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一章
海ダンジョン10
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十六階層はほぼ海だった。
白いサラサラの砂浜の両側にエメラルドグリーンの海。リゾート地に来たぜって思ったら、空中に浮かんでいるいくつもの浮島から水が落ちてるファンタジーな空間だ。
うーむ。景色はめっちゃ良い。
砂地に隠れているヤドカリや小さいカラフルなカニが俺の足に噛みつこうとしてこなければ、ビーチパラソルとビーチチェア出してちょっと休んでいこうこなくらい好きな景色だ。
ちょっと進むと口にノコギリのようなギザギザがあるガー?アリゲーターガーの五メートルや十メートルのが飛んでくる。
ガーに寄せといて飛魚なのか?
景色はとっても綺麗なのに襲ってくるのは凶悪な一撃必殺系の魚類。
ヤガラみたいに長細い魚は口から水鉄砲打ってきた。
この階に他の冒険者はいないと確認したので、俺はギャング映画の悪役さながらの乱れ撃ちを試してみた。
ヒャッハーー!!!!
ズドドドドドド!!!!
冷静になるとドロップ品が全部海中に落ちてガッガリだったけど、ここまで溜めたストレスは少し解消した。
ギャングの三下だと最後死ぬから、ギャングごっこはもうやめよう。
死亡フラグキャラを選ぶなんてこりゃうっかりしてたでやんすよってなもんだ。
辛うじて浅瀬に落ちてたドロップ品は回収した。
ガーの肉って美味しいのか?
そこそこの小型ナイフと中級ポーションもねゲットした。
うーん。
他に人がいないなら浮島に行ってみるかな??MAP頼りに隠し部屋があるって島に狙いを定めて〈飛翔〉を使った。
ラ○ュタの島より遥かに小さな島だけど、なんか嬉しい。ファンタジーちっくだ。
兵隊はいないけど、サラマンダーがいたよ。
大きなトカゲのようなドラゴン。五メートルくらいなら小型かな。
いきなり火を放たれたので思わず天河を振ったら、天河がその火を吸収して火元にお返ししてくれた。
「ギャァアアアォオオオオー!!」
天河すごくない!?サラマンダーも普通なら自分の火じゃ火傷しないはずが、天河が吸収したせいかめっちゃ効いた。
そのまま天河にお任せで風魔法を使ってスッパーーーンと首を刎ねた。
うん。もうこの刀が本体かも知れない。俺が付属品。
あっさり倒せたのでホッとした。ドロップ品は真っ赤な鱗と熱傷専用のポーションだった。親切か。
ドラゴン肉も少し。これはちょっとテンション上がった。
ところでドラゴン肉って何類?爬虫類の枠なの?
アニメで見たようなステーキで食べれば良いのか。
いきなり襲われたので、その後もちょっと警戒しながら隠し部屋に進む。
岩陰から地下に入るタイプの洞窟だった。
ムカデやゴカイが出ませんように。
短銃片手に降りて行くと、中はひんやりの岩肌で、ヒカリゴケがほんのり光ってるので足元は何とか確認出来る。
万が一、黒いヤツや脚多めのヤツが密集してたら、発狂して島ごと爆散させるところだが、前情報ではそんなことは無いので、
行き止まりを確認しつつ、最後に宝箱を見つけた。
箱の中身は何だろな?
・・・赤珊瑚のピアス。気性が激しくなる。
ん?これ誰が着けたいってなるのか?
あとは赤い宝石各種だった。
赤いのは好きだけど、ピアスはいらんな。
石は錬金術用に取っておこうか。
この島は安全になったので少しだけタバコとビール休憩だ。
浮島から無限に広がる海と他の浮島を眺める。
そうそう、これよ。こう言う贅沢な時間が持ちたかったのよ。
「ふー」
ハワイアンなドリンクも合いそうだな。でも俺はオッさんなので地ビール上等だ。
途中で採れたマンゴーもどきでも食べるかと切り分けて一口。
うんめー。マンゴーって言うより、甘さ濃厚な桃だ。桃が主体で遠くの方にパイナップルがいる。
はぁー、桃(桃では無い)なんか何年振りに食べたかな。一人暮らしだとあえて買わないし、実家はスイカかリンゴや梨だった。
半分くらい食べたところで、何かが飛んできた。
ダンジョンで飛んでくるんだから魔物確定だけどさ。
果物狙いか俺狙いかどっちだろうねって思いつつ、天河さん出番ですよっと。
今度は鮮やかに水魔法で横に一閃。
刀を体の真ん中に受けたのにそのまま俺の後方に飛んで岩に激突して、ゴロンとドロップ品が落ちた。
斬られた衝撃を感じずご臨終だったのか?
結構大きな鳥だったけど、あっさり終わった。
落ちていたのは〈跳躍〉のアンクレット。良いものだ。
思いがけず、レアをゲットした。俺はいらないけど。
良い値段になりそうだよな。
バカンスを楽しむとまた何か飛んできそうなので、次の階に進むことにした。
〈飛翔〉してたら、遠目にマーマンを見つけたのでかなり急いで逃げたよ。
セーフゾーンで、コーラ飲んでタバコ一本の休憩を取ってから、エビとカニが出てくる十七階層の扉を開けた。
なるほど、磯だ。
めっちゃ磯くさいぞ。
白いサラサラの砂浜の両側にエメラルドグリーンの海。リゾート地に来たぜって思ったら、空中に浮かんでいるいくつもの浮島から水が落ちてるファンタジーな空間だ。
うーむ。景色はめっちゃ良い。
砂地に隠れているヤドカリや小さいカラフルなカニが俺の足に噛みつこうとしてこなければ、ビーチパラソルとビーチチェア出してちょっと休んでいこうこなくらい好きな景色だ。
ちょっと進むと口にノコギリのようなギザギザがあるガー?アリゲーターガーの五メートルや十メートルのが飛んでくる。
ガーに寄せといて飛魚なのか?
景色はとっても綺麗なのに襲ってくるのは凶悪な一撃必殺系の魚類。
ヤガラみたいに長細い魚は口から水鉄砲打ってきた。
この階に他の冒険者はいないと確認したので、俺はギャング映画の悪役さながらの乱れ撃ちを試してみた。
ヒャッハーー!!!!
ズドドドドドド!!!!
冷静になるとドロップ品が全部海中に落ちてガッガリだったけど、ここまで溜めたストレスは少し解消した。
ギャングの三下だと最後死ぬから、ギャングごっこはもうやめよう。
死亡フラグキャラを選ぶなんてこりゃうっかりしてたでやんすよってなもんだ。
辛うじて浅瀬に落ちてたドロップ品は回収した。
ガーの肉って美味しいのか?
そこそこの小型ナイフと中級ポーションもねゲットした。
うーん。
他に人がいないなら浮島に行ってみるかな??MAP頼りに隠し部屋があるって島に狙いを定めて〈飛翔〉を使った。
ラ○ュタの島より遥かに小さな島だけど、なんか嬉しい。ファンタジーちっくだ。
兵隊はいないけど、サラマンダーがいたよ。
大きなトカゲのようなドラゴン。五メートルくらいなら小型かな。
いきなり火を放たれたので思わず天河を振ったら、天河がその火を吸収して火元にお返ししてくれた。
「ギャァアアアォオオオオー!!」
天河すごくない!?サラマンダーも普通なら自分の火じゃ火傷しないはずが、天河が吸収したせいかめっちゃ効いた。
そのまま天河にお任せで風魔法を使ってスッパーーーンと首を刎ねた。
うん。もうこの刀が本体かも知れない。俺が付属品。
あっさり倒せたのでホッとした。ドロップ品は真っ赤な鱗と熱傷専用のポーションだった。親切か。
ドラゴン肉も少し。これはちょっとテンション上がった。
ところでドラゴン肉って何類?爬虫類の枠なの?
アニメで見たようなステーキで食べれば良いのか。
いきなり襲われたので、その後もちょっと警戒しながら隠し部屋に進む。
岩陰から地下に入るタイプの洞窟だった。
ムカデやゴカイが出ませんように。
短銃片手に降りて行くと、中はひんやりの岩肌で、ヒカリゴケがほんのり光ってるので足元は何とか確認出来る。
万が一、黒いヤツや脚多めのヤツが密集してたら、発狂して島ごと爆散させるところだが、前情報ではそんなことは無いので、
行き止まりを確認しつつ、最後に宝箱を見つけた。
箱の中身は何だろな?
・・・赤珊瑚のピアス。気性が激しくなる。
ん?これ誰が着けたいってなるのか?
あとは赤い宝石各種だった。
赤いのは好きだけど、ピアスはいらんな。
石は錬金術用に取っておこうか。
この島は安全になったので少しだけタバコとビール休憩だ。
浮島から無限に広がる海と他の浮島を眺める。
そうそう、これよ。こう言う贅沢な時間が持ちたかったのよ。
「ふー」
ハワイアンなドリンクも合いそうだな。でも俺はオッさんなので地ビール上等だ。
途中で採れたマンゴーもどきでも食べるかと切り分けて一口。
うんめー。マンゴーって言うより、甘さ濃厚な桃だ。桃が主体で遠くの方にパイナップルがいる。
はぁー、桃(桃では無い)なんか何年振りに食べたかな。一人暮らしだとあえて買わないし、実家はスイカかリンゴや梨だった。
半分くらい食べたところで、何かが飛んできた。
ダンジョンで飛んでくるんだから魔物確定だけどさ。
果物狙いか俺狙いかどっちだろうねって思いつつ、天河さん出番ですよっと。
今度は鮮やかに水魔法で横に一閃。
刀を体の真ん中に受けたのにそのまま俺の後方に飛んで岩に激突して、ゴロンとドロップ品が落ちた。
斬られた衝撃を感じずご臨終だったのか?
結構大きな鳥だったけど、あっさり終わった。
落ちていたのは〈跳躍〉のアンクレット。良いものだ。
思いがけず、レアをゲットした。俺はいらないけど。
良い値段になりそうだよな。
バカンスを楽しむとまた何か飛んできそうなので、次の階に進むことにした。
〈飛翔〉してたら、遠目にマーマンを見つけたのでかなり急いで逃げたよ。
セーフゾーンで、コーラ飲んでタバコ一本の休憩を取ってから、エビとカニが出てくる十七階層の扉を開けた。
なるほど、磯だ。
めっちゃ磯くさいぞ。
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