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第134話 ちみっことエルフの里 その1
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その日は休日だった。
冒険者活動はいったんお休みして、みんなそれぞれ思い思いに過ごすことになった。たまには羽を伸ばさないとね。
「ねぇ、マリー。散歩しに行かない?」
「散歩ですか、いいですね。天気も良いですし。お弁当作りますね。少々お待ち下さい」
「ありがとう~」
そう、もうすぐ12月になるとは思えないくらいポカポカして良い陽気なんだよ。絶好の「空の散歩」日和だよね!
「ミナお嬢様。簡単ですがサンドイッチを作りました。さぁ、参りましょう」
「ありがとう。あぁ、でもその格好だとちょっと寒いかも。もう少し厚着して?」
「寒い...ですか!?」
「うん、空に上がると寒いよ?」
「えっ...」
うんうん、マリーのそのビックリした顔が見たかったのよ♪
「あれ? 言ってなかったっけ? ナギに乗って空の散歩を楽しむんだよ? ね? ナギ?」
「キュイキュイ~♪」
「き、聞いてないですよ~!」
うん、言ってないからね♪
◇◇◇
「ほらほら、マリー! 見てご覧? 人がアリンコのようだよ~♪」
「み、見なくていいです...」
「ほらほら、こおんなに高いよ~♪ 見て見て~♪」
「わ、分かってますから...み、見たくないですから...」
ムフフ♪ 実はこの間偶然、マリーが高所恐怖症だって聞いちゃったんだよね~♪ だからいつもの鉄面皮が崩れる所を見れるかなぁって期待してたんだけど、期待以上だったね♪ ムフフ♪ 恐怖に震える美少女メイド~♪ いやぁ~♪ 眼福ですなぁ~♪
「キュイキュイ~!」
「ん? どうした? ナギ?」
「み、ミナお嬢様!? な、ナギの体が小さくなっていませんか!?」
「え、えぇ~!? う、ウソでしょう!? な、ナギ!? い、一体なにがどうしたの!?」
「キュイキュイ~!」
ウソじゃなかった! 確かにナギの体が小さくなってる! 高度も下がって来ている! ナギにもなにが起こっているのか分からないみたいだ! このままだと墜落する!?
「マリー! 私から離れないで! ナギ! 少しでも長く飛んで!」
「はいっ!」「キュイ!」
アタシはマリーの体を抱き締めてバリヤを展開する! 小さくなりつつあるナギもバリヤの中に入れる! 下を見ると深い森が広がっている! ナギに任せて適当に飛んで貰ったから、どこに居るのかも分からない!
「マリー! しっかり! 絶対助けるから!」
「み、ミナお嬢様~!」
アタシのちょっとした悪戯でマリーを危険な目に合わせてしまったんだ! アタシの命に懸けてもマリーを救ってみせる!
森が近付いて来た! もうナギの体は、アタシ達二人を乗せるだけで精一杯の大きさにまで小さくなってしまった! アタシはマリーとナギを力一杯抱き締める!
「マリー! ナギ!」
目の前に迫って来る木々の光景を最後に、アタシは意識を失った。
冒険者活動はいったんお休みして、みんなそれぞれ思い思いに過ごすことになった。たまには羽を伸ばさないとね。
「ねぇ、マリー。散歩しに行かない?」
「散歩ですか、いいですね。天気も良いですし。お弁当作りますね。少々お待ち下さい」
「ありがとう~」
そう、もうすぐ12月になるとは思えないくらいポカポカして良い陽気なんだよ。絶好の「空の散歩」日和だよね!
「ミナお嬢様。簡単ですがサンドイッチを作りました。さぁ、参りましょう」
「ありがとう。あぁ、でもその格好だとちょっと寒いかも。もう少し厚着して?」
「寒い...ですか!?」
「うん、空に上がると寒いよ?」
「えっ...」
うんうん、マリーのそのビックリした顔が見たかったのよ♪
「あれ? 言ってなかったっけ? ナギに乗って空の散歩を楽しむんだよ? ね? ナギ?」
「キュイキュイ~♪」
「き、聞いてないですよ~!」
うん、言ってないからね♪
◇◇◇
「ほらほら、マリー! 見てご覧? 人がアリンコのようだよ~♪」
「み、見なくていいです...」
「ほらほら、こおんなに高いよ~♪ 見て見て~♪」
「わ、分かってますから...み、見たくないですから...」
ムフフ♪ 実はこの間偶然、マリーが高所恐怖症だって聞いちゃったんだよね~♪ だからいつもの鉄面皮が崩れる所を見れるかなぁって期待してたんだけど、期待以上だったね♪ ムフフ♪ 恐怖に震える美少女メイド~♪ いやぁ~♪ 眼福ですなぁ~♪
「キュイキュイ~!」
「ん? どうした? ナギ?」
「み、ミナお嬢様!? な、ナギの体が小さくなっていませんか!?」
「え、えぇ~!? う、ウソでしょう!? な、ナギ!? い、一体なにがどうしたの!?」
「キュイキュイ~!」
ウソじゃなかった! 確かにナギの体が小さくなってる! 高度も下がって来ている! ナギにもなにが起こっているのか分からないみたいだ! このままだと墜落する!?
「マリー! 私から離れないで! ナギ! 少しでも長く飛んで!」
「はいっ!」「キュイ!」
アタシはマリーの体を抱き締めてバリヤを展開する! 小さくなりつつあるナギもバリヤの中に入れる! 下を見ると深い森が広がっている! ナギに任せて適当に飛んで貰ったから、どこに居るのかも分からない!
「マリー! しっかり! 絶対助けるから!」
「み、ミナお嬢様~!」
アタシのちょっとした悪戯でマリーを危険な目に合わせてしまったんだ! アタシの命に懸けてもマリーを救ってみせる!
森が近付いて来た! もうナギの体は、アタシ達二人を乗せるだけで精一杯の大きさにまで小さくなってしまった! アタシはマリーとナギを力一杯抱き締める!
「マリー! ナギ!」
目の前に迫って来る木々の光景を最後に、アタシは意識を失った。
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