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デビュタント
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計画はこうだ。
①妹のドレスに隠れて移動・馬車に乗ってお城へ。
②適当な空室に入ってご飯を食べる。
③満足したらすぐに帰る。
なんだか、誰得な計画だが、私にとっては妹を不埒な輩から守れるなら、お目付役でもいいかもと考えていた。
この時は、そう、呑気に構えていたのだが…。
…あれ、ここどこ?
私はすっかり迷子になっていた。
テーブルかけの下から、妹が踊っているのを見守り、フットマンに部屋に料理を運んでもらえるように頼み、部屋まで行ったのは良かった。
ところが、その部屋は窓もない部屋だったから、私は息抜きにふらっとバルコニーに行って、新鮮な空気を吸ったら部屋に帰るつもりだったのに…。
どの部屋も似たような作りになっているようで、どの部屋も一緒に見える。
前足でたしたしとドアを叩いてみるが、出てきたのはみんな妹ではなかった。
途方にくれた私は、すっかり参ってしまって、その場にへたり込んでしまった。
「うー、にゃん(うーん、困ったなぁ」」
あ、ちなみに、なぜか血縁者以外には、変化してる時に発した声は動物の鳴き声に聞こえるんだって。
これは妹が教えてくれたの。
まぁ、つまりですね、私が猫の姿で何か言っても、妹以外は私がにゃんにゃんって言ってるようにしか聞こえないというわけですよ。
だから、今困ってても、わからないわけで…。伝えようにも伝えられないわけで…。
うん。詰んだ…!
と、なんだか向こうからキラキラした若いイケメンがやって来るぞ。
よし、君、妹の婿候補に入れちゃおう。
お姉さんはもう何もできないと悟ったからもうヤケだ!(何が⁉︎)
煮るなり焼くなり好きにしろー!
にゃんにゃん言ってたからなのか、イケメンくんはこっちに来るとしゃがんでこちらを覗き込んできた。
「お城に猫っていたっけ?誰の猫だろう」
女子をそんなふうに見るなー!と猫パンチしようとしたら、上手に避けられた…。
こやつ、やりおるな。(ドヤ)
いや、待て待て、こやつ、もしや猫を飼っているのでは⁈
この猫慣れ具合、そうに違いない!
…とまあ、おふざけはこのくらいにして、人は来たけどしゃべって状況を伝えられないのならどうしようもない。
根気強く探すとするか…。
イケメン君を置いてその場を去ろうと後ろを振り返った瞬間、不意に後ろから身体を抱え上げられ、気づくとイケメン君に抱き抱えられていた。
「うみゃー!(何をする!)」
「警戒しないで、僕は悪い人じゃないから」
いや、自分を悪い人って言う人はいないのでは。
「とにかく、僕の部屋においで。今夜は冷える。このまま廊下にいたら風邪を引いてしまうよ」
親切心はありがたいんだけど、私の妹が待ってるのよ~!
ひぎゃ~という鳴き声が虚しく廊下に響いたのは言うまでもない。
①妹のドレスに隠れて移動・馬車に乗ってお城へ。
②適当な空室に入ってご飯を食べる。
③満足したらすぐに帰る。
なんだか、誰得な計画だが、私にとっては妹を不埒な輩から守れるなら、お目付役でもいいかもと考えていた。
この時は、そう、呑気に構えていたのだが…。
…あれ、ここどこ?
私はすっかり迷子になっていた。
テーブルかけの下から、妹が踊っているのを見守り、フットマンに部屋に料理を運んでもらえるように頼み、部屋まで行ったのは良かった。
ところが、その部屋は窓もない部屋だったから、私は息抜きにふらっとバルコニーに行って、新鮮な空気を吸ったら部屋に帰るつもりだったのに…。
どの部屋も似たような作りになっているようで、どの部屋も一緒に見える。
前足でたしたしとドアを叩いてみるが、出てきたのはみんな妹ではなかった。
途方にくれた私は、すっかり参ってしまって、その場にへたり込んでしまった。
「うー、にゃん(うーん、困ったなぁ」」
あ、ちなみに、なぜか血縁者以外には、変化してる時に発した声は動物の鳴き声に聞こえるんだって。
これは妹が教えてくれたの。
まぁ、つまりですね、私が猫の姿で何か言っても、妹以外は私がにゃんにゃんって言ってるようにしか聞こえないというわけですよ。
だから、今困ってても、わからないわけで…。伝えようにも伝えられないわけで…。
うん。詰んだ…!
と、なんだか向こうからキラキラした若いイケメンがやって来るぞ。
よし、君、妹の婿候補に入れちゃおう。
お姉さんはもう何もできないと悟ったからもうヤケだ!(何が⁉︎)
煮るなり焼くなり好きにしろー!
にゃんにゃん言ってたからなのか、イケメンくんはこっちに来るとしゃがんでこちらを覗き込んできた。
「お城に猫っていたっけ?誰の猫だろう」
女子をそんなふうに見るなー!と猫パンチしようとしたら、上手に避けられた…。
こやつ、やりおるな。(ドヤ)
いや、待て待て、こやつ、もしや猫を飼っているのでは⁈
この猫慣れ具合、そうに違いない!
…とまあ、おふざけはこのくらいにして、人は来たけどしゃべって状況を伝えられないのならどうしようもない。
根気強く探すとするか…。
イケメン君を置いてその場を去ろうと後ろを振り返った瞬間、不意に後ろから身体を抱え上げられ、気づくとイケメン君に抱き抱えられていた。
「うみゃー!(何をする!)」
「警戒しないで、僕は悪い人じゃないから」
いや、自分を悪い人って言う人はいないのでは。
「とにかく、僕の部屋においで。今夜は冷える。このまま廊下にいたら風邪を引いてしまうよ」
親切心はありがたいんだけど、私の妹が待ってるのよ~!
ひぎゃ~という鳴き声が虚しく廊下に響いたのは言うまでもない。
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