175 / 200
久々のお料理会 ○
しおりを挟む
なんとなくやる気に満ち溢れ、今なら何をしても上手くいく、いや、やってみせる。
そんな気分になる日ってあるよな俺は月に25回くらいそんな日があるけど今もそう。
目の前にはキッチン、借りた食器、「見慣れた食材を思ってる三分の一だけ買え」と延々言われなんとか厳選し買った、ごく一般的な根菜や葉野菜、さらに少量の肉。
「まだ諦めてなかったのか」
嫌そうな顔のイリア。
「1人でやるとキッチン燃やしそうだから誰かついてて貰え、って言ってたのアンタじゃん」
「…他に、いるだろ」
「ふっ……」
「なんだその乾いた笑いは」
きっとイリアの言う「他」とはスノウやレインのことなのだろう。
なら俺はイリアに聞きたい。
俺とアイツらが一緒にいて「まともな」お料理会、が本気で開けると思っているのだろうか。
====
『じゃあレオ様、今日は私が料理の先生…だな!』
『すけべの先生の間違いだろ』
スノウは最初から俺と遊ぶだけのイベントだと思っていて、例によって裸エプロンで挑もうとしていた。
放置すると寂しがるので相手をした結果、気がつけば寝室でイチャイチャしていて、しばらくスノウが席を立ったなぁ、と思ったら軽食を作って持ってきてくれた時、
もう思考停止でそれを食べてその後もスノウと遊んだがあの嬉しそうな顔が忘れられない。
レインも同じようなもので、ちゃんと指示通りに作ったのに何故か焦げたり燃えたり溶けたりして、
なんでだろうな?って聞くと「僕がいないと何も食べれないね」と返してきた時、あ、飼われる、って漠然と家畜の恐怖を味わった。
レインは俺と自分の身体を構成する要素を同一に揃えることをいまだに諦めていないし、
「自分がいないと食事を出来ないレオンハルトくん」という属性に著しく興奮していたのだ。
なのでまともに料理を教えるつもりは毛頭なく、得体の知れない紫のゲルになってしまった料理っぽいものたちは食べる事なく全て回収された。
…今思うとマンドラゴラとかオバケ犬カボチャとか、そもそも食材かも怪しいものが多かったが俺はレインの指示のまま何を作ったのだろう。
なら3人でやったらどうなったか、と言われれば俺は「アホは足し算掛け算じゃなくて二乗式に加速する」知見を得た、とだけ言っておこう。
====
「……。
アンタが面倒だって逃げた先で俺はまた一つ大人になったんだよ」
「お前大概いい大人だろ」
イリアの顔を意味もなく手のひらで覆って遊び、仕返しに眉間をそれなりの勢いでチョップされながらも俺のお料理勉強会が始まった。
ちなみに、今後とも食事当番に参加するつもりはあまりない。
ただただ好奇心で豪華ディナーを一回作りたいだけだ、アレ、なんかフライパンがめちゃくちゃ燃えるやつやってみたい。
食材や値が張りがちな塩、スパイスなんかは俺が買うので許して欲しい。
====
「塩で磨く?そのまま茹でたらダメかな?」
「レシピ通り作れ」
「野菜切る」
「俺がやる」
「砂糖こんな入れたら甘いって」
「レシピ通り作れ」
「1時間煮る?5分で良くない?」
「レシピ通り作れ!!!!」
====
こうして俺の素人丸出しのアレンジ全部をイリアはことごとく激怒し阻止し、俺は何故こんなにレシピ通り作る、って難しいんだろうと首を傾げつつなんとか、自分が作った中で初めてレベルに珍しく美味しそうな見た目のスープが出来上がった。
スープを啜れば少し薄味だがその分素材の味がきちんとして優しい味が口に広がる。
「あ、おいしい」
「……」
「ほら、美味しいって、あーん」
なぜかげっそり疲れた顔のイリアは口を開くのも適当で、俺のふーふー冷ましサービスまで受けておいて「あぁ…」しか言ってくれなかった。
「次はデザートを」
「は?」
ひと段落したのでサプライズにイリアにも内緒だったおやつでも作ろうともう一度エプロンを着ると、イリアは本気で驚いた顔で慌てて俺の首根っこを掴んできた。
「馬鹿か?
1つのスープ作りでどれだけ事故を起こしかけた絶対やめろ馬鹿
……あぁ、馬鹿だったな」
「バカの三段活用やめろ、…スープ美味しく出来たじゃん」
「なぜ過程の記憶が全部消えている!!?」
やったー!みたいな歓迎ムードになるかと思ったら思いの外必死で、いつもより早口に止められて驚く。
まぁ見てろよ、と言おうとしたけれどあんまりに必死な形相と気迫のまま視界の下で威圧感をもつおっぱいを揉んでしまった。
「……?」
「……は?」
「……」
ついでなので胸元をはだけさせハチミツをぶっかける、冷たいのか筋肉が収縮し一瞬きれいな鎖骨がいつもよりくっきり浮かんだのがかっこよくて口付けた、あまい、美味しい。
この間もやったが、褐色の肌に黄金色のハチミツとその香りは非常に映え、テカテカと光る胸元を舐めると美味しくて最高だ。
「……な、なぜ」
「わかんない…」
俺も自分で自分がわからないが、こんなにも吸い寄せられる魅力溢れるでか乳には魔力があるのかもしれない。
動揺で動けないイリアのまだ柔らかい乳首をハチミツまみれの指でくりくり捏ねて少しずつ硬くし、きゅ♡と摘むとようやく我に返ったイリアに胸ぐらを掴まれた。
「お前は頭がおかしいのか?」
「おかしいかおかしくないかで言えば、それなりにおかしい自覚はある……」
俺の回答に呆れ返り、イリアはため息の後すべてを諦めたのか、俺を剥いでハチミツでベトベトの指や肘を辿ってはむはむと噛みはじめた。
「甘…、胸焼けを起こしそうだな」
「そうかな」
イリアにやったみたいに俺の首筋にもハチミツが垂らされ、そのまま舐められるかな、って首筋を晒し舌の感触を待っていたのにイリアの動きがぴたりと止まる。
「どしたの?」
「ここ、歯型」
首筋を撫でられ少しくすぐったいがそれには覚えがある。
「あぁ、アンタが前死ぬほど噛んだやつ」
「……他にもお前を噛みそうな奴はいるだろ」
そこをつつきながらイリアは不服そうにしていたけれど、お返しに向き合ったまま手を伸ばして腹筋をなぞってたどり、ズボンへ手を突っ込んで陰茎をさすると少し顔が赤くなった。
「いや?こんなガブガブ噛んでくんの、アンタぐらいじゃない?ほら、ここも確か」
「…うわ」
脇腹を指差す。
昔刺された痕と、記憶を失ってヒスって刺した痕の少し横にうっすら癒えた歯形が残っていて、こんなとこ嬉々として噛むのはイリアくらいだと伝えると恥ずかしかったのか顔が本格的に真っ赤になっていた。
「こんな他のやつのこと噛んだらダメだよ、流石に痛いし嫌がられる」
「…まるで、お前なら良いみたいな言い草だな」
「あ?俺?俺は別にいいの、結構最近クセになってるから」
アブノーマルの入り口かな、って冗談を言ったら、なぜか撫でていたイリアのがいっそうぐ♡と大きくなった。
なんで、と不思議に思いその顔を見ると、イリアは照れたように目を逸らしていて、その様子が可愛いので疑問は早々に頭の隅に置き俺も興奮する。
椅子に座ってイリアの腕を引き、自分が座った上に無理やり座らせた。
「腰浮かすなって、疲れんだろ」
「だが」
「だがじゃないです」
脇を撫でるとくすぐったかったのか、へにゃ、と腿にハリのある肌が触れ重い体重でそのままのっかかってくる。
それが嬉しくて鎖骨へ口付けるとまた腹に当たるイリアのが大きくなった気がした。
2人の腹の間にはお互いの勃ったのがぶつかり擦れていて、俺の先端でイリアの裏筋を、こり、と抉っても少し恥ずかしそうにしただけで、イリアは嫌がったり文句は言わなかった。
胸をまた両手でむにむに揉みながら、どう言う気まぐれなのかつい聞いてしまう。
「珍しいな?アンタがこんな無抵抗なの」
「……今日だけ、だからな」
「ん?」
イリアは優しくふたり分の陰茎を撫でてくれているのでどさくさ紛れに空いた手をハチミツで濡らし尻を揉み、穴の位置をを探る。
「お前のお守りで疲れた、…から、今日はもう何も言わない」
赤い、拗ねた顔でぶっきらぼうに言われた言葉が理解ないが、きっと怒っているわけではない、むしろその逆で俺にアナル弄られようが胸を揉まれようが、すこし声を漏らしてしまう程度にノリ気になる何かがきっとイリアの中であったのだろう。
正体はわからないけど照れた顔が可愛くて、髪を撫でてこっちを向かせるとそのままキスをした。
軽く背中を叩き腰を上げさせるとキスしたままイリアは静かに腰をあげたので、まだ狭いそこに強引に陰茎を捩じ込んだ。
「……っ!?ぐっ、あ゛……♡レーヴェ、なにを張り切って……!?」
普段渋々ヤってます感を出しつつえっちなイリアもいいが、やはりノリ気に行為を受け入れられると一層興奮するものがある。
そんな様子にあてられた俺の興奮に戸惑い、イリアは突かれて苦しげな声を上げ反射的に俺にしがみついてくるが、
続けているうちに徐々に声が甘いものへ変わり始めたのできっと問題はないだろう。
目についた美味しそうに勃ち上がる乳首へ唇をつけると顔にハチミツがついてしまったが仕方がない、むしろ美味しいのが嬉しい。
その甘く熟れた箇所を空気を含んだ口内でちゅう♡と吸い上げた。
「……っぐ、ゔ……っ♡」
空気の振動が心地いいのかイリアは少し背を反らせ悶えて、筋肉質な背中を筋に沿ってなぞればくっきりとついた背中から尻にかけての窪みが震えて強調された。
触り心地のいいその窪みへ何度も指を這わせ背中のラインをたどるとイリアはそれだけの刺激でも甘い吐息と一緒に身体をわななかせる、
指を下ろし、むっちりと揉み応えのある大きい尻を揉むと、腹についた勃起ちんぽからどろ♡と声の代わりに快感を示すよう粘ついた先走りがこぼれた。
イリアは一層強い力で俺の頭を抱えながら、たまに力を緩めると困ったように俺を見つめる。
「……はっ、……っ、がっつくな、…ぐっ♡そんな、必死で」
「アンタだっておんなじようなモンだろ、……ほら、それよりイリア♡」
ちょっと名残惜しいがこりこりに膨らんだ乳首へ、最後にちゅ♡と音を立ててキスしてから唇を離す。
首を横にし、首筋を曝け出すとイリアは俺が呼んだ意味を察したらしく、迷うことなくそこをぐ、と噛んできた。
可愛い事を言い出すきっかけにする程度にはイリアも俺を噛むのが癖になりつつあるらしく、
今日は俺からのOKも出ているせいか目についた箇所を揺すられ喘ぎを堪えるついでにがぶがぶ好き放題噛みついてくる。
流石に皮膚の薄い箇所は一段と痛みを覚えるが、俺に歯を突き立てるたび嬉しそうにイリアの穴がきゅ♡と締まり興奮を露わに目が細められるのがえっちで、痛みで萎える暇は無かった。
ひとしきり噛み終えれば今度は顔を上げ唇を激しく貪られる。
お互い食み合うようにガツガツとキスをして、舌をしきりに絡めながら抱き合うとすごく気持ちが良かった。
イリアの胸からもとぷ♡といつしかミルクが溢れ、抱きついた俺の胸から腹まで濡らしてしまっている。
「~~~っ♡お゛っ♡……っ、うっ…♡♡」
男らしい、ガタイの良い体を丸めて俺と頑張ってキスし、熱いぬるぬるの穴で陰茎に絡んでしゃぶってくる。
「気持ちいい?」
どこへ触れても、いやらしい体は快感を得てしまう程度に限界が近いらしく、腹で陰茎をぐりぐり♡擦って刺激すると苦しげにイリアの歯を食いしばった口の端から唾液が垂れていた。
「あ゛っ♡……ふーっ♡レー…、ヴェ」
「なに?イリア?」
名前を呼ぶとイリアは眠そうに目を細め、アナルをきゅうう♡と締め上げてそのまま勢いよく濃いものを射精した。
俺もその、イくときの痙攣で気持ち良くて射精したけれどお互い疲れてたのせいか案外その後は一言も話さなくて、そのまま抱き合って大人しくした。
もう一度目が合うとどちらともなく柔らかく唇を重ね合って、シャワー浴びよっか、なんて言うとなぜか不満そうに頬を摘まれた。
====
「あれ、スープなくなってる」
歯型まみれの上半身に変な笑いを覚えつつ、シャワーから戻れば俺の作った渾身の出来のスープ(俺はこれを爆裂うま煮と呼ぶ事にした)が入った鍋は空になっていた。
イリアだろうか。
動いた後だしお腹が空いたのかな、と思い先にシャワーからあがってくつろいでいるであろうイリアに声をかけると、なぜか隣に座るまで俺を待って、きちんと目を見て美味かった、と伝えられる。
「……へへ、じゃあ今度やっぱりデザートも」
「それは絶対いらない」
なんでこの空気で、この流れでこんなにキッパリ断れるんだろう。
つい、イリアへおもしれーヤツ、とベタに金持ちがイレギュラーへ抱く感想を思い浮かべてしまった。
そんな気分になる日ってあるよな俺は月に25回くらいそんな日があるけど今もそう。
目の前にはキッチン、借りた食器、「見慣れた食材を思ってる三分の一だけ買え」と延々言われなんとか厳選し買った、ごく一般的な根菜や葉野菜、さらに少量の肉。
「まだ諦めてなかったのか」
嫌そうな顔のイリア。
「1人でやるとキッチン燃やしそうだから誰かついてて貰え、って言ってたのアンタじゃん」
「…他に、いるだろ」
「ふっ……」
「なんだその乾いた笑いは」
きっとイリアの言う「他」とはスノウやレインのことなのだろう。
なら俺はイリアに聞きたい。
俺とアイツらが一緒にいて「まともな」お料理会、が本気で開けると思っているのだろうか。
====
『じゃあレオ様、今日は私が料理の先生…だな!』
『すけべの先生の間違いだろ』
スノウは最初から俺と遊ぶだけのイベントだと思っていて、例によって裸エプロンで挑もうとしていた。
放置すると寂しがるので相手をした結果、気がつけば寝室でイチャイチャしていて、しばらくスノウが席を立ったなぁ、と思ったら軽食を作って持ってきてくれた時、
もう思考停止でそれを食べてその後もスノウと遊んだがあの嬉しそうな顔が忘れられない。
レインも同じようなもので、ちゃんと指示通りに作ったのに何故か焦げたり燃えたり溶けたりして、
なんでだろうな?って聞くと「僕がいないと何も食べれないね」と返してきた時、あ、飼われる、って漠然と家畜の恐怖を味わった。
レインは俺と自分の身体を構成する要素を同一に揃えることをいまだに諦めていないし、
「自分がいないと食事を出来ないレオンハルトくん」という属性に著しく興奮していたのだ。
なのでまともに料理を教えるつもりは毛頭なく、得体の知れない紫のゲルになってしまった料理っぽいものたちは食べる事なく全て回収された。
…今思うとマンドラゴラとかオバケ犬カボチャとか、そもそも食材かも怪しいものが多かったが俺はレインの指示のまま何を作ったのだろう。
なら3人でやったらどうなったか、と言われれば俺は「アホは足し算掛け算じゃなくて二乗式に加速する」知見を得た、とだけ言っておこう。
====
「……。
アンタが面倒だって逃げた先で俺はまた一つ大人になったんだよ」
「お前大概いい大人だろ」
イリアの顔を意味もなく手のひらで覆って遊び、仕返しに眉間をそれなりの勢いでチョップされながらも俺のお料理勉強会が始まった。
ちなみに、今後とも食事当番に参加するつもりはあまりない。
ただただ好奇心で豪華ディナーを一回作りたいだけだ、アレ、なんかフライパンがめちゃくちゃ燃えるやつやってみたい。
食材や値が張りがちな塩、スパイスなんかは俺が買うので許して欲しい。
====
「塩で磨く?そのまま茹でたらダメかな?」
「レシピ通り作れ」
「野菜切る」
「俺がやる」
「砂糖こんな入れたら甘いって」
「レシピ通り作れ」
「1時間煮る?5分で良くない?」
「レシピ通り作れ!!!!」
====
こうして俺の素人丸出しのアレンジ全部をイリアはことごとく激怒し阻止し、俺は何故こんなにレシピ通り作る、って難しいんだろうと首を傾げつつなんとか、自分が作った中で初めてレベルに珍しく美味しそうな見た目のスープが出来上がった。
スープを啜れば少し薄味だがその分素材の味がきちんとして優しい味が口に広がる。
「あ、おいしい」
「……」
「ほら、美味しいって、あーん」
なぜかげっそり疲れた顔のイリアは口を開くのも適当で、俺のふーふー冷ましサービスまで受けておいて「あぁ…」しか言ってくれなかった。
「次はデザートを」
「は?」
ひと段落したのでサプライズにイリアにも内緒だったおやつでも作ろうともう一度エプロンを着ると、イリアは本気で驚いた顔で慌てて俺の首根っこを掴んできた。
「馬鹿か?
1つのスープ作りでどれだけ事故を起こしかけた絶対やめろ馬鹿
……あぁ、馬鹿だったな」
「バカの三段活用やめろ、…スープ美味しく出来たじゃん」
「なぜ過程の記憶が全部消えている!!?」
やったー!みたいな歓迎ムードになるかと思ったら思いの外必死で、いつもより早口に止められて驚く。
まぁ見てろよ、と言おうとしたけれどあんまりに必死な形相と気迫のまま視界の下で威圧感をもつおっぱいを揉んでしまった。
「……?」
「……は?」
「……」
ついでなので胸元をはだけさせハチミツをぶっかける、冷たいのか筋肉が収縮し一瞬きれいな鎖骨がいつもよりくっきり浮かんだのがかっこよくて口付けた、あまい、美味しい。
この間もやったが、褐色の肌に黄金色のハチミツとその香りは非常に映え、テカテカと光る胸元を舐めると美味しくて最高だ。
「……な、なぜ」
「わかんない…」
俺も自分で自分がわからないが、こんなにも吸い寄せられる魅力溢れるでか乳には魔力があるのかもしれない。
動揺で動けないイリアのまだ柔らかい乳首をハチミツまみれの指でくりくり捏ねて少しずつ硬くし、きゅ♡と摘むとようやく我に返ったイリアに胸ぐらを掴まれた。
「お前は頭がおかしいのか?」
「おかしいかおかしくないかで言えば、それなりにおかしい自覚はある……」
俺の回答に呆れ返り、イリアはため息の後すべてを諦めたのか、俺を剥いでハチミツでベトベトの指や肘を辿ってはむはむと噛みはじめた。
「甘…、胸焼けを起こしそうだな」
「そうかな」
イリアにやったみたいに俺の首筋にもハチミツが垂らされ、そのまま舐められるかな、って首筋を晒し舌の感触を待っていたのにイリアの動きがぴたりと止まる。
「どしたの?」
「ここ、歯型」
首筋を撫でられ少しくすぐったいがそれには覚えがある。
「あぁ、アンタが前死ぬほど噛んだやつ」
「……他にもお前を噛みそうな奴はいるだろ」
そこをつつきながらイリアは不服そうにしていたけれど、お返しに向き合ったまま手を伸ばして腹筋をなぞってたどり、ズボンへ手を突っ込んで陰茎をさすると少し顔が赤くなった。
「いや?こんなガブガブ噛んでくんの、アンタぐらいじゃない?ほら、ここも確か」
「…うわ」
脇腹を指差す。
昔刺された痕と、記憶を失ってヒスって刺した痕の少し横にうっすら癒えた歯形が残っていて、こんなとこ嬉々として噛むのはイリアくらいだと伝えると恥ずかしかったのか顔が本格的に真っ赤になっていた。
「こんな他のやつのこと噛んだらダメだよ、流石に痛いし嫌がられる」
「…まるで、お前なら良いみたいな言い草だな」
「あ?俺?俺は別にいいの、結構最近クセになってるから」
アブノーマルの入り口かな、って冗談を言ったら、なぜか撫でていたイリアのがいっそうぐ♡と大きくなった。
なんで、と不思議に思いその顔を見ると、イリアは照れたように目を逸らしていて、その様子が可愛いので疑問は早々に頭の隅に置き俺も興奮する。
椅子に座ってイリアの腕を引き、自分が座った上に無理やり座らせた。
「腰浮かすなって、疲れんだろ」
「だが」
「だがじゃないです」
脇を撫でるとくすぐったかったのか、へにゃ、と腿にハリのある肌が触れ重い体重でそのままのっかかってくる。
それが嬉しくて鎖骨へ口付けるとまた腹に当たるイリアのが大きくなった気がした。
2人の腹の間にはお互いの勃ったのがぶつかり擦れていて、俺の先端でイリアの裏筋を、こり、と抉っても少し恥ずかしそうにしただけで、イリアは嫌がったり文句は言わなかった。
胸をまた両手でむにむに揉みながら、どう言う気まぐれなのかつい聞いてしまう。
「珍しいな?アンタがこんな無抵抗なの」
「……今日だけ、だからな」
「ん?」
イリアは優しくふたり分の陰茎を撫でてくれているのでどさくさ紛れに空いた手をハチミツで濡らし尻を揉み、穴の位置をを探る。
「お前のお守りで疲れた、…から、今日はもう何も言わない」
赤い、拗ねた顔でぶっきらぼうに言われた言葉が理解ないが、きっと怒っているわけではない、むしろその逆で俺にアナル弄られようが胸を揉まれようが、すこし声を漏らしてしまう程度にノリ気になる何かがきっとイリアの中であったのだろう。
正体はわからないけど照れた顔が可愛くて、髪を撫でてこっちを向かせるとそのままキスをした。
軽く背中を叩き腰を上げさせるとキスしたままイリアは静かに腰をあげたので、まだ狭いそこに強引に陰茎を捩じ込んだ。
「……っ!?ぐっ、あ゛……♡レーヴェ、なにを張り切って……!?」
普段渋々ヤってます感を出しつつえっちなイリアもいいが、やはりノリ気に行為を受け入れられると一層興奮するものがある。
そんな様子にあてられた俺の興奮に戸惑い、イリアは突かれて苦しげな声を上げ反射的に俺にしがみついてくるが、
続けているうちに徐々に声が甘いものへ変わり始めたのできっと問題はないだろう。
目についた美味しそうに勃ち上がる乳首へ唇をつけると顔にハチミツがついてしまったが仕方がない、むしろ美味しいのが嬉しい。
その甘く熟れた箇所を空気を含んだ口内でちゅう♡と吸い上げた。
「……っぐ、ゔ……っ♡」
空気の振動が心地いいのかイリアは少し背を反らせ悶えて、筋肉質な背中を筋に沿ってなぞればくっきりとついた背中から尻にかけての窪みが震えて強調された。
触り心地のいいその窪みへ何度も指を這わせ背中のラインをたどるとイリアはそれだけの刺激でも甘い吐息と一緒に身体をわななかせる、
指を下ろし、むっちりと揉み応えのある大きい尻を揉むと、腹についた勃起ちんぽからどろ♡と声の代わりに快感を示すよう粘ついた先走りがこぼれた。
イリアは一層強い力で俺の頭を抱えながら、たまに力を緩めると困ったように俺を見つめる。
「……はっ、……っ、がっつくな、…ぐっ♡そんな、必死で」
「アンタだっておんなじようなモンだろ、……ほら、それよりイリア♡」
ちょっと名残惜しいがこりこりに膨らんだ乳首へ、最後にちゅ♡と音を立ててキスしてから唇を離す。
首を横にし、首筋を曝け出すとイリアは俺が呼んだ意味を察したらしく、迷うことなくそこをぐ、と噛んできた。
可愛い事を言い出すきっかけにする程度にはイリアも俺を噛むのが癖になりつつあるらしく、
今日は俺からのOKも出ているせいか目についた箇所を揺すられ喘ぎを堪えるついでにがぶがぶ好き放題噛みついてくる。
流石に皮膚の薄い箇所は一段と痛みを覚えるが、俺に歯を突き立てるたび嬉しそうにイリアの穴がきゅ♡と締まり興奮を露わに目が細められるのがえっちで、痛みで萎える暇は無かった。
ひとしきり噛み終えれば今度は顔を上げ唇を激しく貪られる。
お互い食み合うようにガツガツとキスをして、舌をしきりに絡めながら抱き合うとすごく気持ちが良かった。
イリアの胸からもとぷ♡といつしかミルクが溢れ、抱きついた俺の胸から腹まで濡らしてしまっている。
「~~~っ♡お゛っ♡……っ、うっ…♡♡」
男らしい、ガタイの良い体を丸めて俺と頑張ってキスし、熱いぬるぬるの穴で陰茎に絡んでしゃぶってくる。
「気持ちいい?」
どこへ触れても、いやらしい体は快感を得てしまう程度に限界が近いらしく、腹で陰茎をぐりぐり♡擦って刺激すると苦しげにイリアの歯を食いしばった口の端から唾液が垂れていた。
「あ゛っ♡……ふーっ♡レー…、ヴェ」
「なに?イリア?」
名前を呼ぶとイリアは眠そうに目を細め、アナルをきゅうう♡と締め上げてそのまま勢いよく濃いものを射精した。
俺もその、イくときの痙攣で気持ち良くて射精したけれどお互い疲れてたのせいか案外その後は一言も話さなくて、そのまま抱き合って大人しくした。
もう一度目が合うとどちらともなく柔らかく唇を重ね合って、シャワー浴びよっか、なんて言うとなぜか不満そうに頬を摘まれた。
====
「あれ、スープなくなってる」
歯型まみれの上半身に変な笑いを覚えつつ、シャワーから戻れば俺の作った渾身の出来のスープ(俺はこれを爆裂うま煮と呼ぶ事にした)が入った鍋は空になっていた。
イリアだろうか。
動いた後だしお腹が空いたのかな、と思い先にシャワーからあがってくつろいでいるであろうイリアに声をかけると、なぜか隣に座るまで俺を待って、きちんと目を見て美味かった、と伝えられる。
「……へへ、じゃあ今度やっぱりデザートも」
「それは絶対いらない」
なんでこの空気で、この流れでこんなにキッパリ断れるんだろう。
つい、イリアへおもしれーヤツ、とベタに金持ちがイレギュラーへ抱く感想を思い浮かべてしまった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
560
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる