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ライラの他に手を上げる者は誰も居なかった。
全員を見渡したミハエルは、
「居ないようだな。ではこのまま合宿を続けることにする」
シレッとそう言い放った。
「ちょっとぉ! 無視ですかぁ! 無視なんですかぁ! それとも殿下の目には私が映ってないとでも!?」
「なんだライラ嬢? そんなに腹が減ったのか? 今忙しいんだ。悪いがもう少し辛抱してくれ」
「いやいや、そんな人を勝手に腹ペコキャラあるいは大食いキャラみたいなキャラ付けしないで下さいよね!」
「違うのか?」
「当ったり前でしょうがぁ! いや、そういうことではなくて!」
「トイレを我慢してるのか? だったら『ちょっとお花を摘みに...』ってそっと抜け出せばいいんだぞ? わざわざそんな手を上げて『先生、おしっこ!』って授業中に騒ぐ小学生みたいな真似しなくても」
「恥ずかしくてその一言が言えなくて、結局お漏らししちゃった作者の黒歴史を抉るようなこと言わないであげて!」
「そうだったのか?」
「しばらくアダ名が『アメフラシ』だった作者は、今だったら不登校になるレベルにまで落ち込んだんだから!」
「アメフラシちゃん♪」
「だからもう止めて! 作者のライフは既に0よ! って、そうじゃなくてぇ!」
「だからなんなんだよ?」
ミハエルはわざとらしく手を広げ首を傾げて見せた。
「さては聞く気ありませんね...」
ライフはミハエルをジッと睨み付けた。
「プッハァ! アッハハハ! も、もうダメ~! 我慢出来ない~! 二人とも最高~!」
そんなまるで掛け合い漫才みたいな二人の様子を見ていたソニアは、おかしくて堪らないといった感じで吹き出し、二人に向けてサムズアップして称えた。
途端に恥ずかしくなったライラは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
ちなみに他の面々は取り残されたかのように、二人のやり取りをポカンと眺めているしかなかった。
「あ~ 笑った笑った! ところで殿下、次のお茶会は私にやらせて貰えませんか?」
一頻り笑った後、徐にソニアがそう切り出した。
「そりゃ構わんが...みんはなどうだ? 立て続けに起こった惨劇のせいでトラウマになってしまった者も居ると思う。まぁもっとも、二回目はお芝居だった訳で、そうなったのは我々の責任でもあるんだがな。ともあれ、参加したくないという者が過半数に達した場合、いっそのことお茶会をそのものを無くそうと思っているんだが。どうだろうか?」
「はい!」
今度もまたライラが勢い良く手を上げた。
「あ、あれぇ!? これなんてデジャヴ!?」
ライラが困惑した通り、他に手を上げる者は誰も居なかったのだった。
全員を見渡したミハエルは、
「居ないようだな。ではこのまま合宿を続けることにする」
シレッとそう言い放った。
「ちょっとぉ! 無視ですかぁ! 無視なんですかぁ! それとも殿下の目には私が映ってないとでも!?」
「なんだライラ嬢? そんなに腹が減ったのか? 今忙しいんだ。悪いがもう少し辛抱してくれ」
「いやいや、そんな人を勝手に腹ペコキャラあるいは大食いキャラみたいなキャラ付けしないで下さいよね!」
「違うのか?」
「当ったり前でしょうがぁ! いや、そういうことではなくて!」
「トイレを我慢してるのか? だったら『ちょっとお花を摘みに...』ってそっと抜け出せばいいんだぞ? わざわざそんな手を上げて『先生、おしっこ!』って授業中に騒ぐ小学生みたいな真似しなくても」
「恥ずかしくてその一言が言えなくて、結局お漏らししちゃった作者の黒歴史を抉るようなこと言わないであげて!」
「そうだったのか?」
「しばらくアダ名が『アメフラシ』だった作者は、今だったら不登校になるレベルにまで落ち込んだんだから!」
「アメフラシちゃん♪」
「だからもう止めて! 作者のライフは既に0よ! って、そうじゃなくてぇ!」
「だからなんなんだよ?」
ミハエルはわざとらしく手を広げ首を傾げて見せた。
「さては聞く気ありませんね...」
ライフはミハエルをジッと睨み付けた。
「プッハァ! アッハハハ! も、もうダメ~! 我慢出来ない~! 二人とも最高~!」
そんなまるで掛け合い漫才みたいな二人の様子を見ていたソニアは、おかしくて堪らないといった感じで吹き出し、二人に向けてサムズアップして称えた。
途端に恥ずかしくなったライラは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
ちなみに他の面々は取り残されたかのように、二人のやり取りをポカンと眺めているしかなかった。
「あ~ 笑った笑った! ところで殿下、次のお茶会は私にやらせて貰えませんか?」
一頻り笑った後、徐にソニアがそう切り出した。
「そりゃ構わんが...みんはなどうだ? 立て続けに起こった惨劇のせいでトラウマになってしまった者も居ると思う。まぁもっとも、二回目はお芝居だった訳で、そうなったのは我々の責任でもあるんだがな。ともあれ、参加したくないという者が過半数に達した場合、いっそのことお茶会をそのものを無くそうと思っているんだが。どうだろうか?」
「はい!」
今度もまたライラが勢い良く手を上げた。
「あ、あれぇ!? これなんてデジャヴ!?」
ライラが困惑した通り、他に手を上げる者は誰も居なかったのだった。
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