掛け布団を掛け、髪を撫でる。

「俺の事は心配するな。なーに、ちゃんとカップ麺買ってきたからな。何も心配しなくていい···」
「うん」

 早紀が、再び目を閉じ暫くその場にいたが、腹の虫が騒ぎ出し、部屋を出る。

 なんとも味気ない食事だったが、空腹は満たされる。

「全ての原因を作ったのは、俺だろうけど···。風呂でも入れるか」

 飯を食ってる時も風呂に入ってる時もそうだったが、あいつが···早紀が元気でないと、自分も負に墜ちるのがよくわかる。


 カチャッ···

「あ、もういいのか?」

 早紀が、部屋に入ってきた。

「うん。たくさん寝たら、お腹空いて···」

❨まだ、顔色は悪いな❩

「なんか、食うか?ラーメンとかパンとかあるし···」
「いらない···」

 まだ不安さが解けきれてないのか、早紀は俺の側から離れなかった。


 ベッドに入ってからも、なかなか寝付けず溜息をつく早紀。

「早紀···」

 名を呼び、抱きしめてやることしか出来ないが、早紀はただただジッとしていたが、肩は小さく揺れていた。

「大丈夫だ。早紀···元気出せ。お前が落ち込んでると、俺までおかしくなる」
「······。」

❨こりゃ、時間がかかるだろうな❩

 と思っていたが···


「お義父さんっ!早く起きなさいっ!」
「んぅ?まだ、いいだろ?休みなんだし」

 折角の日曜日位、遅くまで寝ていたかったが無理矢理早紀に起こされた。

「なんだよ。まだ8時···」
「折角、お天気いいんだし。どっかいこっ!」

 で、結局···

 朝早くに起こされ、飯を食わされ、カラオケを3時間付き合わされ、

「ね、どれ観たい?」

 映画に付き合わされるも、

「これ、かなー」

 と言ったものはほぼ却下され、

「これにしよっ!!」

 恋愛系の映画を観る事にしたが、

 ゴクッ···

❨これ、ほんとに恋愛系の映画?❩

 と疑いたくなるような男女の絡みがあり、危なくなった。

 下半身を気にしつつも、なんとか映画を終わらせ、

「ねっ!ご飯食べよ!でね···」
「ん?なんだ?」

「ホテル行かない?」

 小さく言った。昨日の今日だが···

 と思ったが···


 あっ···あっ···

「どうだ?早紀···」

 ソファに早紀を倒し、乱暴に扱いながら攻める。

 いっ···あっ···

 ソファの弾力でいつもよりもあたりがよく、突くだけで出そうになる。

「だめっ···あっ···あなた···んっ!」
「まだだぞ。まだイクなよ···」

 淳一は、早紀の足を大胆に広げ、ガンガン奥まで突きながら、乳首を潰す。

 いっ···あっ···ふぁっ···

「あなた···あなた···」

 早紀は、淳一の背中に手を回し、抱きついてくる。

「早紀···いいぞ。早紀っ!」

 手に伝わる早紀の鼓動、息遣いが、燃えさせる。

 パンッパンッパンッ···

 あっあっあっ···

「あなた···んっ···あなた」
「早紀、いいな。出すぞっ!」

 力を入れ、最期の一突きで早紀の中に出していく···

「早紀···」
「えっ?」

 前の時もそうだったが、無意識で俺のことをあなたと言っている。

「お前、ほんと可愛いよ···」

 ほんのりと色づいた頬に軽く唇をつけながら、髪を撫でる。

 落ち着いてから風呂に入って、軽く汗を流しベッドに横になる。

「早紀···」
「お義父さん。怖い···」  

 1日たっても、不安は薄れる事はなく淳一にしがみついてくる。

「お前は、何も心配するな」

 ほんのりと伝わる早紀の体温に、スケベ心を出しガウンの隙間から乳房を揉んでいく。

 んっ···

「柔らかいな···早紀」

 耳元に息を吹き掛け、ガウンの紐を解き乳房に顔を埋める。

 んあっ···

 チュパッ···レロッ···

 早紀の口から、小さく漏れる声···

 キスを落とし、下へと下がる淳一は、早紀の丘に唇を押し付け、舌でゆっくりと舐めあげる。

 んふっ···んっ···

 驚いたのか、腰を浮かすも淳一に押さえつけられる。

 んっ···あっ···あっ···

 クリを何度も何度も舌で攻め、軽く噛むと早紀は逃げようとする。

「だーめーだ。おとなしくする」

 軽く尻を叩き、再び顔を埋め、溢れ出た愛液を舐め、中に指を入れては掻き回す。

 あぁっ······だっ···

 クチュクチュとした音に紛れ、肌が擦れる音がし、シーツが濡れる。

「だめ···あ、あ、あ···」
「早紀?上にこい···」

 横になると早紀は、ペニスを手と口で大きくしてから、

 ズッ···ズチュッ···ズンッ···

 少し入れては出してを繰り返し、完全に奥まで入れた。

「入れたい···けど···」

 フェラまでは出来るようにはなったものの、初めての事に戸惑い固まる早紀。

「腰を前後に動かして···」

 淳一の言われるままに腰を動かしていき···

 んっ······んんっ···あっ···

「どんな感じだ?早紀」
「なんか···んっ···ヘン。グニュグニュしてて」

❨大方そんなもんだろう❩

 それでも、言われた通りに腰を動かす早紀の乳房を下からギュッと掴み愛撫する淳一···

 んあぁっ···んんっ···

「どうだ?早紀···」
「当たる···。ゴンッて当たるのが···ううっ···」
「どっちがいい?上か、下か?」

 腰を少し動かしながらも、

「し、下···早っ···んっ」

 淳一は、早紀を抱きながらベッドに倒す。

 ヌプッ···ヌチュッ···

 んあっ···あっ···

 か細く啼く早紀だったが、淳一がいつものようにガンガン打ちつけると、

 あ、あ、あ、あっ···んっ!んっ!

 声を高くして啼く。

「早紀···やっとお前らしくなったな」

 早紀の腰を支え、奥まで突く淳一は、なんとなく嬉しくなる。

「あなた···あなた···んんっ!」

 淳一の背中に回る早紀の手に、力がこもる。

「おい、まだだぞ。まだ、イクなよ?早紀」

 パンッ···パンッ···パンッ···

「アァッ···早紀。いいよ、いい。イクぞ、イクぞ。アァッ···」

 んぅーーーーっ!!

 早紀の両足が上がり、淳一の動きが止まる。

「最高だ······早紀。ハァッ···」

 繋がったまま、激しくキスをし合うふたりは、

「今夜は、ここに泊まろう···」

 裸のまま眠りについていった。
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