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自分の喘ぎ声のデカさを自覚しても執着お兄さんに抑える術はない △

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自分で繰り返し言うのも嫌なのだが、けして鈍臭いわけでは無いはずなのに俺は偶然足に絡まってたマンドラゴラを引き抜いて死にかけたり、悪い意味の奇跡を起こすことが非常に多い。

なのでもう野営中、基本的に単独行動は控えるように言われていて別に苦ではないしいいけど、流石に日頃の行いでも改めようかな、ってたまに悩む。

「レオン、水汲んできたよ」

「ありがとーおやつ食べる?」

今日はレインと野営に向けた水源の確保。

と言ってもレインは魔法でも使ったのかと聞きたくなるくらいの速度で、岩場が多く川の少ないこの土地でピンポイントに湧き水を湛える涼しい洞窟を見つけており、今はこの辺りを拠点にできるか周囲の散策中だ。

「レインはすごいなぁ」

「…ふふ、あなたの為なら」

少し岩場に腰掛けて休憩。

それなりに色々(主にレインの魔法が)調べたがまだ合流時間までは結構時間があるので問題ない。

暑い土地ではレインの触れ合うと体温が下がるほど冷えた身体でくっつかれるのは中々涼しくていい。
今も意味もなくベタベタと俺に擦り付いて全身を弄ってくる頭を撫でると体が冷えて快適だった。

「あ、綺麗」

ふと目をやった洞窟の壁には、水晶かなにかがくっついているのかキラキラと薄暗い中光り輝いている。

いろんな景色を見たい、と言っていたレインが喜びそうな光景なので指さして教えたけど、そっちは見ずにレインはずっと俺の顔を見つめていた。

「本当に、とても綺麗…」

「……?」

絶対俺が見てほしい光景の話はしていない。

もうレインが楽しそうならそっちでいいか、と大人しく頬をかじられながら他にも観察してみる。

奥には滝があって、水が激しく跳ねる音がしている。

さっき覗きにいった限り大きな生き物やそれが生活をしていた痕跡もなかったらしいので、少し騒がしいがこの洞窟で寝た方が安全かもしれない。

蛇とか虫はなんか…うん、多分イリアが煙で追い払うのを市場で買ってたので多分大丈夫、俺にはよくわからない。

「……」

俺だけで旅をしていたらそもそもここまで来れていないで死んでいたな、と今も洞窟を見てなんの情報も汲み取れず頭を抱える。

もしかしたら村長はこんなにバカ真面目に魔王国を俺が目指すと思ってなかったのかもしれない。

…まぁそれには同意で、多分イリアに最初お前を捨てに行く、って言われて連行されてないと早々にばっくれて適当に暮らしてるだろうし旅なんてしていない。

あ、じゃあイリアのためにこの旅しているようなものだし、お供の俺が役立たずでも問題ない?
しかも役立たずどころか金持ちで性処理をできる観賞用の美青年、お釣りくるレベルだろ。

「俺ってお得だなぁ」

「お得?」

自分の素晴らしさに酔いしれていると、俺の膝の上に頭を置いて地面が硬いのかしきりに寝返りを打っていたレインがきょとんと聞き返してきた。

「うん、良いよな、俺」

「とても良いと思う」

なにが、とかの確認やツッコミもなく笑顔で言われた。
勝手に私物の万年筆を自分のとすり替え「俺に貰った宝物」扱いしている相手に聞く内容ではなかったと反省する。

…なんか無性に胸が痛いし、あまりにお世話になってるので今度考えようかな、プレゼント。

「はぁ…♡全身、レオンの匂いがする…」

「そりゃ俺だしなぁ」

手を握って会話していたら徐々になんらかのテンションが上がってしまったらしい。

レインは起き上がって俺にしがみつき直すと、首筋に顔を埋めて匂いを嗅いだり唇を吸って舐めるのを繰り返すようになった。

野営続きだと身だしなみに気を遣っていても流石に限界があるので、さっきもため池で身体を洗えたけど匂いを嗅がれるのは若干恥ずかしい。

「ちゅ…っ♡んむ、あぁ…、すー♡すー♡んっ♡
レオン、頭を撫でてくれませんか?あなたの香りに包まれて、優しくされたい…♡」

「うーん、別に良いけど…あんまり嗅がれると恥ずかしいかな」

言われた通り、胸元で真っ黒な瞳をらんらんと輝かせてこっちを見ているレインの頭を撫でる。
なんかもうだいぶ興奮してるし、会話が一見出来るようでいつものようにまったく会話のキャッチボールができない状態なんだろうなって思った。

「どうして?レオンはいつもこんなに良い匂いなのに…、すごく安心する…♡
ふ♡…あぁ、今はいつもより匂いが濃いから、それに照れているのかな?
大丈夫だよ、何も恥ずかしがらなくて…。
むしろいつもよりレオンの香りがして、嬉し…♡ん゛っ♡」

ほら謎理論出た、というかちょっとイってない?
レインは身体を強張らせ震え悶えている。

少し落ち着くとまた俺を嗅ぎ始め、シャツを捲ってヘソや下腹を撫でた後は勝手にベルトを外そうとしている。

「ちょ、レイン」

「あ゛っ♡ごめんね、どうしても我慢できなくて…♡
こんな、あなたの匂いに包まれて、っ♡我慢なんて出来るわけがないから」

ズボンを寛げられて、下着から出た萎えたものをレインは根本から舐めて刺激して勃たせようとする。

冷たい手と対照的に熱い舌が陰茎をまとわりつくように這いずり、何度も上下すると嫌でもその粘着質な感触に徐々に自分が興奮していくのがわかった。

「…あ、硬くなってきた…僕の舌、気持ちよかったのかな、嬉しい……♡」

自分の服を脱ぎ、上半身だけ裸になったレインは見せつけるよう、こっちを挑発的に見ながら舌先でチロチロと先端や鈴口を舐めている。

「……♡こんなに硬くなってしまったら、きっと苦しいですよね?
大丈夫、僕がきちんとお世話するから…♡」

足の間でしゃがみ、うっとりと目を細め俺の陰茎をゆっくり唇で上下に扱き、唾液でコーティングしていく表情がなんともいやらしい。

このまま口に出してしまってもきっと気持ちいいんだろうけど、空いた手で自分の陰茎を包んで自慰をして喘いでいるレインを見ていたら絶対二人でシたほうが楽しいと思った。

「レイン」

頬を撫で、こっちにおいでと自分の太ももを叩く。

レインは名残惜しそうにじゅぽっ♡と陰茎からゆっくり唇を離し、ズボンを脱ぎ捨てた後は手で俺のを撫でながら腿の上に座った。

「素肌で触れ合いたいな…、レオン、良いですか?」

「うん、別に。…あ、脱ごうか?」

「ううん。僕が脱がせてあげたい…♡」

レインは器用に陰茎を撫でたままもう片方の手でシャツの前を開いていく。
露出した胸元や腹を見つめて微笑むと自分の身体を擦り付け、冷えた身体に体温が移るのを楽しみ始めた。

「あっ♡レオンっ♡暖かい…♡えっちなこと、したいのに眠ってしまいそう…っ♡」

「その割に元気そうだけどな?」

密着する身体の尻に手を伸ばし、谷間で物欲しげにヒクヒク収縮しているアナルを軽く撫でて指を入れる。
レインは突然の刺激に俺の首の後ろに手を回して強く抱きついてきた。

「んっ♡あぁ…っ!?♡ゆび、レオンの綺麗な指が、僕の中を♡ちゅくちゅくって…♡
は、あぁっ♡2本でごしごししないでっ♡あ゛っ♡イッ♡…ゔっ♡
…ふーっ♡ふー…♡……もう、日に日に、あなたのせいで全身、敏感になってるんですよ?
もっと優しくしてくれないと、すぐにイってしまうのに…♡」

「乳首もこんなに大きくなったしな?簡単に摘んでコロコロできる」

少し具合を確かめるのに指を入れただけでレインはメスイキしてしまったらしい。
自分の腹に俺の陰茎を当て、擦り付けながら俺に甘えて囁いてくる。

「あ゛っ♡ふぁ♡だからっ、やさしく…!っ♡うっ♡ふぅう!?♡♡」

視界に入った赤く尖る乳首を抓って伸ばすとまた息の詰まる音がして、アナルと乳首を同時に刺激していると面白いくらい腸壁が締まった。

「ん゛っ♡ゔぅっ♡それだめっ♡同時はっ、また、イくからっ♡ん゛んっ♡♡♡」

また一際狭くアナルが締まって、食べるように俺の指を何度も咥えて収縮している。
脱力した瞬間、レインは潮を吹いて腰を跳ねさせ始めた。

「可愛い顔」

「んぁ……♡」

潮で俺の服を汚さないようレインは一時的にへばりついている身体を剥がして離れていて、だらしなく緩んで頬を赤くしている顔が可愛いかったので落ち着いてからまた抱き寄せ口の端に垂れた唾液を拭うようキスしたら、それだけでまた気持ち良さそうにぶるりと震えていた。

「うーん、もっとレインの可愛い声聞いていたいけど…、集合時間近いか。
さっさとヤって戻ろ?レイン、上跨がれる?」

「ん……」

唇を離し時計を確認すると、レインは寂しそうにその手へキスして自分にもう一度視線を移させようとする。

夜にでももう一度イチャイチャしよう、と提案してなんとか納得させるとレインは俺の足の上にまた乗っかり、熱くヒクつくアナルで陰茎を根元まで飲み込んだ。

挿れた瞬間アナルが蠢いて陰茎に絡みついてきて、背を反らし腰を何度も振ってレインは快感に耐えようとしている。

「ゔっ♡ふっ♡これ、深っ♡あぁ…っ♡
ん゛っ、ぐぅっ♡レオ…っ、ふっ♡今っ♡おちんちん撫でないでっ♡ん゛ぉっ!?♡や゛っ……♡お゛ぉおっ!?♡♡♡」

「すごい声」

突っ込まれた瞬間から先走りをずっと垂れ流してピクピクしている陰茎を扱かれて、低い声で唸って喘ぐレインの声は洞窟ではよく響き反響する。

それはレイン自身にも当然聞こえたようで、自分の獣みたいな下品な声に驚き顔を真っ赤にして声を抑えようとした。
けれど、腰を掴んでぬぽぬぽ♡と突き上げ捏ねられると結局またのけぞって大声を出してしまう。

「ん゛ぉおぉおお゛っ!?♡♡♡お゛っ♡ほっ♡おっ♡お゛っ♡
…やだっ♡この声、や…っ、ん゛ぉっ!?♡
レオン♡一回♡お゛っ♡お゛っ♡じゅぽじゅぽやめて♡お゛っ♡変な声、出ちゃってるから…!♡おぉ゛おおっ♡」

「んー、わりといつもだよ」

「ん゛ゔぅううっ!?♡♡♡」

集合時間もあるしさっさとお互い満足して終わろうと乳首を噛んで転がし、腰を激しく上下に動かして柔らかい肉壁をぐちゅぐちゅと突き抉った。

「ゔっ♡ふぅっ♡ふっ♡うっ♡」

レインは相変わらず今更自分の声にショックを受けたらしく、色々な責め苦の中でなんとかして声を出さないよう耐えているがそのせいでむしろ低い、唸るようなエロ声を繰り返し発してしまっている。

こんなに頑張られてしまうと、俺としては大きい声を出させて、自分の淫乱性を理解して欲しくなる。

「レイン」

「……ん゛っ♡」

名前を呼んで一度キスして、口を開けさせる。

舌が俺の舌を求めてまだ伸びてきていたけど適当なところで切り上げて口を離し、その瞬間ぐぽっ♡と一番奥のところを突き押し上げた。

「~~~!?♡ん゛ぉっ…、お゛ぉおお゛ぉおっ!?♡♡♡
あ゛っ♡レオン゛♡イぐっ♡お゛ぉっ♡や゛っ♡脇だめっ♡ふーっ♡うぅっ♡キス♡キスしたいっ♡お願いレオンっ♡」

「…あれ?思ったより恥ずかしがらない」

その後も奥を亀頭でこじ開けてぐぽっぐぽっ、と鈍い水音を立てながら陰茎が出入りする度にレインの腸壁が締まって、竿をしゃぶり、
それに反応してレインはほとんど白目を剥いて絶叫してるけどどうもやり過ぎたのか声を恥じらってくれる気配は一切ない。

それどころか自分の陰茎や乳首を俺に押し当ててずりずり擦りながら、俺にさっきのキスの続きを強請り下品な喘ぎを繰り返している。

「お願いっ♡ん゛ぅっ♡レオンとキスして♡っ♡一番気持ちいい、アクメしたいっ♡お゛っ♡ちゅ♡……っ♡ふ♡れおん……♡♡んむ♡」

必死で口の周りを舐めて媚びてくる様子が可愛い。

唇を重ね、下唇を舐めて甘噛みするとレインは急に大人しくなって、喘ぎながら俺の全身を撫で回しキスハメを楽しんでいる。

たまに漏れる可愛い息遣いを聞きながら腰を抱き寄せ、規則正しく何度か腰を振った。

しばらくキスで締まるレインの体内を楽しんでいると一瞬レインは引きつった声を出し、それから抱きついて全部の動きを止める。

「……っひ♡んぉ゛っ♡っ♡……っ♡」

ピクピク痙攣してる体内から慌てて引き抜いてレインの腹の上に出すと、それをレインは嬉しそうに暖かい、と指で一筋掬って口に運び、美味しいものでも食べるようにじっくり自分の口内で転がしてから飲み込んだ。

====

「僕、普段あんな、んっ♡その…すごい声を出してるんですね……」

「うん、さっきも言ったけど結構毎回だし今更だけど」

ハンカチを濡らしてレインの腹や足の間の色々な飛沫を拭う。

シャツを羽織っただけのほぼ全裸の格好で大人しく足を開いて、たまにわざと変なところに俺の手が当たってしまうと耐えるよう肩を揺らして喘ぐレインの姿にそこそこムラムラした。
夜また楽しむ、という約束だし集合時間に遅れると主に俺がものすごく心配されるのでなんとか我慢する。

「ごめんなさい、普段は、っ♡…レオンとえっちしてると、気持ちよくてわからなくなって、気づけなかった」

「え?なにそれすごい興奮する」

今まであんな声を出してる自覚すらないほど乱れてたの?
とんでもないカミングアウトにめちゃくちゃ興奮する、2ラウンドいきたい。

拭かれるため差し出してきてる身体を今すぐ押し倒して、この恥じらってる大人しそうな顔を自分で言っているよう快感で訳がわからなくなるほど気持ちよくして下品に歪めたい。

「ええと…嫌、ですよね…?あんな声…。もしあなたに普段気を遣わせてしまっているなら、出さないよう、ちゃんと頑張る…」

「え?嫌じゃないし抑えんなよ勿体ない、あんなに可愛いのに」

せっかくするならどこが気持ちいい、とか今気持ちいいのとかを喘いで教えてもらえた方が俺はとてもテンションが上がる。
(あと、これは余計なことなので言わないけどレインの比じゃないくらい下品なこと言ってはしゃぐ奴らをそこそこの数俺は知っている。)

むしろもっと聞かせて欲しい、と身体を拭き終え服を着せながら伝えるとレインは顔を真っ赤にして俺に抱きついてきた。

「……っ♡レオン…っ♡あ、あなたは本当に優しいね?♡
うん、これからもっ♡声が出ちゃうけどその分、っ♡同じくらい、あなたの事大好きって伝えるからっ♡
だからたくさん、抱きしめてくださいっ♡レオンっ♡ちゅ♡んん…っ♡」

自分の声を気にしていた分、肯定されて反動で盛り上がってしまった、ってところだろうか。

また顔中キスマークだらけにされて、集合場所に戻るとイリアに「何をしてたんだ」って呆れられた。
その頃には気の鎮まったレインはいつも通りの無表情でスノウに水源の場所を教えていたから、なんか俺だけ悪い感じになってとても悲しい。
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