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元公爵令嬢とお義母様(2)
しおりを挟む「オラァ馬鹿息子ォ!出てきやがれエエエエエエエ!!」
大音量で怒声が響く。
続いてポチの威嚇の雄叫びがグギャーンとか響くが、ギャン!とか鳴いて静かになった。
一体なに!?
慌てて階下に降りると、血塗れで倒れ臥すポチと、抱き合って震えてる騎士3人組、あまり慌てていないメイドさんたちと……
身に合わぬ大剣を担いだストロベリーブロンドの少女が血に濡れて立っていた。
「ほっほっほ…良い機会です。治癒魔法を勉強しましょうぞマリ様」
ひょっこり顔を出した先生が悠長に笑っている。
「えっ?えっ!?ええええ!!??先生?!一体なにが…」
「なぁに、奥方様のご帰還ですじゃ」
え………
「ええええええええええええええ」
グレンを振り返ると、諦めたように頭を抱えている。あ、マジだこれ。
「え…あ、あ……そ、そうだ!ご挨拶!ごあいさ……」
「馬鹿息子ォォオオ!テメェあたしのダーリンぶっ殺したそうだなこの親不孝モンがアアアアアア!」
オwウw可愛らしい外見に似合わないドスの効いた声www
「殺してないし!アイツ俺に負けて引きこもってるだけだし!」
「なんてこと…!ダーリンは弱っちくて繊細なんだから負けてやれよ馬鹿ァ!」
「だが断るッ!」
お義母様とグレンの斬り合いが始まる。
わ……!こ、こわっ!太刀筋とか微妙に見えるけど怖っ!!
「マリ様こちらへ」
先生が手招きする。大人しく側に行くと、血塗れのポチを指し示して笑顔で言った。
「魔獣ならば失敗しても問題ありません。さあさあさあ、回復魔法の授業ですぞ!」
……先生、鬼ですかあんた。
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