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第164話 ちみっこと新しい生活 その1
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野郎どもがやっと起き上がった後、事の次第を説明し今後のことを話し合った。
「まさか風竜が仲間になるなんてな...」
殿下が感慨深そうにそう言った。
「風竜対策の空中戦修行は意味なかったですね...」
「エリオット、それは違うよ。ちゃんと意味はあったよ。私達が修行したからこそ風竜が...ウインディが仲間になってくれたんだから。それにさ、空中戦に慣れておくことは、これから先の戦いを見据えた時、決して無駄にはならないと思うよ?」
そう、これはアタシだけがそんな風に思ってるだけじゃなく、試練を突破したアリシア含めみんなが感じていることなんじゃないかな。
「うん、そうだね...ミナの言う通りだ」
「ところでこれからどうするの? 風竜改めウインディだっけ? さすがに学園に入学させる訳にもいかないでしょ?」
シルベスターが現実的な話をし出した。確かにそこまでは考えてなかったな。
「学園とはなんだ!?」
ウインディが聞いて来た。
「人間の子供が学問を習う教育機関のことです」
「なるほど...」
「あの、もしかして興味あったりします?」
「ウム、我はこれまで誰かに教えを乞うようなことは経験して来なかったからな。人間の学問とやらにも興味がある」
「と仰ってますが殿下?」
「待て待て! さすがに俺でも即決できんよ! 少し時間をくれ!」
まぁそりゃそうだわな。前代未聞だろうしね。
「じゃあ決まるまではアリシアの部屋で同居ってことでいい? 人間界のことを色々と教えてあげてね?」
「ちゃんと待って! 私の部屋は庶民サイズだから狭いんだけど!」
「あ、そっか。殿下、アリシアを貴族部屋に移すことならすぐ出来ますよね?」
貴族部屋ならアタシの部屋と同じで、侍女を付けられるから侍女部屋もあるしね。ウチのマリーはその部屋で暮らしてるし。
「あぁ、それくらいなら俺の権限で可能だ。シャロン、空いてる部屋にアリシアを案内してくれ」
「分かりましたわ」
「良かった。アリシアは寮に着いたらすぐ引っ越しだね。みんな、手伝ってね?」
「「「「 応! 」」」」
こうして当面の方針が決まった。
「それじゃあ帰りましょうか。ウインディ、どっちに乗ります?」
「どっちとは?」
「ナギに乗るかメルに乗るか。アリシア、メルにもう一人くらいなら乗れるよね?」
「うん、イケると思う」
「クルルッ!」
メルも頷いているから大丈夫そうだね。
「フム、我が元の姿に戻って飛んで行ってはイカンのか?」
「それはさすがに...王都がパニックになっちゃいますんで勘弁して下さい...」
「分かった。ではアリシアと一緒に」
「まさか風竜が仲間になるなんてな...」
殿下が感慨深そうにそう言った。
「風竜対策の空中戦修行は意味なかったですね...」
「エリオット、それは違うよ。ちゃんと意味はあったよ。私達が修行したからこそ風竜が...ウインディが仲間になってくれたんだから。それにさ、空中戦に慣れておくことは、これから先の戦いを見据えた時、決して無駄にはならないと思うよ?」
そう、これはアタシだけがそんな風に思ってるだけじゃなく、試練を突破したアリシア含めみんなが感じていることなんじゃないかな。
「うん、そうだね...ミナの言う通りだ」
「ところでこれからどうするの? 風竜改めウインディだっけ? さすがに学園に入学させる訳にもいかないでしょ?」
シルベスターが現実的な話をし出した。確かにそこまでは考えてなかったな。
「学園とはなんだ!?」
ウインディが聞いて来た。
「人間の子供が学問を習う教育機関のことです」
「なるほど...」
「あの、もしかして興味あったりします?」
「ウム、我はこれまで誰かに教えを乞うようなことは経験して来なかったからな。人間の学問とやらにも興味がある」
「と仰ってますが殿下?」
「待て待て! さすがに俺でも即決できんよ! 少し時間をくれ!」
まぁそりゃそうだわな。前代未聞だろうしね。
「じゃあ決まるまではアリシアの部屋で同居ってことでいい? 人間界のことを色々と教えてあげてね?」
「ちゃんと待って! 私の部屋は庶民サイズだから狭いんだけど!」
「あ、そっか。殿下、アリシアを貴族部屋に移すことならすぐ出来ますよね?」
貴族部屋ならアタシの部屋と同じで、侍女を付けられるから侍女部屋もあるしね。ウチのマリーはその部屋で暮らしてるし。
「あぁ、それくらいなら俺の権限で可能だ。シャロン、空いてる部屋にアリシアを案内してくれ」
「分かりましたわ」
「良かった。アリシアは寮に着いたらすぐ引っ越しだね。みんな、手伝ってね?」
「「「「 応! 」」」」
こうして当面の方針が決まった。
「それじゃあ帰りましょうか。ウインディ、どっちに乗ります?」
「どっちとは?」
「ナギに乗るかメルに乗るか。アリシア、メルにもう一人くらいなら乗れるよね?」
「うん、イケると思う」
「クルルッ!」
メルも頷いているから大丈夫そうだね。
「フム、我が元の姿に戻って飛んで行ってはイカンのか?」
「それはさすがに...王都がパニックになっちゃいますんで勘弁して下さい...」
「分かった。ではアリシアと一緒に」
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