【7人の魔王4】転生したら最弱の村人で、拉致監禁暴行のフルコンボからの略奪婚(物理)されました。

とうや

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遺品とプライドと使命感と達成感

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この櫛についた髪の毛はヨギばあちゃん。この小さな骨のかけらはグンタくん。この白い灰はマリねえちゃん…。

ひとりひとりの顔を思い出しながら遺品を手に取る。

小さな村だった。人口なんか50人いないくらいの。俺を監禁したクソ野郎の、前の王様の家来とか、王子様だったギータにいちゃんの騎士や侍女だった人たちでできた村。みんな俺のせいで死んだ。俺なんかさっさと差し出せば良かったんだ。抵抗なんかするから…。


「……ユキ…」


ぽつり、と地面に水が落ちる。…雨かな?ぎゅうぎゅうに千早が抱きしめてくる。


「お前が悪いんじゃない」


……うん。わかってる。多分、俺が悪いんじゃない。村のみんなが悪いんじゃない。あのクソ野郎が悪い。でも…でもね?考えるんだ。抵抗なんかしないで俺を差し出しちゃえば、未来が変わったんじゃないか……って。


「村人は……誰も逃げなかった。最後までお前と神官様を守って、逃すために戦った。誰一人、先王の騎士に恥じない働きだった」


ギータにいちゃんが言う。


「もう一度同じことがあっても、俺もみなもそうする」

「……うん…」


ギータにいちゃんも村のみんなもバカだ。俺は泣いた。それは俺のためっていうわけじゃない。前の王様の騎士だっていう自分たちのプライドと、最後に下された命令への使命感と、自分勝手な達成感。


「…ばか……」


小指の先くらいの、小さな小さな骨をぎゅうっと握りしめる。


お母さんが《魂喚たまよびの歌》を歌い始める。柔らかく澄んだ歌声は、輪廻の中に戻った魂魄も呼び戻す。








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