甘灯の思いつき短編集

甘灯

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08 一途に想う幼馴染みを救うため、『那月』は自ら異能の兵士となる。

救済の聲【中編】

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 本城ほんじょう 那月なつき南雲なぐも 暁人あきとに密かな誓いを立ててから、十年。 

 十八歳となった那月は、自ら軍へ志願した。

 そして入隊試験の日。
 
 彼女は、かつて暁人が語った『本当のお母さん』と対面することになる。



  ────  ────



『私ね、超能力ってものにずっと憧れていたの!!」

 弾んだ声が、無機質な検査室に響く。

『貴女だって、魔法少女のアニメを見て“なりたい”って思ったこと、あるでしょう?』

『ええ…まぁ』

 那月は曖昧に相槌を打った。
 
『でしょう! だから教授の“超能力を自発的に目覚めさせる研究”には心から惹かれたの』

 吾妻川あずまがわ あおい――暁人の実母。

 まるで少女のまま時を止め、大人の身体だけ手に入れたような女だった。

 その無邪気さに、那月は瞬時に嫌悪を覚える。
 
(そんなくだらない願望のために…暁人を…実の息子を実験体にしたの…?)

 “苗字”は違う。

 だが、暁人が見せてくれた古い写真の面影が、確かに目の前の女と重なる。
 少し老けているが、間違いない。

 幸福そうに夢を語るその横顔を見ているだけで、吐き気が込み上げる。

 大切な人の人生を壊した張本人が、目を輝かせて未来を語っている。
 怒りを通り越し、胸の奥で冷たい殺意が芽吹いた。

(胸糞悪い…)

 ――この先も、罪なき人間が利用され続けるのか。

 ――こんな夢見がちな狂気のためのに?


 “そんな未来は、絶対に認めない”

 那月は奥歯を嚙みしめた。



『さぁ、本城那月さん』

 葵が微笑む。

『ここに横になって』
 
 視界の先には、無機質な装置。

 人を兵器に変えるための“棺”


 那月は一瞬も迷わず、そこへ身を横たえた。



  ────  ────



 そして、今現在。

「那月…あれから来なかったな」

 暁人は装甲車そうこうしゃの中にいた。

 あの日を最後に、那月が面会に現れたことはなかった。

 暁人は特異体質者とくいたいしつしゃの中でも、最も危険な対象とされている。
 訓練と検査以外、部屋を出ることは許されない。 

 ――触れた物を発火させる体質。

 人であろうと、物であろうと関係ない。

 力を抑制するために専用手袋の着用が義務付けられているが、感情がたかぶれば意味を失う。

 成長過程で、精神面は落ち着いた。
 だがその代わりに、力は強くなっていった。

 十年近く、独房のような部屋で生きてきた。
 それでも暁人は、不満を抱かなかった。

 ――罪深い自分には、相応しい場所だ。

 装甲車が舗装路へ入ったらしい。

 揺れが穏やかになる。

 暁人は目を閉じた。



  ────  ────



『久しぶり』

 ガラス越しに、彼女は軽く手を振った。

 左目の下、縦に並んだ二つのほくろ。
 凛とした顔立ち。
 さらりとした黒髪のショート。
 
 大人びているが、面影は変わらない。

 ――彼女が何者なのか、すぐ分かった。

『那月…?』

『あら、覚えてたのね』

 昔と同じ調子で、少し意地悪く笑う。

 それだけで、胸の奥がじんわりと温かくなった。

『……覚えてるよ。那月こそ、僕のこと覚えていたんだね?』

 暁人も同じように、少し嫌味っぽく問い返す。

『まぁね。軍人になったら、あんたの噂は嫌でも耳に入るのよ』
 
 肩を竦める。

『だから、久しぶりに顔くらい見せてあげようと思っただけ』

『そうなんだ…』

 きっと彼女に言えば、自意識過剰じいしきかじょうだと笑われるだろう。
 それでもこの時、暁人は妙な確信を持った。

 ――那月が、自分のことを想ってくれている。

 何故なら、罪を背負った自分のために、ここまで来てくれたのだから。



  ────  ────



「ねぇ、那月。…少しくらい、自惚うぬぼれていいよね?」

 暁人は空を見上げ、小さく呟いた。

 十数年ぶりに見る空は、あいにくの曇天だった。

「暁人」

「…はい」

 上官に名を呼ばれる。

 暁人は片方の手袋を脱ぎ捨てた。

 右手に軍刀。
 左手に紅蓮の炎。

 揺らめく熱が空気を歪める。

 そして――暁人は敵本部へと歩み出した。



  ────  ────



 同時刻。

「…本城。我が軍の“最終兵器”が敵本部に投入された」

「そうですか」

 本城 那月は静かに目を閉じ、一度だけ深く息を吸った。

「…では、頃合い・・・ですね」

 目を開く。
 視線の先には、白衣を纏った初老の男――教授。

『教授、扉の認証をお願いします』

 那月が言うと、彼は扉前のパネルを操作し始めた。

 虹彩こうさい認証。

 指紋認証。

 重い扉が、低い音を立てて開いた。

「特異体質者に関する研究データおよび関連施設の情報、全て消去しろ」

 大佐の短い命令。
 室内のモニターが一斉に動き出す。

「大佐。“覚醒装置”および関連施設すべてに爆薬設置完了しました」

「了解した」

 部下の報告に、大佐は頷く。

「――爆破は三十分後だ。各自、任務終了次第、退避せよ。…時間に遅れるなよ?」

 冗談めいた一言に、わずかに空気が緩む。

「ご協力感謝します。教授」

 那月は銃を抜いた。

 銃口を、教授の額へ定める。
 
 教授は微動だにしない。

 パンッ。

 乾いた銃声。
 教授は崩れ落ち、血が床に広がる。

 赤が、那月の軍靴を濡らした。

「人でなし!!」

 金切り声が響く。

 教授の亡骸に縋りつく吾妻川 葵を、那月は静かに見下ろす。

「貴女が、私をそうさせたのでしょ?」

 冷たい視線で見据える。

「ここにいる私たちを“人外の殺戮者”に変えたのは、あなた達だ」

 兵士たちは無言で葵を睨む。

 侮蔑ぶべつと怒りが、刃のように突き刺さる。

 葵は、口を閉ざした。

「……だから終わりにするために、私達はここへ来た」

 那月は銃口を葵へ向けた。

「皆、先に退避して。――この人と、少し話があるの」

 兵士たちはすぐに動かない。

「すぐ行くわ」

 那月が再度告げると、やがて部屋を出ていった。

「大佐」

 那月は銃口を構えたまま、背後を呼ぶ。

「これを」

 音声データを差し出す。

「最後に…私の我儘を聞いてくださり…ありがとうございました」

 敬礼する。

「本城少尉。我々の“本願”を貴殿に託す。――任務の完遂を願う」

 答礼とうれいし、大佐はその場を去っていった。


 ――静寂。


「これで…私達だけですね」

 葵は教授の亡骸に縋り、泣き崩れている。

「……なぜ、その愛情を彼に向けなかったのですか?」

 葵は顔を上げる。

「彼…?」

「南雲 暁人。……あなたの息子のことです」

「ああ…あの出来損ない?」

 葵の言葉に、那月の指にわずかに力が入る。

「………」

 理性が、怒りを押し留める。

「…彼は、我が国を勝利に導きました。あなたの息子は、英雄です」

「だから…?」

 葵が虚ろな目で笑う。

「教授がいないなら、この国がどうなろうとどうでもいいわ。…あの子なんて、どうでもいい」

 ――沈黙。

「…そうですか。よく分かりました」

 照準が定まる。

「さよなら…葵先生」

 引き金が引かれた。
 
 ――銃声が、研究室に響く。


「母さん…?」

 ここにいるはずのない暁人の声。

 那月は弾かれたように振り返った。

 ――なぜ、ここにいる。 

 視線の先、暁人の背後に立つを男を睨みつける。

 佐伯さえき――那月の同期生だ。

「悪い。俺が連れてきた。でも本城、このまま会えないのは嫌だろ?」

 那月は表情を変えなかった。
 だが心の奥は、今にも崩れ落ちそうだった。

「…那月…なんで?」

 暁人は壊れた人形のように、ふらりと歩み寄る。

 ――那月は、決めた。

「彼女は諸悪の根源の一つ……だから殺したのよ」

 感情を殺した声で言い放つ。

「そんな…母さんは、人を殺したことなんてないんだよ…? ただ、仕事を一生懸命に…」
 
「その“仕事”のせいで、どれだけの人間が殺戮者に仕立てられたと思うの?」

 那月の声が一段と低くなる。

「直接手を下してなくても同罪よ。…いえ、自分の手を汚さない分、もっと罪深い」

「僕の母さんなんだよ!?」

「だから?」

 ぴしゃりと返すと、暁人は言葉を失う。

「この人達は、“特異体質者”の能力向上のために戦争を起こした。私たちを戦地に投下し、殺傷能力を数値化し、完璧な論文を書くために」

 那月は静かに続ける。

「『選ばれたことを誇れ』ですって? 馬鹿らしい。私たちの気持ちは一切無視され、家族を人質に取られ、戦わされて、それでも感謝しろと?」

 涙で目が滲んだ。

「……私たちは、単なる実験動物なのよ。入れられた檻がたまたま戦地だった。ただそれだけ――」

 声は震える。

「どうして…愛する人と普通に暮らすことさえ…許されないの…?」

 暁人の瞳が揺れた。 

「…だから私は彼らを殺した。これが私の正義」

「那月…」

「佐伯。もういいわ。暁人を連れて行って」

「本城――」

「いいの。…タイムリミットよ」

「分かった」

「待って、タイムリミットって、何の――」

 那月は静かに息を吸う。

『暁人、大人しくして』

 次の瞬間、暁人の身体が硬直した。

「佐伯、お願い」

「…ああ」

 頷うと、佐伯は暁人の首筋へ手刀を打ち込む。

「な…つ……」

 視界が暗転する。
 最後に見えたのは、泣き疲れた那月の顔だった。 

 
 佐伯は暁人を担ぎ上げる。

「本当に…」

「時間がないわ」

「…分かった」

 一瞬で、二人の姿が消えた。

 ――静寂が落ちる。

 佐伯が連れて来るのは、予想外だった。
 だが、彼が自分が知っている“暁人のまま”でいてくれてよかった。
 そうでなければ、決意は揺らいでいた。

「まったく。マザコンなんだから」

 思わず苦笑する。

 那月は廊下を抜け、とある部屋へ入る。
 手に取ったのは、一冊の絵本。
 
 親子は“研究者と被験体”としてしか繋がれなかった。
 
 否、二人は直接会ったことはない。
 
 あったかもしれないその未来を、自分が、この手で永遠に奪ってしまった。

 ――きっと、彼は私を恨むだろう。
 
 でも、それでいい。
 それでいいんだ。

 那月は表紙を撫でる。
 黄ばんだページをめくり、指が止まった。
 
 裏表紙。 
 そこに幼い文字で描かれた、二人の名前の相合傘。

「……子供がきよね。本当に」

 涙を堪え、そして笑う。



「3……」

「2……」

「1……」


 那月はそっと目を閉じた。


「0」



  ────  ────



 軍施設に、音楽が流れている。

『こんにちは、同胞の皆さん』

 澄んだ女性の声が、静かに兵士たちへ語りかけた。

『今回の“戦い”は私達の完全勝利です。……
 これまでの皆さんの健闘に敬意を表し、ささやかながらプレゼントをご用意しました』



「なぜ……本城が死ななければならなかったんですか!?」

 仮設の軍議室。
 一人の兵士が、拳を机に叩きつけた。

 ――重い沈黙。
 
 やがて大佐が、組んだ指に顎を乗せたまま口を開く。

「……我々が、国や軍に反旗を翻してまで叶えたかった本願は何だ?」

「…我々の力の無効化。軍本部の抑圧から解放。…そして家族と平穏に暮らす未来です」

「そうだ」

 大佐はゆっくりと頷く。

「彼女は、その本願を叶えるための“トリガー”だった」

「大佐……」

 佐伯が制止しかける。

 この事実を知るのは、限られた者だけだ。

「構わん。彼女はこの戦いの最大の功労者だ。語らぬままにする方が、よほど無礼だろう」

 室内が静まる。

「…そのトリガーとは?」

「彼女の特異体質は、“聲”による他者の支配」

 ざわめきが広がった。

「だから教授の研究室――研究施設の心臓部である、
 あの部屋の扉の認証システムを、本人の意思とは無関係に解除させることができた」

 虹彩認証も、指紋認証も。
 教授は自分自身の手で、解除した。
 
 ――それは“聲”による絶対命令。
 
「…そして今、流れているこの音声が、我々の救済きゅうさいになる」

 那月の声が、はっきりと響く。

『私からのプレゼント…それは“力”からの解放です』

 兵士たちは息を呑む。

『この聲を聞いているすべての兵士に告げます。
 愛すべきすべての人類を、“力”で傷つけることを禁じます。“力”よる支配を禁じます。
 ……もう、二度と…力を振るうことがなきよう』

 一瞬、声が震える。

「…力よ、眠れ。永久に』

 激しいノイズ。
 そして音声は途切れた。

 ――沈黙。

「…これで我々の力は、我々が生を全うするまで眠り続ける。実質、力が消えた同然だ」

 力は消せない。
 覚醒した以上、消滅しない。
 だから二度と“使えなくする”しかなかった。

 ――眠らせる。

 その命令を脳内の刻み込む。

「だがな…」

 大佐は低く続ける。

「彼女の“聲”は他者を支配できる。――しかし自分自身だけは支配できない」

 室内が凍る。

「“力の根絶”を完全に成し遂げるには、彼女は自らの死を選ぶしかなかった」

 沈痛な空気が落ちる。

 那月の聲は他者を縛れる。
 だが、自分の力を封じることはできない。
 だからこそ、彼女はトリガーになった。
 自らを犠牲にして。

 
 大佐は目を伏せ、静かに黙禱を捧げた。
 やがて、誰からともなく兵士たちも頭を垂れる。

 それは戦勝の祈りではない。

 救済への、祈りだった。
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