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数日経過するも、このままじゃまずいと思い、会社の同僚と気分転換に飲みに行くことにした。
とりあえずアレクにはメールで“これから、会社の人と飲んで帰るので、遅くなる〝と。アレクから“了解。飲み過ぎに気を付けて‘’と。
会社にも落ち人を拾ったことが一部には伝わっており、俺の仕事をたまに代わってくれるこの同僚もその一部に含まれている。
大衆酒場で、2人でビールを飲んで会社の愚痴やらこぼしながら、ほろ酔いになったところで、
「お前、落ち人拾ったんだよな?どうなん?」
「んっ?どうなん?って、何が?」キョトンとしてしまった。
「いや、興味はあったんだけれど、最近、お前、飲みに誘っても断るじゃん。全体の飲みだと流石に聞いちゃまずい話題かなと思って。折角、お前と2人で飲んでるんだから、どんな人なのか気になったからさー」
うわー、気を使われてたんだなぁ。申し訳ないことしちゃった。でも、めっちゃいい笑顔でぐいぐい来るなぁ。すっごい気になってたんだろうなぁ。
「うーん、まずめっちゃイケメン(笑) 元の世界では、騎士だったらしくて、身長高くて、体格もよいかなぁー。性格もいいやつだし。」
「うわー、そんなやついるの?なんか欠点とかありそうだけど、ないの?」
うーん、うーん、過去の出来事を頭の中で遡ってみたけれど、
「これといったところが浮かばない」
「えー、ほんとに??…まじか、すげぇな。」
そりゃ驚愕するよなぁー。あれだけスペック高いと嫉妬すら浮かばないし。
「落ち人、男なんだろ?噂で聞いたけど、一緒に生活してるって聞いたけど」
とくに隠すことでもないので、頷いた。
「じゃあさ、それだけスペック高いなら、すぐにその人にいい人できるんじゃないか?お前の話聞いてると生活に問題なさそうだし、お前の家から出て、一人で暮らしても問題なさそうじゃん。いい人ができたら、いつまでもお前と一緒に暮らしてるのはまずいんじゃないか?まぁ、お前にもいい人が出来る可能性が、多分…、うーん、もしくは…、あるかもしれないし」
「俺に対する評価おかしくねぇ?多分じゃなくて、あるって言えよ」
内心の暗い気持ちを押し隠して、明るく見えるようにわざと拗ねたように言ってみた。同僚もほろ酔いだからだろう、特に俺の態度に気づくことなく、
「俺って正直者だから、嘘つけないんだ」
と笑いながら酒を飲んでいた。ふと同僚は俺の顔を見て、
「お前、落ち人拾ってから変わったよな?」
えっ?とビックリした顔をすれば、
「いやさ、前までは、結構、飲み歩いてたじゃん。落ち人拾ってから真っ直ぐ帰るようになったし、いやさ、最初のうちは生活の面倒見るために早く帰るのはわかるけど、今はさ、特に困ることないんだろ?それに、たぶん早く帰るために、仕事頑張ってるだろ?前までは、普通に終電近くとかザラだったし、あと、なんかイキイキしてる」
ニヤッとしながら揶揄うように言われた。
うーん、そうなのかなぁー。腕を組んで悩みながら、現状を説明。
「あいつが作る飯が旨くて、外で食う気にならないんだよなぁ。それに、俺が遅くなるとあいつ寝ないで待ってたりするから。あと、ずっと1人だったから、誰かと一緒っていうのが楽しいのかも」
なんか呆れたようなため息と一緒に「胃袋掴まれてるんかよっ。それになんかそれ聞いてると新婚みたいだぞ?」と。
「えっ?」ポンッと音がありそうな勢いで赤い顔になってしまった。酒のせいと誤魔化せないかな。
気づかれていないようで、同僚は笑いながら「付き合っちゃえば?今、お前、付き合ってる人いないんだろう?俺、同性愛者に偏見ないし」と言われたけど、でも、
「俺、異性愛者だし、それに俺、イケメン苦手なんだよなぁ。無理だよ。」沈んだ声で返事を返したから、同僚は
「異性愛者というのは、今は置いといて。お前、イケメンと過去に何かあったのか?」
「う…、いや…」と歯切れ悪く返事を返したら、
「ほらっ、酒の席だし、俺も何も聞かなかったことにするから、言っちゃえよ。それでも言いたくないなら、無理には聞かないけど」
「うーん、あんまり思い出したくないことなだけで、たぶん周りからしたら、たいしたことないかもだけど、それでも聞く?」
「おう、それ聞いたからって、他の人に言ったりしないし、気にしないで言ってみ?」
「じゃあ、話すけど…」
学生の時に初めて付き合った彼女に、二股かけられてて、フラれたこと。そのフラれた原因が、俺と付き合ってからしばらくしたら、イケメンに告白されて付き合ってたこと、イケメンと付き合い始めたから俺と別れようとしていたらしいんだけど、そのイケメンが噂では他の子にも告白していて不安だったので、俺をキープしていたこと、彼女の妊娠が発覚してイケメンと結婚することにしたからと一方的に別れを告げられたことを説明した。
同僚が怒りながら
「ハァー?何?その屑2人。あり得ないだろ。」
「うん、俺もそう思う。そんなことが会ったから、イケメンが苦手なんだよね?ついでに、異性愛者だけど、女性も少し苦手になった」
「たまたまそのイケメンが屑なだけだったんだろう?落ち人は、そういうやつじゃないんだろう?」
「しばらく一緒に住んでるけど、いいやつだよ。それは、わかってる。でもさ、それで恋愛が怖くなっちゃって」ハハッと乾いた笑いになってしまった。
同僚もそれ以上は無理強いはできない…と思ったのだろう。きりの良いところで解散した。
とりあえずアレクにはメールで“これから、会社の人と飲んで帰るので、遅くなる〝と。アレクから“了解。飲み過ぎに気を付けて‘’と。
会社にも落ち人を拾ったことが一部には伝わっており、俺の仕事をたまに代わってくれるこの同僚もその一部に含まれている。
大衆酒場で、2人でビールを飲んで会社の愚痴やらこぼしながら、ほろ酔いになったところで、
「お前、落ち人拾ったんだよな?どうなん?」
「んっ?どうなん?って、何が?」キョトンとしてしまった。
「いや、興味はあったんだけれど、最近、お前、飲みに誘っても断るじゃん。全体の飲みだと流石に聞いちゃまずい話題かなと思って。折角、お前と2人で飲んでるんだから、どんな人なのか気になったからさー」
うわー、気を使われてたんだなぁ。申し訳ないことしちゃった。でも、めっちゃいい笑顔でぐいぐい来るなぁ。すっごい気になってたんだろうなぁ。
「うーん、まずめっちゃイケメン(笑) 元の世界では、騎士だったらしくて、身長高くて、体格もよいかなぁー。性格もいいやつだし。」
「うわー、そんなやついるの?なんか欠点とかありそうだけど、ないの?」
うーん、うーん、過去の出来事を頭の中で遡ってみたけれど、
「これといったところが浮かばない」
「えー、ほんとに??…まじか、すげぇな。」
そりゃ驚愕するよなぁー。あれだけスペック高いと嫉妬すら浮かばないし。
「落ち人、男なんだろ?噂で聞いたけど、一緒に生活してるって聞いたけど」
とくに隠すことでもないので、頷いた。
「じゃあさ、それだけスペック高いなら、すぐにその人にいい人できるんじゃないか?お前の話聞いてると生活に問題なさそうだし、お前の家から出て、一人で暮らしても問題なさそうじゃん。いい人ができたら、いつまでもお前と一緒に暮らしてるのはまずいんじゃないか?まぁ、お前にもいい人が出来る可能性が、多分…、うーん、もしくは…、あるかもしれないし」
「俺に対する評価おかしくねぇ?多分じゃなくて、あるって言えよ」
内心の暗い気持ちを押し隠して、明るく見えるようにわざと拗ねたように言ってみた。同僚もほろ酔いだからだろう、特に俺の態度に気づくことなく、
「俺って正直者だから、嘘つけないんだ」
と笑いながら酒を飲んでいた。ふと同僚は俺の顔を見て、
「お前、落ち人拾ってから変わったよな?」
えっ?とビックリした顔をすれば、
「いやさ、前までは、結構、飲み歩いてたじゃん。落ち人拾ってから真っ直ぐ帰るようになったし、いやさ、最初のうちは生活の面倒見るために早く帰るのはわかるけど、今はさ、特に困ることないんだろ?それに、たぶん早く帰るために、仕事頑張ってるだろ?前までは、普通に終電近くとかザラだったし、あと、なんかイキイキしてる」
ニヤッとしながら揶揄うように言われた。
うーん、そうなのかなぁー。腕を組んで悩みながら、現状を説明。
「あいつが作る飯が旨くて、外で食う気にならないんだよなぁ。それに、俺が遅くなるとあいつ寝ないで待ってたりするから。あと、ずっと1人だったから、誰かと一緒っていうのが楽しいのかも」
なんか呆れたようなため息と一緒に「胃袋掴まれてるんかよっ。それになんかそれ聞いてると新婚みたいだぞ?」と。
「えっ?」ポンッと音がありそうな勢いで赤い顔になってしまった。酒のせいと誤魔化せないかな。
気づかれていないようで、同僚は笑いながら「付き合っちゃえば?今、お前、付き合ってる人いないんだろう?俺、同性愛者に偏見ないし」と言われたけど、でも、
「俺、異性愛者だし、それに俺、イケメン苦手なんだよなぁ。無理だよ。」沈んだ声で返事を返したから、同僚は
「異性愛者というのは、今は置いといて。お前、イケメンと過去に何かあったのか?」
「う…、いや…」と歯切れ悪く返事を返したら、
「ほらっ、酒の席だし、俺も何も聞かなかったことにするから、言っちゃえよ。それでも言いたくないなら、無理には聞かないけど」
「うーん、あんまり思い出したくないことなだけで、たぶん周りからしたら、たいしたことないかもだけど、それでも聞く?」
「おう、それ聞いたからって、他の人に言ったりしないし、気にしないで言ってみ?」
「じゃあ、話すけど…」
学生の時に初めて付き合った彼女に、二股かけられてて、フラれたこと。そのフラれた原因が、俺と付き合ってからしばらくしたら、イケメンに告白されて付き合ってたこと、イケメンと付き合い始めたから俺と別れようとしていたらしいんだけど、そのイケメンが噂では他の子にも告白していて不安だったので、俺をキープしていたこと、彼女の妊娠が発覚してイケメンと結婚することにしたからと一方的に別れを告げられたことを説明した。
同僚が怒りながら
「ハァー?何?その屑2人。あり得ないだろ。」
「うん、俺もそう思う。そんなことが会ったから、イケメンが苦手なんだよね?ついでに、異性愛者だけど、女性も少し苦手になった」
「たまたまそのイケメンが屑なだけだったんだろう?落ち人は、そういうやつじゃないんだろう?」
「しばらく一緒に住んでるけど、いいやつだよ。それは、わかってる。でもさ、それで恋愛が怖くなっちゃって」ハハッと乾いた笑いになってしまった。
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