【竜と乙女1】竜と乙女と水溜まり

とうや

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「これ以上お前たちのような汚物を体に付けているのは、とても不快なのです。正直、早く払ってしまいたい。けれどそれだけでは私の溜飲が下がらない。乙女の涙は乾かない。だから、私は考えたのです。理由を聞こう、と。さあ、ききましょう。私の乙女の納得のいく理由があれば」


私は笑う。

さあ、踊れ。踊れ、玩具たち。私の乙女あのこはきっとこの光景を見ている。ねえ、好きだろう?うん…と、何と言うのだったか。君が生まれ育った世界の、『ざまあ』とかいうものか?


。あの子のてのひらの上ならば、何の苦労も苦しみもなく天寿を全うできるだろう」


「わ…私は!!騙されたんだ!」


ほう?最初に吠えるは老狸か。

フェリーチェわたしを養女にしたが妻に丸投げした愚か者だったな。幼い姿をした私に随分と粘度の高い視線を送っていたが。そのせいで私は公爵夫人に大層虐め抜かれた。竜種でなければ死んでいるくらいに。


「私は知らなかった!お前が…い、が創世の竜であると知っていたらもっと大切にした!つ…妻が!貴女を蔑ろにしたのは妻のせいです!フェ…フェリーチェ!私は…わたしは、貴女の父親だ!そうでしょう!貴女の15年間の血肉は私の財力で作られたものです!フェリーチェ!私をお連れください!」

「王家からの支度金を着服したでしょう?」

「それは…!神殿に…!!」

「私の借り賃レンタルりょうを払ってあまりある金貨だったはず。ああ、私に誤魔化しはききませんよ?私の乙女めがみはすべてお見通しだ」

「妻が…!私ではありません!!妻の独断で!貴女を虐げたのも妻です!妻と、わ…私の子かもわからぬ娘が…!!」

「あ…あなた!!私に罪を被せるのですか!!わたくしだって…わたくしだって!フェリーチェ!お前が竜だと知っていればもっと…」

「『もっと』?もっと……なんです?大切にした?しないでしょう。だって貴女たちは私の乙女を信じていない。神などいないと。女神などいないと私に鞭打った。食事は3日に一度。地下室に閉じ込め、鬱屈した欲望の捌け口にし、必要な時だけ。ああ、なかなかに新鮮でしたよ。それを知っていたのが公爵、貴方だ。知っていて何もしないのは、直接手を下すのと同じ罪の重さだと思うのだが。ねえ、私の乙女?」


『ええ、そうね』


「「「「「「「「!?!?」」」」」」」」


頭の中で声が響く。ああ、やはり見ていたか。


『私の大切な大切な、美しい竜を傷付けた。だからお前たちは、公爵家の者たちはいらないわ。?』




「了解した、私の乙女」
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