40 / 68
探し人《夢》【11】
しおりを挟む
アイシアナは婆様から渡された資料を読み込んでタイムリープの準備を始めた。
今回の調査は…。
「さ、レディ。こっち向いててね」
「はーい!」
自分の首にかけられた水晶の首飾りを、今度はレディにかけてやる。
レディも、もう2歳。自分の行きたいところに歩いて行ける。いろんなことに興味を持って知りたがる年。
だから、婆様の心配もわかる。
「これ、レディにあげる」
「なーに?ママ」
「お守りよ。婆様が私にくれたものなの。でも、私はもうこのお守りがなくても大丈夫だから、レディにあげるわ。今度は、そのお守りがレディを守るの」
「まもる?」
「そう。私がいない間、家のみんなや、このお守りがレディを守るの。だからね…」
行ってきます。レディ。
そうして、私は過去へ飛んだ。
2年前のソンニという村へ。
時空の中に入ると、未来へ流れていく記憶とは逆方向に向かっていく。
「いいかい、アイシアナ。わかっていると思うが確認しておくよ。一度過ぎ去った過去を変えてはいけない。もし変えてしまえば、矛盾が発生して現在存在しているものは、存在しないものとして、現在から消えることになる。そんなことが起これば、この世は混乱に巻き込まれるであろう。過去に干渉することなく、任務を終えてくるんだ。わかったね」
「はい」
過去を変えることも、干渉することもしてはいけない。
それは、一番初めに婆様から教えられたこと。
「気を付けていれば、きっと大丈夫…」
帰ってきたら、家族が消えていませんように。
アイシアナはただそれだけが心配だった。
時空から降りると、そこは森の中だった。
「?」
そこからしばらく歩いていくと、山小屋のような小さな建物を見つける。
ちょうど良いところに窓があったから、外から中を覗いてみる。
中には、黒ずくめの衣装を着た山賊(?)たち。
だが、どうやら調査には関係なさそうだ。
ここは、いったん引き上げよう。私は空気…。私は空気…。
ドサッ。
こ、今度は何?!
振り返ってみれば、さっきの山小屋でみた山賊たち(仮)と同じ服を着ている青年が倒れている。どうやら足を怪我しているようだ。
助けるべきか、助けざるべきか。
…でも、道に倒れている人を放っておくのは人としての良心が痛む。
…だからと言って、あんまり過去には干渉したくない。
でも、でも、でもーー。
っっ。もう、どうにでもなれ!!
「大丈夫ですか?!」
アイシアナは青年に手を差し伸べた。
今回の調査は…。
「さ、レディ。こっち向いててね」
「はーい!」
自分の首にかけられた水晶の首飾りを、今度はレディにかけてやる。
レディも、もう2歳。自分の行きたいところに歩いて行ける。いろんなことに興味を持って知りたがる年。
だから、婆様の心配もわかる。
「これ、レディにあげる」
「なーに?ママ」
「お守りよ。婆様が私にくれたものなの。でも、私はもうこのお守りがなくても大丈夫だから、レディにあげるわ。今度は、そのお守りがレディを守るの」
「まもる?」
「そう。私がいない間、家のみんなや、このお守りがレディを守るの。だからね…」
行ってきます。レディ。
そうして、私は過去へ飛んだ。
2年前のソンニという村へ。
時空の中に入ると、未来へ流れていく記憶とは逆方向に向かっていく。
「いいかい、アイシアナ。わかっていると思うが確認しておくよ。一度過ぎ去った過去を変えてはいけない。もし変えてしまえば、矛盾が発生して現在存在しているものは、存在しないものとして、現在から消えることになる。そんなことが起これば、この世は混乱に巻き込まれるであろう。過去に干渉することなく、任務を終えてくるんだ。わかったね」
「はい」
過去を変えることも、干渉することもしてはいけない。
それは、一番初めに婆様から教えられたこと。
「気を付けていれば、きっと大丈夫…」
帰ってきたら、家族が消えていませんように。
アイシアナはただそれだけが心配だった。
時空から降りると、そこは森の中だった。
「?」
そこからしばらく歩いていくと、山小屋のような小さな建物を見つける。
ちょうど良いところに窓があったから、外から中を覗いてみる。
中には、黒ずくめの衣装を着た山賊(?)たち。
だが、どうやら調査には関係なさそうだ。
ここは、いったん引き上げよう。私は空気…。私は空気…。
ドサッ。
こ、今度は何?!
振り返ってみれば、さっきの山小屋でみた山賊たち(仮)と同じ服を着ている青年が倒れている。どうやら足を怪我しているようだ。
助けるべきか、助けざるべきか。
…でも、道に倒れている人を放っておくのは人としての良心が痛む。
…だからと言って、あんまり過去には干渉したくない。
でも、でも、でもーー。
っっ。もう、どうにでもなれ!!
「大丈夫ですか?!」
アイシアナは青年に手を差し伸べた。
101
あなたにおすすめの小説
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
【完結】愛していないと王子が言った
miniko
恋愛
王子の婚約者であるリリアナは、大好きな彼が「リリアナの事など愛していない」と言っているのを、偶然立ち聞きしてしまう。
「こんな気持ちになるならば、恋など知りたくはなかったのに・・・」
ショックを受けたリリアナは、王子と距離を置こうとするのだが、なかなか上手くいかず・・・。
※合わない場合はそっ閉じお願いします。
※感想欄、ネタバレ有りの振り分けをしていないので、本編未読の方は自己責任で閲覧お願いします。
【完結】断罪された悪役令嬢は、全てを捨てる事にした
miniko
恋愛
悪役令嬢に生まれ変わったのだと気付いた時、私は既に王太子の婚約者になった後だった。
婚約回避は手遅れだったが、思いの外、彼と円満な関係を築く。
(ゲーム通りになるとは限らないのかも)
・・・とか思ってたら、学園入学後に状況は激変。
周囲に疎まれる様になり、まんまと卒業パーティーで断罪&婚約破棄のテンプレ展開。
馬鹿馬鹿しい。こんな国、こっちから捨ててやろう。
冤罪を晴らして、意気揚々と単身で出国しようとするのだが、ある人物に捕まって・・・。
強制力と言う名の運命に翻弄される私は、幸せになれるのか!?
※感想欄はネタバレあり/なし の振り分けをしていません。本編より先にお読みになる場合はご注意ください。
学生のうちは自由恋愛を楽しもうと彼は言った
mios
恋愛
学園を卒業したらすぐに、私は婚約者と結婚することになる。
学生の間にすることはたくさんありますのに、あろうことか、自由恋愛を楽しみたい?
良いですわ。学生のうち、と仰らなくても、今後ずっと自由にして下さって良いのですわよ。
9話で完結
ご安心を、2度とその手を求める事はありません
ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・
それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる