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Ⅴ章
47話 最終戦:アルデバランvsソミン
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グレナディーヌの管理者、アルデバラン・シリウス・カーネリア。ザジャの管理者、ツェイ・ソミン。
全身を黒に包んだ青年と煌びやかな装束を纏った少女が向かい合って立つ様は、先程までの四戦とは随分異なって見えた。
水を打ったように静かな闘技場。しかしその奥には期待と高揚感が孕まれている。皆が皆、好奇の目で闘技場に立つ二人を見下ろしていた。
(アルデバラン、大丈夫かな……)
唯一、ロゼアリアだけか不安の眼差しで彼を見つめる。魔法使いを大事に思う彼が、本当に魔法使いと戦えるのだろうか。傷つけてしまうことを躊躇わずに入れるだろうか。その疑問はとうとう拭うことができなかった。
観客の視線を一身に浴びながらも、そちらには目もくれないアルデバラン。彼の視線の先には憎々しげにこちらに顔を向ける盲目の少女がいた。閉じたその目から感じるのは視線だ。
「うーん……お前はおそらくどんな状況になっても降参はしないだろうな」
顎に手を当ててアルデバランが言う。
「当たり前でしょう。カーネリアに屈するなんて有り得ないわ」
「そう言うと思った。だからそうだな。完膚なきまでに叩きのめすとしよう」
ソミンが眉間に刻んだ皺を深くする。彼女の神経を逆撫でているのが分かっているのかいないのか、アルデバランはパチンと指を鳴らし。どこからともなく現れた一人掛け用のソファにゆったりと腰を下ろした。
しまいには足まで組んでくつろいでいる。
「だが一方的に決着をつけるのも理不尽だろ? この十分、俺はお前に一切手出しをしない。その間にお前が俺を倒したら、そのまま負けを認めてやる」
それは、ソミンの怒りを爆発させるには十分な申し出だった。
「馬鹿にしないで。その発言、後悔しても知らないわ」
ソミンが手にしていた杖でとん、と地面を突いた。金色の魔法陣がぶわりと広がり、彼女の身体も金の光に包まれる。
頬杖をついたアルデバランが感心するように片眉を上げた。
「破滅を招く再生よ。再生の為の破滅よ。太陽と月は永遠に廻り、我が血は偉大なる二柱の理に還らん──破滅の太陽」
それは全てを焼き尽くす炎だった。灼熱と神々しい光が闘技場を炙り、照らし、アルデバランへ迫る。
「ほう。まだその座について間もないだろうに、もう神焉魔法を扱うとは大したもんだ。が──」
アルデバランが手で払う素振りを見せると、金色の炎は解けるように消えていく。
「管理者なら知ってて当然の魔法式だ。権限を奪い取れば解除は容易い」
「くっ……」
悔しそうにソミンが唇を噛み締める。最大火力をこうも簡単に防がれるとは思わなかった。
「いいのか? 十分はそう長くないぞ?」
余裕綽々に煽るアルデバランが憎たらしい。元々手加減をするつもりなどなかった。そのふざけた発言を必ず後悔させてやる、と杖を握る手に力が入る。
依然、金の光を纏ったままのソミンの身体。母なる石の加護があれば、魔力切れを起こすことなく魔法を使える。
「“降り注ぐ流星”」
闘技場に落ちる幾つもの黒い影。質量を持った岩の群れが、一直線にこちらへと降ってきた。
「“華炎の衣”!」
続け様にソミンが詠唱、隕石が炎の衣を纏う。武人達の戦いとは全く異なる、規格外の景色が目の前いっぱいに広がる。この世の終わりを告げるような絶景は背筋を震わせるほど美しく、客席の誰もがただ息を飲んで見つめていた。
「悪くない」
アルデバランただ一人が動じていなかった。彼の頭上に降り注いだ隕石は、途中で何かにぶつかったように砂塵へと姿を変え、細かな粒子となって闘技場に舞う。
ソミンが苛立たしげに舌を打ち、さらに魔法を繰り出す。
「“性質転換”、“深炎の龍”」
炎の龍が咆哮をあげた途端、舞った粉塵が赤く牙を剥き、肌を焼くような熱風が衝撃となって闘技場を飲み込んだ。直後に轟音に襲われ、観客席のあちこちから悲鳴が上がる。ロゼアリアが目を閉じる前に見たのは凄まじい勢いで真上に噴き上がる巨大な火柱。
揺れが収まり、恐る恐る目を開けると金色の壁が辺りを覆っていた。渦を巻いた炎が高天に消え、闘技場を見下ろせば先ほどと変わらずのんびり座っているアルデバラン。
「おいおい、容赦が無いな。自国の民まで巻き込むつもりか?」
アルデバランが指を鳴らすと観客席を覆っていた金色の壁が消える。
「──闘技場には元々結界が張ってある。貴方の助けなんかいらないわ」
「そいつは失礼。耐えきれずに割れても面倒だと思ってな」
どこまでも神経を逆撫でる男だ。焦る表情一つ見せないアルデバランに、ソミンの苛立ちは募る一方だった。
「さて……五分を過ぎたか? 未だに俺に傷一つつけられていないようだが」
「魔法は使わないんじゃなかったかしら? さっきから防御だけはきちんとしてるみたいだけれど」
「手を出さないとは言ったが、魔法を使わないとは言ってない。そもそも魔法を使わないなら、最終戦の意味が無いだろ」
くすり、とアルデバランが小さく笑う。
「まあ、簡単な魔法式で組んだ俺の防御魔法一つ破れない時点で勝負は明白だがな」
不機嫌を隠すことなくソミンが舌を打った。
「せいぜい言っていればいいわ。今に後悔させてあげる」
再び地面に金の魔法陣。しかし一度目の倍はあるんじゃなかろうか。
「破滅を招く再生よ。再生の為の破滅よ。太陽と月は永遠に廻り、我が血は偉大なる二柱の理に還らん──終焉の福音──」
「学習しない娘だな」
「っ!?」
魔法陣がしゅわしゅわと解けていく。焦るソミンを見るアルデバランの目つきは険しさを孕んでいた。
「言っただろ。権限を奪えば解除は容易い。そして、その神焉魔法はそう簡単に使って良いものじゃない。先代から聞かなかったのか?」
盲目の少女の顔に滲むのは、怒りと悔しさ。そして。
「……先代が教えてくれるはずないでしょう。死に顔だって見なかったんだから……」
呟いたその声は、ソミン一人の耳にしか届かない。
先代の管理者の顔など知らない。彼女が死んで初めて、ツェイ家の人間として認識されたのだから。
全てを理解する前に血の盃を飲まされて。視力と引き換えに生き残ってやっと、自分は選ばれたのだと悟った。
直系でないソミンの魔力はそう多くない。強力な魔法だって扱えなかった。魔法式の効率化を学べるほど環境には恵まれず、母なる石の加護を借りてこの二ヶ月必死で実戦形式の魔法を覚えた。
全てはリエンが皇帝になった時のために。後ろ盾を持たぬ彼を、自分こそが支えなくてはいけないから。
「貴方こそ……貴方こそ、どうしてそんな偉そうに言えるのよ。カーネリアの血筋のくせに、祖を殺した魔法使いの末裔のくせに、どうして平然と生きていられるの? 私がカーネリアに産まれたなら、その命をもってでも償うわ」
三百年前の戦争については、皇帝と大神官のみが閲覧を許される文献で知った。その矢先に現れたのがカーネリアの血を継ぐこの男だ。
「命をもって償う……それならとっくの昔に試したがな」
今度はアルデバランが独りで呟く。自身の秘密について知るのはロゼアリアだけだ。他の誰にも、この秘密を明かすつもりはない。
だからソミンには恍けることにした。
「死んで償いになるなら、神に背いた魔法使いはもう死んでるだろ。カーネリアが死に続けろっていうなら、管理者が一人欠けたままになるわけだが」
即ち、母なる石を一つ失うことと同義だ。それは均衡が崩れることを意味し、世界に混沌をもたらすことをも意味していた。
「十分経ったぞ。傍観するのはここまでだ」
わざとらしく懐中時計で時間を確認するアルデバラン。立ち上がるとソファは雲のように消えてしまった。
全身を黒に包んだ青年と煌びやかな装束を纏った少女が向かい合って立つ様は、先程までの四戦とは随分異なって見えた。
水を打ったように静かな闘技場。しかしその奥には期待と高揚感が孕まれている。皆が皆、好奇の目で闘技場に立つ二人を見下ろしていた。
(アルデバラン、大丈夫かな……)
唯一、ロゼアリアだけか不安の眼差しで彼を見つめる。魔法使いを大事に思う彼が、本当に魔法使いと戦えるのだろうか。傷つけてしまうことを躊躇わずに入れるだろうか。その疑問はとうとう拭うことができなかった。
観客の視線を一身に浴びながらも、そちらには目もくれないアルデバラン。彼の視線の先には憎々しげにこちらに顔を向ける盲目の少女がいた。閉じたその目から感じるのは視線だ。
「うーん……お前はおそらくどんな状況になっても降参はしないだろうな」
顎に手を当ててアルデバランが言う。
「当たり前でしょう。カーネリアに屈するなんて有り得ないわ」
「そう言うと思った。だからそうだな。完膚なきまでに叩きのめすとしよう」
ソミンが眉間に刻んだ皺を深くする。彼女の神経を逆撫でているのが分かっているのかいないのか、アルデバランはパチンと指を鳴らし。どこからともなく現れた一人掛け用のソファにゆったりと腰を下ろした。
しまいには足まで組んでくつろいでいる。
「だが一方的に決着をつけるのも理不尽だろ? この十分、俺はお前に一切手出しをしない。その間にお前が俺を倒したら、そのまま負けを認めてやる」
それは、ソミンの怒りを爆発させるには十分な申し出だった。
「馬鹿にしないで。その発言、後悔しても知らないわ」
ソミンが手にしていた杖でとん、と地面を突いた。金色の魔法陣がぶわりと広がり、彼女の身体も金の光に包まれる。
頬杖をついたアルデバランが感心するように片眉を上げた。
「破滅を招く再生よ。再生の為の破滅よ。太陽と月は永遠に廻り、我が血は偉大なる二柱の理に還らん──破滅の太陽」
それは全てを焼き尽くす炎だった。灼熱と神々しい光が闘技場を炙り、照らし、アルデバランへ迫る。
「ほう。まだその座について間もないだろうに、もう神焉魔法を扱うとは大したもんだ。が──」
アルデバランが手で払う素振りを見せると、金色の炎は解けるように消えていく。
「管理者なら知ってて当然の魔法式だ。権限を奪い取れば解除は容易い」
「くっ……」
悔しそうにソミンが唇を噛み締める。最大火力をこうも簡単に防がれるとは思わなかった。
「いいのか? 十分はそう長くないぞ?」
余裕綽々に煽るアルデバランが憎たらしい。元々手加減をするつもりなどなかった。そのふざけた発言を必ず後悔させてやる、と杖を握る手に力が入る。
依然、金の光を纏ったままのソミンの身体。母なる石の加護があれば、魔力切れを起こすことなく魔法を使える。
「“降り注ぐ流星”」
闘技場に落ちる幾つもの黒い影。質量を持った岩の群れが、一直線にこちらへと降ってきた。
「“華炎の衣”!」
続け様にソミンが詠唱、隕石が炎の衣を纏う。武人達の戦いとは全く異なる、規格外の景色が目の前いっぱいに広がる。この世の終わりを告げるような絶景は背筋を震わせるほど美しく、客席の誰もがただ息を飲んで見つめていた。
「悪くない」
アルデバランただ一人が動じていなかった。彼の頭上に降り注いだ隕石は、途中で何かにぶつかったように砂塵へと姿を変え、細かな粒子となって闘技場に舞う。
ソミンが苛立たしげに舌を打ち、さらに魔法を繰り出す。
「“性質転換”、“深炎の龍”」
炎の龍が咆哮をあげた途端、舞った粉塵が赤く牙を剥き、肌を焼くような熱風が衝撃となって闘技場を飲み込んだ。直後に轟音に襲われ、観客席のあちこちから悲鳴が上がる。ロゼアリアが目を閉じる前に見たのは凄まじい勢いで真上に噴き上がる巨大な火柱。
揺れが収まり、恐る恐る目を開けると金色の壁が辺りを覆っていた。渦を巻いた炎が高天に消え、闘技場を見下ろせば先ほどと変わらずのんびり座っているアルデバラン。
「おいおい、容赦が無いな。自国の民まで巻き込むつもりか?」
アルデバランが指を鳴らすと観客席を覆っていた金色の壁が消える。
「──闘技場には元々結界が張ってある。貴方の助けなんかいらないわ」
「そいつは失礼。耐えきれずに割れても面倒だと思ってな」
どこまでも神経を逆撫でる男だ。焦る表情一つ見せないアルデバランに、ソミンの苛立ちは募る一方だった。
「さて……五分を過ぎたか? 未だに俺に傷一つつけられていないようだが」
「魔法は使わないんじゃなかったかしら? さっきから防御だけはきちんとしてるみたいだけれど」
「手を出さないとは言ったが、魔法を使わないとは言ってない。そもそも魔法を使わないなら、最終戦の意味が無いだろ」
くすり、とアルデバランが小さく笑う。
「まあ、簡単な魔法式で組んだ俺の防御魔法一つ破れない時点で勝負は明白だがな」
不機嫌を隠すことなくソミンが舌を打った。
「せいぜい言っていればいいわ。今に後悔させてあげる」
再び地面に金の魔法陣。しかし一度目の倍はあるんじゃなかろうか。
「破滅を招く再生よ。再生の為の破滅よ。太陽と月は永遠に廻り、我が血は偉大なる二柱の理に還らん──終焉の福音──」
「学習しない娘だな」
「っ!?」
魔法陣がしゅわしゅわと解けていく。焦るソミンを見るアルデバランの目つきは険しさを孕んでいた。
「言っただろ。権限を奪えば解除は容易い。そして、その神焉魔法はそう簡単に使って良いものじゃない。先代から聞かなかったのか?」
盲目の少女の顔に滲むのは、怒りと悔しさ。そして。
「……先代が教えてくれるはずないでしょう。死に顔だって見なかったんだから……」
呟いたその声は、ソミン一人の耳にしか届かない。
先代の管理者の顔など知らない。彼女が死んで初めて、ツェイ家の人間として認識されたのだから。
全てを理解する前に血の盃を飲まされて。視力と引き換えに生き残ってやっと、自分は選ばれたのだと悟った。
直系でないソミンの魔力はそう多くない。強力な魔法だって扱えなかった。魔法式の効率化を学べるほど環境には恵まれず、母なる石の加護を借りてこの二ヶ月必死で実戦形式の魔法を覚えた。
全てはリエンが皇帝になった時のために。後ろ盾を持たぬ彼を、自分こそが支えなくてはいけないから。
「貴方こそ……貴方こそ、どうしてそんな偉そうに言えるのよ。カーネリアの血筋のくせに、祖を殺した魔法使いの末裔のくせに、どうして平然と生きていられるの? 私がカーネリアに産まれたなら、その命をもってでも償うわ」
三百年前の戦争については、皇帝と大神官のみが閲覧を許される文献で知った。その矢先に現れたのがカーネリアの血を継ぐこの男だ。
「命をもって償う……それならとっくの昔に試したがな」
今度はアルデバランが独りで呟く。自身の秘密について知るのはロゼアリアだけだ。他の誰にも、この秘密を明かすつもりはない。
だからソミンには恍けることにした。
「死んで償いになるなら、神に背いた魔法使いはもう死んでるだろ。カーネリアが死に続けろっていうなら、管理者が一人欠けたままになるわけだが」
即ち、母なる石を一つ失うことと同義だ。それは均衡が崩れることを意味し、世界に混沌をもたらすことをも意味していた。
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